あの日、彼は来た。名は「アーサー・カークランド」親の事情でこちらに引っ越しに来たみたいだが、彼は私達の敵だ
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「アーサー・カークランドです。よろしくお願いします。」
転校生、それに外国人。スペック良し、声良し、クラスメイト達は大盛りあがりだ。
さっそく的を突かれた女子たちがカークランドにアピールをする。
だが、それは全くアーサーを捕らえることができなかった。「知らね」や無言をただただ言うだけだった。男子にも同じ対応。目を合わせもしない、そっけない態度、女子達の中にはかなり人気の高い人もいたのだが日が経つにつれ、彼女らはだんだんと愛想が尽き始め、アーサーは「冷徹な王子」と言うあだ名が学校中に広まり始めた頃だった。
私はいつものように教室で本を読んでいると「おい」と話しかけられた。(マジか)私ではないと信じながら無視をしているとまた「そこのお前だよ」アーサーの方を見ると、そのエメラルドのような瞳がこちらを見据えていた。
彼が口を開く前に私は教室を猛ダッシュで出ていった。
それは何故か、彼からとても強い力を感じたからだ。 このままだと私が先に消える。
_まだ見つけていないのに。
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(アイツか)
いま出て行ったのが1番念の強い霊だ。
他の霊は簡単なもので祓うことができるのだが、かといって最後までアイツを残しておいても時間が足りずこのクラスは厄災に見舞われることになるだろう。
まずはコミュニケーションが取れるかこの「俺」が!話しかけてみる。
…のだが、逃げ足が速いのは厄介だな、
俺の顔を見るなり教室を出ていってしまった。
仕方がない、また次の放課に話しかけるとしよう。
「カークランドアイツ何やってんだろうなw」
「一人でしゃべってやがる、イケメンも廃れたようだなw」
今すぐにでも殴りに行きたいが、俺は英国紳士、男にも手を出さぬよう気をつけている。
だがもうあの霊のことは調べている。名前は本田菊。ここの学院の2年生。歩いている途中に校舎が崩れ落ち巻き込まれ死亡。
大した情報ではないが。
俺がこの学院に転校してきた理由は、
俺の家系は大第受け継がれている霊媒師だ。昔から親に「貴方もこの家族の四男として霊媒師になりなさい」と言われ、霊の除霊依頼が頼まれたらしく、その頼んだ場所がこの学院。ここの校長も嫌な気配を感じているらしく、除霊をする代わりに学費は無料でいいと言う条件でやってきたのだ。
確かに、教室一つ一つに霊がいる。それほど崩れてしまった校舎の被害が大きかったのだろう。
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「多分ですが、あの人は私たちを祓うために来たのだとも言います、気おつけて下さい」
「厄介な奴が来たね、まだ見つけていないのに、菊も気おつけてよ?」
この子はフェリシアーノ君です。私と同じ死に方をし、私の1番の友達です。そして私を手伝ってくれる子でもあります。天国に行くときは一緒だよ。と言ってくれるいい子です。今は2年生3組で勉強をしています。
「もちろんです」
別れを告げ、教室に戻る。
私がいることすら知らないクラスメイトは黒板をノートに写すがカークランドだけはこちらを見ている。
「おい、お前」
彼はこちらを睨み返し、札のようなものを音もなくこちらに向かって投げてきた。
この札はヤバいと本能で悟った。
これから私とフェリシアーノ君はアーサー・カークランドとの札よけ鬼ごっこをするのであった。
コメント
5件
安○先生、、、続きが、、、読みたいです、、、
ヘタリあだ?!