side.Tg
今日の会議は珍しく俺が1番最初に来た。いつもならけちゃがいて「おはよー!!」と声をかけられるから不思議な感じがする。まあ今は会議開始の45分前…いないのも当然だろう。ゆっくりと台本のネタを考えたりちぐなーの皆のDMを見たりしていた。
彼が来たのは15分程経ってからだった。
「あれ、ちぐ!!今日早いね!!」
「なんか早く来ちゃった!!」
俺の相方… けちゃはそそくさと今日の議題であろうファイルから資料を取り出している。まめな性格だなぁ…と思いつつふと違和感を感じる。
髪を下ろしている。普段はひとつに括られている桜花の髪は括られていない今、ふわふわと花弁を散らすように舞っている。
「けちゃ?髪括らないの?」
俺がそう言うとけちゃは恥ずかしそうに顔を赤らめながらこちらに駆け寄り、小声で呟いた。
「まぜちにキスマつけられまくって髪上げれないの…!!」
「あー、なるほどね」
けちゃの隣にいつもいる白と黒のツートンカラーの髪を持った彼を思い浮かべる。まぜ太…まぜたんはけちゃの彼氏(独占欲強めというオプション付き)だ。いつもけちゃの傍にいて変な虫が付かないようにセコムしている(したくなる気持ちはすごくわかる、俺だって相方が心配)。
確かに髪の隙間から覗く白いうなじにはこれでもかという程赤いキスマークがあった。
「下ろしてたら邪魔になるし、かと言って上げる訳にもいかないし…どうしよう……」
頭を悩ませるけちゃにあるひとつの案が浮かぶ。
「ねぇけちゃ、俺にヘアゴム貸してくれる?」
「へ?いいけど…何に使うの?」
「けちゃのヘアアレンジ!!俺に任せて!!」
けちゃを椅子に座らせて櫛とヘアゴムを握る。綺麗な髪してんな〜と思いながら結ぶ髪と下ろす髪を分けていく。いわゆるハーフアップ。ちょっと遊び心でくるりんぱもしてみた。
「はい、できたよ〜!!鏡どうぞ!!」
「え、すごーい!!ちぐありがとう!!」
1つ結びも可愛いがハーフアップにくるりんぱまでしたらけちゃの可愛さが爆発。これ多分まぜたん爆散するんじゃない……?
肝心のキスマークはさすがに全部隠れなかった。まぜたんの独占欲恐るべし……。
「おすおーす」
「まぜち!!」
「まぜたーん!!いらっしゃーい!!」
本人登場。どんな反応するのか楽しみだなぁ!!
「まぜち…ど、どうかな?ハーフアップ……」
おおっと!!まぜ太選手硬直してしまった!!けちゃ選手の可愛さにやられたか?!しかしここで抱きしめる!!これがイケメンというものなのか?!
「くっっそ可愛い……」
「へっ?!」
「可愛すぎるから他の奴の前でそれやんなよ…」
あらら、けちゃ顔真っ赤になっちゃった。下ネタは恥ずかしげもなく言えるのに口説き文句には弱いんだからぁ。
その後まぜたんは会議が始まるまでけちゃを離さなかった。
おまけ
「あの2人はいつまでイチャついとるん?」
「ぷり、諦めな。完全に2人の世界入ってるから」
「まぜちの独占欲ってまじでやばいよね!!」
「まぜたーん!!けちゃがオーバーヒートしそうだから離してあげな〜?」
「無理だね」
「ダレカ……タスケテェ……」
あっきぃさんお誕生日おめでとうございます🎉
すぐにシプ入ったんですがロミシンの破壊力が本当にえぐい、好き
コメント
3件
けちゃ の ハーフアップ は 尊い 超える
初コメ失礼しますッ! ほんとにこの短編集大好きでまぜけちゃ不足の時ずっと読ませてもらってますwwこれからも楽しみにしてます!!