あれから若井との付き合いは続いている。
僕から呼び出して、身体だけ重ねて解散。
今日も寝室で二人。
ベッドの上で若井を見詰める。
行為が始まる前に、
言わないと、早く言わないと…。
涙が滲む。溢れて零れる前に、必死に言葉を紡いで声に出した。
「ごめ…なさ…っ。ごめんなさい……。
好きに、なっちゃった……」
いつも自分のタイミングで若井を呼び出して
欲だけ満たして、孤独を埋めて、
もうたくさん迷惑をかけているのに
今更「好きになっちゃいました」なんて、
我ながら虫が良すぎるな。
こんなこと許されることじゃないってこと、分かっていた。
でも言わずにはいられなかった。
ずっと好きだった。
これは最近の話じゃない。本当はずっと前から。
ずっと一緒にいるのに、若井は僕のことをどう思ってくれてるのか分からない。
他の人と付き合って、何度も身体を重ねて来たけど、
結局若井のことを嫌いになんてなれなかった。
涙と一緒に零れ落ちた本音。
若井はどう思うんだろう。
身体だけの関係、所謂セックスフレンド。
若井とそんな関係でいたくない。
若井はどう思ってるの?早く何か言って。
「うん……俺も。」
side.wki
ずっと好きだった。学生の時からずっと。
元貴が色んな男性と付き合って、心底嫌だった。
俺じゃない人が元貴に触れてる。その事実を何度も拒もうとした。
でも彼氏でも何でもない、ただの友人が口出せる立場じゃない。
この前カフェで相手の話をした時は本当に地獄だった。
出会って一ヶ月そこらの奴より、元貴のことはよく知ってるつもり。
身体だけでも良いから繋がりたい。
元貴を抱く。自分が望んでいたこと。
それなのに何処か物足りなかった。
自分は本当に我儘で、傲慢で、欲しがりだ。
俺と会って無い時、他の誰かさんに抱かれてるの?
何処にも行かないで。
誰にも触らせないで。
俺だけに抱かれててよ。
俺の気持ちはどこまで行っても、嫉妬。
「ごめ…なさ…っ。ごめんなさい……。
好きに、なっちゃった……」
あぁ、やっとか。
口角が上がりそうになるのを必死に我慢した。
今俺たちがしていることは、セフレ以前に浮気なわけで、
いけない事なのは勿論分かってる。
でもそれ以上に元貴が好きだから。
今は元貴のことだけ考えたい。考えさせて。
涙を流しながら気持ちを伝えてくれた元貴。
俺は元貴の頬を伝う涙を指で掬いながら、元貴の腰を引き寄せる。
「うん……俺も。」
そう言って元貴を押し倒した。
コメント
6件
んー、ね、?、あれだよね、日本語じゃ表せないぐらい好きです(*`・ω・´) どうしたらいぃ?、大っっ好きもうね、寝れないです今日 あと本名同じなんですよ、ゑ、?運命ですよね? あと神ですね、書き方どうなってるんですか、?どストライクなんですけども?
さいっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっこう 迷惑でしたらごめんなさい。でも気持ちはこんなものでは押さえられませんでした。家の周り39回まわってきました。
素敵なお話を書いてくれてありがとうございます!なぎささんの小説好きです!これからもよろしくお願いします(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)