のどかで、どうってことのないいつもの朝。
でも、私の心は普通じゃなかった。
なぜかと言うと、、、、
ドドーン〜✨
とんでもなく大きい、雄英高校がそびえたっているから、、、
「ほ、ほんとにここに入学するのかあ」
うう、、気が重い、、、、友達ができるといいんだけどな、、、、
ーーなぜ、平凡な私がこの雄英高校に入学することになったのかーー
ーーそれは1ヶ月前にさかのぼる
〜1ヶ月前〜
「はあ、、、、明日から学校か、、、、」
カレンダーをみて、私はため息をついた。
いじめられてはないけど、、、、行きたくないな、、、、
ごろんと私が畳で寝そべっていると、
『ピーンポーン』
と、急にインターホンが鳴った。
「ふえっ!あ、すぐいきます!」
ガチャッ
「、、、、、、、、えーと、どちら様でしょうか?」
私の目の前にはネズミさん?と包帯?を首に巻いた人が立っていた。
「こんにちはなのさっ!」
ネズミさん?が明るく喋り出す。
「あーお前天音詩歌か?」
包帯?を巻いた人がけだるけにきいてきた。
「は、はいそうですけど?」
「私は雄英高校校長の、根津なのさ!」
「俺は相澤消太だ、雄英教師の」
、、、、、、、
え!?
「ゆ、雄英高校の?」
雄英高校とはすごく有名な学校。数少ないヒーロー科があって、天下の雄英なんて呼ばれている。
「そ、そんな人がどうしてここに?」
「実は昨日、お前がひったくりを捕まえているところを見てな」
「あっ、昨日の、、、、」
昨日、私は偶然ひったくりを捕まえた。、、、、個性を使ってね。
でもまさか、その現場にこんな人たちがいたとは、、、、
「それをみて、、お前を雄英高校に推薦することにしたんだ」
、、、、、、、え?
「あ、あの雄英に!?」
「ああ、そうだ」
驚いている私をよそに、相澤先生は淡々と話を続けた。
「1ヶ月後から転入できる、あと荷物まとめとけ、寮に入r、、」
「ちょっと待ってください!」
私は相澤先生の話を遮った。
「なんだ?」
「そ、それってーー強制ですか?」
私がそう聞くと、相澤先生は少し驚いたみたいだった。
「別に強制ではないが、、」
ちらり、と校長先生に視線を送る相澤先生。
「いいのか?本当に」
相澤先生が私に聞く。
多分、私が推薦を断ると思っているのだろう。
あたり、、だ。
この個性は呪縛のようなものだ。
人を助けるなんてできると思えない。
逆に、、、、人を不幸にしてしまうものだ。
ーーー『気持ち悪い』
過去に言われた言葉が、頭にフラッシュバックする。
「っ、、、、いいです、断り、、、」
「ちょっと待つのさ!」
私が推薦を断ろうとした瞬間、根津校長の明るい声が耳に飛び込んできた。
「詩歌さん、君が過去にどんなことがあったのかわからないけど、、」
「!、、、、」
根津校長の言葉に思わず腕をさする。
「その個性で人を笑顔にしないかい?」
え?
人を、、、笑顔に、、、、
それは私がずっとしたいと思っていたことだった。
もしも自分の個性で、、
こんな呪縛のようなもので、、
ーー人を、笑顔にできるなら
「あのっ!」
根津校長が、にこにこ笑いながらこちらを振り向く。
相澤先生が、ちらりとこちらを見る。
「私、その推薦っーー!」
ーそして、今に至るのだ。
はあ、、、、
う、受けたのはいいけど心配になってきた、、、、
でも、心配したってしょうがないよね。
ーーーー私は、、、、ヒーローになるんだ!
私は少し深呼吸をして、校舎の中に入っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「よし、ついたぞ。ここが1年A組だ。」
相澤先生の声であわてて私は前を向いた。
「こ、ここが1年A組、、、、」
職員室に着いてから緊張してずっとうつむいていたのだ。
ガヤガヤガヤーー
耳を澄ませると、なんだか騒がしそうだ。
思ったより元気なクラスかも、、、、
「じゃあ、俺が入れって言ったら入れ。」
「あ、はい」
相澤先生はそういうと先に教室に入っていった。
ガヤガヤしていた空気が一瞬で静かになって、相澤先生が何か話した。
すると、急に 「ガッポイ!」と聞こえて私は驚いた。
わっ、、、、びっくりしたあ、、
「入れ。」
すると、相澤先生がそう言って私を呼んだ。
うう、、、、緊張するけど、、、、行くしかないっ!
ーーガラガラガラガラ
教室に入ると、みんなの視線を嫌でも感じる。
そして私は相澤先生の横に立つと、できるかぎり大きな声で自分の名前をいった。
「わ、私の名前は天音詩歌です、、、、!、、、、よろしくお願いします!」
すると、「かわいい〜」「女子じゃん」などコソコソささやく声が聞こえる。
ぐるりと教室内を見回すと、みんな興味津々という顔でこちらをみていた。
見つめられるのは、得意じゃないや、、、、
早く席に着こうと思い、前を向くと、誰かに思いっきり見られている気がした。
ん、、、、?なんかすごい視線を感じるな、、、、
視線を感じたを向くと、そこには紅白髪の綺麗な男の子があっけに取られたようにこちらをみていた。
あれ、、、、なんか見覚えがあるような、、、、?
その瞬間、脳裏に浮かんだのは1ヶ月半前の出来事。
紅白髪の男の子、、、、ってもしかして!
私も目を見開く。
あの時の、、、、神社の子だ!
えっと、名前は確か、、、、
「じゃあ、天音の席は轟の隣だ。」
私の驚きなど構いもせず、相澤先生は淡々とと告げる。
待って、、もしかして、、、、
神社の子ーー轟くんが戸惑いながら「ここだ」という。
と、轟くんの隣だ、、、、
私はおそるおそる席に着き、ちらりと轟くんの方を見る。
「よ、よろしくお願いします、、、、」
轟くんは少し私の方をみて返した。
「あ、ああよろしく」
私の高校生活、なんとなく波乱な予感がします、、、、
初日早々そう思った天音詩歌なのでした、、、、
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