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これは扉を開けるだけの物語。1
いつも通り朝起きて身支度をする。
目標に向かって進むため今日も仕事に向かう。
ドアノブに手をかける前に少しひきつった笑顔の遺影に向かって行ってきますとあいさつする。
もはや毎日の習慣になりつつある。
高校からの癖で少し早起きをしてしまうため近くの公園であいつに進められて読み始めた本『本心は直接言えない』を取り出す。
しおりが挟まってあるページから読み始める。
本の内容は、知り合いから毎日メールが届き主人公は返信をせず読み続けある日をさかいにメールが途絶えるのだ。
だが1週間後再びメールが再開する。
おかしいことに間抜けな知り合いならではの誤字脱字などが1つも無いのだ。
変に思い家を訪ねたが病気で亡くなっていたらしい。
ならばメールを打っていたのは誰だという話だ。
この本を進められたとき知らない本だとつぶやいたら
「時代に乗り遅れてるねぇ」と煽ってきた。
「今まで本を読んで来たけど聞いたことねぇよ!」と
少しキレ気味に言ったら音の出ない下手な口笛をし始めた。
それでしらばっくれてるつもりか?と
思いながらあいつの中では流行ってると謎の理解で自分をおしきった。
調べて見たら結構有名な作品らしい。
それはさておき、あいつは、天国から直接言っているのだと考察していた。
俺は、そんなのあり得ないと馬鹿にしてやった。
今思うとそれが正解だったのかもしれない。
残念ながら作者は、亡くなっていて確かめることはできない。
空に向かって大声で叫べば届くだろうか?
その疑問はあいつと同じ思考回路になったみたいで風邪をひいたのか疑った。
そんな昔話を思い出し今日はここまでにしようとシオンの花のしおりを挟んだ。
突然、目眩に襲われその場で倒れてしまった。
これだから夏は嫌ぁ…
「朝よ。起きなさーい!」私は、慌てて飛び起きた。