テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
アラスター「・・・・・・さ、そろそろここを出ましょう」
アラスター「きっと、皆さんお待ちかねでしょうからね」
“立てますか?”そう問いかけながらアラスターは私に向かって手を差し伸べる。
気恥ずかしく思いながらも私がその手を取ると、そっと手を引いて立ち上がらせてくれた。
アラスター「さぁ、“帰りましょう”〇〇」
〇〇「・・・!」
“帰ろう”・・・それはまた私がホテルに戻ることを許してくれるような言葉で。
そのたった一言だけで、また目頭が熱くなる。
〇〇「・・・・・・っ、うん・・・・・・うん・・・!」
アラスター「何を泣くんです。泣いたり笑ったり、忙しいですねぇ相変わらず」
多少のからかいを含んだように笑って、アラスターは私の手を引く。
私も彼の手を握ったまま、2人でロビーの出口へと向かって歩いた。
アラスター「ホテルに着いたら、最高のBGMでも聞きながらコーヒーを淹れましょうか」
もうすっかり普段通りの様子でアラスターが言う。
毎日のように飲んでいたあのコーヒーの味が懐かしい。
〇〇「最高のBGM?」
〇〇「それってまさか・・・ラジオデーモンらしく、誰かの悲鳴とか?」
あはは、と少しおどけて笑ってみせる。
冗談めかした私の言葉を受けて、ふと少し前を歩くアラスターの足が止まった。
合わせるように足を止めると、アラスターは少し顔を俯かせたまま立ち尽くしていた。
11,439