kr「っ?!」
pn「え、何あいつら…」
sn「ちょ!ぺいんとさん!あれ先輩ですよ!」
後ろでこそこそ話しをしている2人。
でも、俺はそんなこと今はどうでもいい。
今、俺は嫌いな人に出会っているんだから。
「クロノア、今見たぞ!手当してたんだなぁ?」
kr「…うん。」
くそ、何でこいつが…。
今は部活が終わってからだいぶ経っているはず…。
…今、俺と会っているのは、俺のいじめっ子だ。
「お前、そんなんで好感度得られると思うなよ!」
kr「…」
…別に思っていないし、好感度なんて狙ってない。
ただ…困っている人がいただけなのに。
pn「…しにがみ。」
sn「…その通りですよ。」
2人はまたこそこそ話しをしている。
…この現場見られると嫌だから…
kr「さ、3人は先に帰ってていいよ。」
pn「な!でもクロノアさんは…!」
sn「帰りますよ!」
pn「!しにが______」
sn「帰って考えますよ!」
pn「!」
ぺいんとが名前を呼び止めた。
その後の会話は声が小さくて聞こえなかった。
が…
pn「…じゃあ、帰ります」
sn「また!」
tr「…」
kr「…うん。」
何とか帰ってくれた。
「クロノア。お前の罪は認められねぇからな?」
kr「…だから違うんだって。」
「何がだよ!お前の親父、殺人したくせに!」
…そうだ、俺の親父は殺人をした。
…っていう、冤罪を被せられている。
俺が高校一年生の時、急に家に警察が入ってきて、俺の親父を連れて行かれた。
…殺人容疑の罪で、逮捕する。って…。
そこから俺は、そのことで周りからいじめられるようになった。
…冤罪なのに、いくら弁解しても誰も信じてくれない。
そこから俺は、ヒトは嫌いになった。
…いや、大嫌いになった。
kr「…」
「あれれー?黙っちゃったねー!…まぁ、いいや。もう帰るわ。お前と構う時間がもったいねぇし。」
…黙ったからなんだ。反論しても、
俺の意見なんて最初から聞く気ないくせに。
そうして俺は家に帰った。
家には誰1人といなかった。
ただ家に帰って泣いた。
泣いて泣いて泣いて。
…この世に信じられるヒトはいないんだって。