テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
いいねありがとうございます!!
まじで優しい方多すぎる…😭😭
今後ともよろしくお願いします!
第5話 苦いカフェオレ
___________________
スマホがすぐに震える。
《僕も休みですわ😁
ほんまはランニングでも行こう思てたんやけど、二度寝してもうて…笑》
画面の文面から、少し照れたような声色まで想像できてしまって、
鳴海は小さく息を吐く。
少し期待した。
《お前意外とアウトドアだよな》
そう打ってから、少しだけ迷って続ける。
《僕はインドアだけど》
送信。
自分でも驚くくらい、言葉が柔らかいのではないかと思った。
他人にはここまで話さない、普段はしないのに。
またすぐ返信が来る。
《知っとるわそんくらい😩
目の下に隈できとんやからゲームしとるか徹夜したか二択やろ。》
…なんか勝手に推理されてるし。
あいつ、LINEでは面白いやつなんだな_
ついほくそ笑んでしまう鳴海
《今、何してはるん?》
《朝ごはん食べて、コーヒー飲んでる》
《え、奇遇。僕もですわ。
同じ時間に同じことしてる思たら、ちょっとおもろいな》
鳴海は画面を見つめたまま、無言になる。
(……この会話)
(やたら絡んでくるし、話が終わらないし…
)
(まるで恋人みた… )
「ブフッッ!!!?」
(な、な、な、な、!!//)
(何考えてんだ僕ッ!!/)
コーヒーが器官にはいりむせる
ホント最近おかしい、
でも
そう感じるのに、嫌じゃない。
むしろ、胸の奥がじんわり温かくなる。
そしたら指が勝手に動いてて、
《休みの日って、何してるんだ》
《基本、家で読書とか。
あと、掃除とか……
あんたが思っとるより意外とインドアやで笑》
《真面目だな。
僕は仕事しかしていないぞ》
《嘘がお上手で笑》
《殺すぞ》
《笑》
何も発展してない会話だが、少し心が緩むような、暖かいような_
鳴海はトーストの最後の一口をかじりながら、画面を見つめる。
するとまた保科から…
《あの…》
《もし、予定ないんやったら……
今日、少しだけお茶せん?》
唐突な誘い。
胸が、きゅっとなる。
目が合えば、なぜか心臓が痛くなる。
会えば、きっとまた分かってしまう。
――こいつのことが、…
少しだけ迷ってから、鳴海は静かに打つ。
《午後なら》
すぐに、
《ほんま?!
じゃあ、無理せん程度の時間で》
文面からでも分かる、嬉しそうな気配。
鳴海のルーティンに、いつの間にか“誰かと会う予定を考える時間”が加わった。
しかもその“誰か”は、
昨日まで赤の他人だったはずの――
:保科: だった。
__________________)
7:00 渋谷 🕳駅前現着
午後7時)_
春の空気はまだ少しひんやりしているが、昼間の名残のような柔らかい暖かさが残っていて、駅前は人も多い。
鳴海はシンプルな服装で改札を出た。
そう、いつもの誠意Tシャツだ
(話して終わりだろう?)
(ならすぐ帰れるこの服が1番好都合だ!)
と、自分の頭の回転速度に自画自賛になりだすのはいつものこと_
特別おしゃれをしてきたつもりはない。
いつも通りのTシャツに黒のパンツ、
寒いのは苦手なため、
カフェに入ったら羽織る用の黒パーカーを腰にまき、
少しだけ整えているが降りかかっている髪。
――(……もう来てるのか?)
そう思って視線を上げた瞬間、見覚えのあるシルエットがあった。
駅前の柱にもたれて立つ人影。
黒髪のおかっぱに、毛先だけ紫が差す。
ロングコートにシンプルなインナー、
細身なのにしなやかな体つき。
狐のように細い目でスマホを見下ろしているが、顔立ちは整っていて、通りすがりの人がちらちらと振り返っている。
保科だった。
鳴海が近づくと、保科はすぐに気づいて顔を上げる。
その瞬間だけ、目が少し大きく開いて、ほっとしたように笑った。
「……あ、鳴海さん!はよぅ来てくだはったんやな!」ヒラヒラ
関西弁混じりのおちゃらけた口調。
手をヒラヒラさせながら近づいてきた
声も落ち着いていて低すぎず、高すぎず、どこか安心感がある。
「…、またせたか?」
鳴海がそう言うと、保科は首を振る。
「全然待ってへんで。
僕も今来たとこですわ」
僕は知ってる_
……絶対嘘だ
立ち方が完全に“しばらく待っていた人”のそれだし、手に持っているコーヒーはもう半分以上減っている。
てか見たらわかるだろ
(多分……一時間くらい前からいる)
でも、それを顔に出さないこいつも、
――大概可笑しいな
胸の奥が、きゅっとなる。
「……そうか」
僕はそれ以上突っ込まず、視線を逸らした。
「ほな、行きましょか。カフェ」
「名前は?」
「えー、と、…幌屋っちゅう名前のカフェやな」
「ふーん」
「興味なッ!」
謎な会話だが、鳴海も口が緩む
▶▶▶
夕方の街は春の匂いがして、風もやわらかい。
人混みの中でも、保科は自然と鳴海の歩幅に合わせてくれる。
近すぎず、遠すぎず、でも肩が触れそうな距離。
カフェに着き、ドアを開けると、焙煎した豆の香りと甘いスイーツの匂いがふわっと広がった。
「ここ、コーヒーのいい匂いするやろ?」
「僕めっちゃ好きやねん!」
保科がそう言って、奥の席を指す。
豆がたくさん置いてある場所の近くだ_
(わざわざそこ行きたいのか)
保科はルンルンとしている
(🎶)
(…)
席に着き、メニューを開く鳴海の横顔を、保科はちらっと盗み見る_
「ん、…なんだよ…」ムッ
「いや、笑
鳴海さんの横顔かわぇーな思て笑」ププッ
「…//」ムカッ
前の席が空いているのにも関わらず、
横に座る保科の腕を軽く叩いた
「いててッ…笑」
「……何頼むんだよ」ペラッ、ペラ
「んー、どーしよかなー」
「カフェラテで」
「は。最悪。僕も同じやつなんだが?
おかっぱ、お前が変えろ!!」イラッ
「はぁ??!」
「嫌に決まっとるやろ!!
僕はここのカフェオレが飲みたいんや!」
「あ?!うるさいうるさい!」
「お前はコーヒーでも飲んでろ!」ギャーギャー
約5分以上店内で騒いだという_
結局“同じカフェオレ”を選ぶことになり、鳴海は不機嫌になった。
それからの話は
普通に仕事の大変な事や、デレクターの中での嫌いなやつ選手権とか
別にカフェじゃなくてもできたことを9時半まで話していた。
春の夜。
まだ始まったばかりの関係は、明日が来ると同時にゆっくりと、
確実に近づいていっていた。
____________________
次回ちょいえちです
コメント
2件
絵も、最高にうまくて、小説もすーぱーうるとらうまくてもうチートですね?尊敬でしかないです✨
