時は、現代──── 兵庫県尼崎市
ピピピッ
仙『…朝か。』
私の名前は立花仙蔵。私立『尼崎忍学園』に通う高校三年生。
仙『ニュースでも見ながら準備するとしよう…。』
ピッ!!
テレビ『今日はあの有名事務所〖SNB〗の人気俳優特集です!』
仙『…あぁ、最近よく話題の…まぁ、私にはなんの縁もないがな…。』
ピッ
私は身支度を済ませ、学校へと向かった。
東京都渋谷区 都内事務所
小『むー…』
伊『んー…』
小/伊『うー…』
文『えぇい!!うるさい!!』
伊『だってここまで探して全然見つからないんだよ?』
小『手段も尽きてきてしまったぞ…』
文『…まだ諦めてはダメだ!!新しい作戦を────』
留『おい、皆!』
小『どーした??』
長『少し話したいことがある…。』
────────────
留『あくまでも俺の憶測だ。』
文『勿体ぶらず早く言え!!』
留『分かったよ!!…あいつは…多分─────”兵庫”に居る。』
伊『な、なんでそんなピンポイント?!』
留『…俺たちはかつて、忍術学園に通っていた。あそこは今の兵庫県だ。俺たちも生まれは兵庫だったが…皆産まれてすぐにこっちに越してきた。芸能活動をさせるために…。』
小『まさかッ…?!』
留『そうだ。俺たち全員は恐らく、兵庫に転生させられたんだ。何らかの神様の気まぐれで…な。』
長『私たち5人はこっちに来てしまったが、あいつだけはこっちには来てはいないはずというわけだ。もそ…』
伊『置いてきちゃった…ってこと?』
文『ッ……』
小『今はそんなこと言っている場合ではない!!一か八か行くしかない!!』
伊『とりあえず、僕たち全員の実家がある”尼崎市”を探してみないかい?もしかしたら僕たち全員そこに転生してたかもしれないし!』
留『そうだな!…と、言いたいところだが…俺たちは人気と言ってもまだ高3生。簡単に行けるわけがない…』
伊『あー…』
小『いっそ偶然ロケとか入ってくんないかなー??』
文『そんなタイムリーな話があるわけ── 』
ガチャ!
マネージャー『次のロケ地は兵庫県尼崎市です!君たちの地元に行くという企画でして…』
小『わーお。』
長『𝐓𝐢𝐦𝐞𝐥𝐲』
文『よーし行こう。すぐ行こう。』
留『切り替えすごいな。』
───────
キーンコーンカーンコーン
仙『ふぅ…昼か。』
友『仙蔵〜!コンビニ行かねーか?』
仙『あぁ、いいぞ。』
何も無いこの平和な日常がずっと続いてくれたらいいのに。
─────────
文『…おい、本当にこの学校に居るのか?』
伊『うん、この学校に僕の知り合いが居るんだ。連絡取ったら名前が一致する人居るって!』
文『へぇ、なんか怖いくらい順調だな。』
小『ちなみになんて奴だ?』
伊『あぁ、えっとね──────』
?『どーも、初めまして〜』
文『ん?』
喜『この学校の1年1組の綾部喜八郎でーす。』
伊『喜八郎!なんでここに?』
喜『今昼休みですので。ていうかあなたたち今完全に不審者ですよ?』
留『す、すまん…それよりアイツは…』
喜『先輩ならお友達と昼でも食べているのでは?まだ下校時間ではないのでそれまでしばらくどこかで時間を潰すのはどうです?近くにカフェとかありますし。時間になったら伊作先輩の方へ連絡入れますから。』
小『お、助かる!』
長『…ありがとう。』
喜『いえ、では失礼しまーす』
文『これでとりあえず安心だな。』
伊『じゃあ喜八郎に言われた通り、カフェで時間を────』
留『おい、忘れてないよな?』
小『何をだ?』
留『…一応今ロケ中だ。』
4人『オーマイガー。』
────────
放課後
喜『先輩、』
仙『なんだ、喜八郎?』
喜『今日の部活帰り、昇降口の前で待っててください。とある人たちが来るはずですから。』
仙『は?』
喜『さ、部活しましょ〜』
仙『……?』
───────
文『……。』
留『…!お、おい…あれじゃないか?』
文『ッ…!』
伊『絶対そうだよ!!』
小『行くぞ!!!』
─────────
仙『…私は一体何させられるんだ…?』
考えていると、声を掛けられる。
文『おい…アンタ!!』
仙『…な、なんだ?』
文『…お前…”仙蔵”だよな?』
仙『…?そうだが…』
伊『わぁ〜!やっぱりそうだよね!よかったー!ようやく会え──────』
仙『…誰だ?お前たち。』
続く…
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