コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
───
1 , 親友
もう死んじゃいたい
あたしは ,いつもそんなことを平気で思いながら
毎日を図々しく生きている
「 萌 ! 早く起きないと ! 何やってるの !」
特に朝が辛い
生きるのが ,
「 もーえっ ! 遅れるよ ! 」
勢いよく開いた部屋の扉 ,
「─── あ 。起きてるじゃない起きてるなら返事くらいしなさいよ」
あたしの返事がないため態々2回まで起こしに来たお母さんが ,あたしの姿を見て溜息をついた ,
「 具合悪いから休む 」
「 また !? 」
「 ほんと具合悪いの 」
「 まったく … , 明日はちゃんと行きなさいよ 」
行かないよ 。
ていうか行けないんだよ ,
高校1年の夏休み目前 ,
あたしは虐めにあっていた ,
原因はほんとにくだらない。
ことの始まりは中学時代にさかのぼる。
ついこの間まで ,あたしには中学に入ってから
知り合った亜美という親友がいた 。
親友といっても , どこまでが友達でどこからが
親友なのか未だに分からないけど 。
「 萌はあたしの1番の友達だよっだからあたし達は親友だよねっ !」
亜美が口癖のようによくそう言ってたからあたしは亜美を親友だと思っていた 。
亜美は顔は可愛いし。 スタイルもいい 。
頭だっていい 。
その上 , お金持ち 。
「 萌は あんな可愛い亜美と一緒にいれていいね」
亜美とあたしはいつもクラスの子に羨ましがれていた 。
あたしといえば嫌になるくらい全てが普通の女の子で , だから亜美と一緒にいられるのはちょっとした自慢でもあった 。
そんなあたしと亜美の仲に変化があったのは ,
中学3年の春 。
「 萌 , 御免ネ ?? 」
「 仕方がないよ 」
あたしはまたかと肩を落とした 。
これで , 何回目だろう 。
あたしが好きになった人が , 亜美を好きになってしまうのは 。
2年から3年にあがって , あたしはサッカー部の菅野君という男の子を好きになり始めていた 。
それなのに …
「 菅野君に告白されたんだ 。 御免ネ 」
もう3回は聞いたセリフ 。
学年で1番可愛い亜美だもん , 仕方ない 。
あたしはそう思って ,いつものように呆気なく終わってしまった片思いを諦めた 。
「ねぇ , ちょっと良い ?? 」
そんな時だった 。
同じクラスの瑞歩に声をかけられたんだ 。
亜美が1番可愛いというなら , 瑞歩は学年ではかなりの問題児 。
「 な 、何 ?? 」
ギャルでもなければ , ヤンキーでもないあたしは初めて関わる瑞歩に足が震える 。
「 話あんだけど 」
「 あ … あたしに ?? 」
あたし ,何かした ?? なにも , してないよ !?
完全になにかされると思っているあたしの頭はパニックで
「 ついてきて 」
スタスタ歩いていく瑞歩に , ただ頷いてついていくしかなかった 。
明るく染めた髪を弄りながら歩く瑞歩の後ろを ,俯いて歩くあたし 。
周りの子の目に映るのは ,どう見ても不自然なふたり 。
瑞歩に連れてこられたのは屋上で ,あたしは瑞歩から少し離れて小さくなって座った 。
「 あのね ,話っていうのは亜美のことなんだけど 」
「 亜美 ?? 」
亜美がなんかしたから ,亜美の親友であるあたしが呼び出し ? 喉をごくりと鳴らして, みの次に出てくる言葉を待った 。
「 亜美って親友なんでしょ ?? なんか変だと思わない ?? 」
「 えっ? 」
「 ていうか ,萌って鈍感 ?? 」
話すと怖さなんてこれっぽっちも感じさせない瑞歩の態度に , 体の力が抜けていく 。
─────────────────────
久しぶりの投稿で東リベ以外を出してみた(?)
是非楽しく読んでくれると嬉しいでス !!