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最高だぁぁぁぁぁ続き待ってます頑張って下さい フォロー失礼します!
─真っ黒い笑顔でゆっくり私との距離を縮めてくる治くん。
そんな彼に顔を引き攣らせながら後退る私─
『こっ、来ないで!』
何とか逃げ回っている私だが、この狭い部屋の中では逃げ切る事は出来ない。
やがて治くんとの距離がほんの数cmまで迫り後ろには壁
ならばもう一度ドストさんの処に戻ってすがり付こう。
そう思いダッシュしようとした瞬間────
「逃がさないよ(黒笑)」
『ひっ…』
ガシッと腕を掴まれ壁へと追い込まれて目の前には治くんの顔、頭の横には腕─────俗に云う〝壁ドン〟
『おっ治くん…あの、』
「─────そんなにドストエフスキーが善いのかい」
『いやぁそう云う訳ではなくてですね…?(汗)』
「随分と奴には優しいじゃないか、思わず嫉妬してしまったよ」
『嫉妬って……なんでっ』
すると目の前にあった顔が突然顔の横、耳元に寄せられ、
「もっと私を見た給え」
『っ…//』
耳元で囁かれた低音ボイスにドキリとさせられた。
この男、かなりえろい。声だけなのに物凄く色気を感じる。
自然と自身の顔が赤くなってしまい上手く言い返せず、身動きすらままならない
「返事は?」
『…っ、はぃ…//』
「ふふふ、良い子だね」
ここでいいえと云ってはいけない、拒否なんてしようものならきっと此れだけじゃ済まない。
そう考えられる程にはまだ冷静だった─
そして私の返答に機嫌を善くした治くんはとんでもない発言をした。
「此のまま〝印〟を付けちゃおうかなぁ」
『……印、?』
何の事かわからず首を傾げる
『何の事で「太宰くん。そこまでです」……!!』
何の事ですかと問おうとした其の時、不意に治くんの後ろからフョードルさんの声がした。
治くんは私の顔から離れ、壁ドン状態を解いて後ろを振り向く___
「今良いところだったのに…」
「〇〇さんの合意も無しに其れを行うのは余りにも罪深い行為です」
「魔人ともあろう物が善人気取りかい?気持ち悪いからやめ給え」
「其れは貴方の方では?ぼくは彼女の声を代弁しているだけです」
「代弁?君は只、私に嫉妬しているだけだろう」
『ストップストップ!!言い合いしないで!』
勝手に修羅場状態にしないで!
─睨み合う2人、宥める私
この展開は何回目だろうかと思いながら異様な空気感に居る事が何より居心地が悪い。
仲良く出来ないのならせめて大人しくしていて欲しい
大人しく出来ないなら相手を煽るような事を云わないで欲しい
そもそも何故修羅場的状況に成っているのか…___。
『お2人さん、とりあえず喧嘩やめようね?後お互い刺激するような事を云うのもやめようね?』
「…私達喧嘩何てしてないよねぇ?」
「えぇ、していませんね」
『お前らマジでぶん殴るぞ』
こいつらこの期に及んでしらばっくれる気か?
何度も煽り合いをしておいて、しかも目が黒く濁ってハイライト消えてるからな?誤魔化せると思うなよ!
「そうだ〇〇ちゃん、1つ訊きたい事があるのだけど」
『何ですか』
「眠っている時に夢でも見てた?」
『ぇ、夢…?』
何故いきなりそんな事を訊くのだろうか…。
__何て疑問に思いつつ思い返してみる…
『んー………、あ!そう言えば夢見たわ』
「どのような夢でした?」
『説明するの面倒くさいから簡潔に云うと、私の隣に偶々居合わせた2人組が犯人だったって云う殺人事件の夢だよ』
「…へぇ、其れはまた随分と物騒な夢だねぇ」
「所詮は夢です」
『現実では誘拐されて監禁、夢では殺人事件…、物騒過ぎない?私前世で悪い事でもしたのかな』
そう─私が見た夢は殺人事件。
断片的にしか覚えてないが事件に巻き込まれて偶然私の隣に居た2人組の男が犯人だったって云う物騒な事件。
夢ぐらいもっと幸せな話が良かった
『と云うかどうして夢見てたって思ったの?』
「寝言云ってたよ。〝お前らが犯人だ〟って──」
『え、マジで?恥ずッ!』
「一瞬起きているのかと思う程に驚いたよ」
『う”ぅ…』
滅茶苦茶恥ずかしい寝言じゃんか!
「夢は物騒だけど〇〇ちゃんの寝顔は迚可愛らしかったよ」
『はっ!?』
「えぇ、迚可愛らしい寝顔でした。太宰くんが貴女を襲おうとしたぐらいですから」
『はぁぁ!?』
フョードルさんの発言に驚いて治くんに視線を向けた。
「待って違うのだよ!私はちょっと頬に触れようとしただけで決して疚しい事を考えていた訳じゃないから!(汗)」
『はい有罪アウト』
フョードルさん◎+10
治くんが✕-20
治くんの好感度は下がる一方である─
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更新遅れて大変申し訳ありませんでした…!