テラーノベル
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あの忌まわしい写真を目にした瞬間。
俺は俺がすべき事を知った。
大事な大事なこの人をそばに繋ぎ止めておくために。
どこにも行かないように。
俺から一生離れられないように。
ねぇ、涼ちゃん。俺の何が駄目だった?
柄にもなく浮気なんてしちゃってさぁ。
元貴とも怪しいし、他の人とも隠れてコソコソ気持ちいいコトしてたんでしょ?
俺という恋人がいながらそんな悪いコトするって事はそれなりの覚悟、あるってことだよね
…俺が居ないと生きていけないカラダにしてあげるから
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「はーーっ♡はーっ、はぅ…♡いっ…♡わっ、わか、い!」
「……」
「ねぇ…、〜っんんぅ…♡こぇ、とって……!いたっ…いからぁ…!」
「………はぁ。今俺スタッフさんとLINEしてんの。見てわからない?」
僕は無理矢理貞操帯を装着され、手首もベッドにベルトで固定されたまま放置されていた。
あれからそれほど時間は経っていないはずだが永遠のように長く感じる。
上半身はTシャツを着ているが、下半身は貞操帯と靴下、それとかろうじて左足首に引っかかったままの汚れたパンツだけ。
それに対して若井は上下きっちりと服を着ており、僕になんか目もくれずにベッドサイドに座ってスマホをいじっている。
…若井とキスの先に進むのが怖かったけど、そのままでもお互い充分幸せだったから、2人でゆっくりじっくり先に進もうと言う話をしていたのに。
いきなりこんな姿を僕ばっかり見せることになってしまい、恥ずかしさが完全に僕のキャパを超えて限界を迎えている。
男同士だから、僕の柔らかくもないし女性のように膨らみがあるわけでもない胸や下半身に萎えてしまうんじゃないかとか、僕の、か…感じてる声や顔にがっかりしてしまうんじゃないかとか今までずっと悶々と考えてきたけど。そんな悩みが吹っ飛ぶ位に普段の若井とは打って変わって乱暴で。
でも、目は寂しそうな色をしていて。
今すぐに、
抱きしめてあげないといけない気が、する。
不覚ではあるが誤解を生んだ張本人なのに、そう思うのは身勝手すぎるだろうか。
「手…とって、!おねがっ…!んっ」
「……手だけね。絶対逃げないでよ」
「にげなっ…からぁ♡」
「…………ん、取ったよ」
無理に動くとナカの気持ちいいところに当たってしまうため、四つん這いでのそのそと慎重に若井に近づく。
「なに、どしたの」
「わかい、わかいぃ…、んぁ…♡」
そして、ベッドに座る若井に向き合い跨るように座ると、若井の背中にそろそろと手を回してハグをした。
目を合わせるのは恥ずかしくて、そのままぐりぐりと頭を若井の胸板に押し付ける。
「わかい…っ、ごめ…」
…勘違いさせてしまって、不安にさせてしまって、ごめん。
僕は鈍感だから、もしかしたら今までも勘違いさせるようなことを無意識にしていたのかもしれない。
今回の事は本当に心当たりは無いけど、でも。
不安にさせてしまったのは事実だ。
「…………」
「わかぃ…?…っ、♡」
は、反応がないっ!
自分からハグするの恥ずかしかったのに!
「……………はぁ…ほんと可愛いすぎるでしょ…」
「…?」
なんて言ったんだろ…声が小さくてよく聞こえなかったけど、怒ってるみたいだし…
きっと良いことではない…はず。
…ぎゅ、と腕に込める力を強くしてみると、若井も僕の背中に手を回してくれた。
「ん♡……わかいのハグ、すき」
いつもはカッコ良くギターを弾きこなすあの綺麗な手が、指が。
僕だけを胸に閉じ込めるこの時間が、若井を独占できるこの時間が、何よりも幸せで。
思わず自分の置かれている状況を忘れかけてしまいそうになった。
「……涼ちゃん、なんで浮気なんかしたの」
「!してな…っ」
「…付き合ってから俺とそういうコトしてないの、本当は不満だった?俺は涼ちゃんはそういうことに慣れてないだろうからゆっくり進めばいいやと思ってたし、実際2人でもそういう話になったよね。でも、言えないだけで本当は欲求不満だったってこと?」
「ちが…、っ♡」
「……俺はずっと涼ちゃんとそういうことしたかったよ。付き合う前から妄想してたし。実際ほら、今だって」
そういうと若井は僕の手を取り、自分の下半身へと導いた。
恥ずかしくてずっと気付かぬフリしてたけど。
若井の下半身は窮屈そうに反応していて、若井が自分に興奮してくれているんだと言うことを再認識する。
「…っ♡」
「ずっと涼ちゃんの為に我慢してきたけど、涼ちゃんは欲求不満で淫乱なんだから今日から我慢しなくてもいいよね」
「ちがっ…!んぁ♡僕、えっちなこと誰かとしたことな…っ、からぁ」
「…俺には本当のこと、言ってくれないんだね。この期に及んでまだ純粋ぶるの?…ねぇ、色んな人とヤってるなら俺もいいよね?俺、そろそろ限界なんだけど。俺の勃起したちんこをここに挿れてパンパンッ♡って」
「ぼ、き…っ、い、挿れ…っ!?やめっ…はぅ♡」
いきなり動いたせいでナカに入っているモノが奥の気持ちいいところを掠め、体に力が入らなくなる。に、逃げないと…!
快感で震える手足で逃げようとするが、気持ちいいところに当たらないように四つん這いでそろそろと逃げる僕は若井から逃げ切れるはずもなく。腰を後ろから捕まれずるずると若井の方に引き寄せられた。
「ふーっ、ふーっ♡ん、♡」
「逃げても無駄だから。」
若井はそういうとポケットから鍵を取り出した。
「!!」
と、取ってくれるんだ!!
正直こんなのをつけて1週間なんて耐えられる気がしない。
「………やっぱやめた」
「!?やだ、とって…、っ♡」
「取ったらお仕置きじゃなくなるじゃん」
「やだ、やだ…っ」
「涼ちゃんが他の人にやってるみたいに可愛く誘ってくるから流されるとこだった、あぶね」
「さそ…っ!?ちが、ひぅっ!?!?っ♡」
若井が僕の貞操帯をぐっ、ぐっ♡と押し込んでくるせいで、より奥までモノが届いて…っ
「き、きもち♡んっ♡」
「ぐりぐりされるの、気持ちいいねー?
涼ちゃんは気持ちいいことに弱いもんね?」
「…っ♡、前いた、いから!やめ…れっ♡」
「前が痛くなるのは何でだろうね?だって、気持ちよくなっちゃって勃起しようとしないと圧迫されて痛くならないでしょ?じゃあ、勝手に誰かにナカの開発してもらって勝手にナカで気持ちよくなって勃起しようとしてる自分のせいじゃん。痛いの嫌なら感じないようにしなよ」
「だ、だって…んっ、きもち…からっ、むり♡」
「涼ちゃんは淫乱だもんね、仕方ないか」
「それ、いわな、でっ…んぁ♡」
「ほら、やっぱり淫乱じゃん。男なのにココで感じちゃってさぁ?」
「やめっ…♡ちがっ…ぅ、ひぐ、ふっ…っん、♡」
「…なんで泣くの、ほんとのこと言っただけじゃん」
い、いんらん…じゃないし、開発、もされた覚えなんか無いのに!誤解を解きたいのに口から漏れるのは喘ぎ声やしゃくりあげる声ばかりで上手く喋れない。
泣きじゃくる僕を見て若井が貞操帯を押し込む手を止めてくれたが、奥を甘く刺激された余韻と、今まで散々蓄積された下腹部に渦巻く熱が僕の思考を支配してる。
「う、ひぐっ…、い、イキたいっ…イかせてっ」
「……だめ。いい子になれるまでお預けね。」
「ふ、ぅっ♡うひぐっ、なる、なるからぁ」
もはや自分でも何を言っているのか理解できない。
「じゃあこっちおいで。いい子なら出来るよね」
「うんっ…、ぁ♡」
若井に正面から抱きつく。
「ん、いい子。じゃあこれつけるからね」
「?」
首元に何かひんやりしたものが触れたと思ったら、ガチャという金属音とともに何かを装着される。く、首輪…!?
「!?!?」
「似合ってるよ、涼ちゃん♡
あーあ…上にも下にも俺に色々装着されちゃってさぁ…♡もうこれで逃げられないね」
「やら、これ、とって……んぁっ!?♡、〜〜っ♡♡」
「あー、この首輪貞操帯の付属品でさ、連動してるから無理に取ろうとしたら貞操帯のナカに埋まってる部分が振動するらしいよ。まあ、金属製の首輪だし鍵がないと取れないから無理に取ろうとしない方がいいんじゃない?」
「っ!?〜っ♡」
若井は鎖を手にすると、僕の後頭部を掴んで自分の胸に押し付け首輪に繋げようとしてくる。
「…っ」
「…あれ、大人しいね」
抵抗しても無駄だと散々思い知らされた僕には、ただ早く時が過ぎることを願いながら若井に身を委ねることしかできなかった。
「ん、先をベッドに繋げておくからね」
そう言うと、鎖の先端を南京錠でベッドに固定される。
「…………っ」
「おやすみ、涼ちゃん♡
明日は家でお留守番ね。仕事は体調不良でお休みするってスタッフさんに伝えてあるから」
れ、レコーディングも近いのに…!
自分のせいで元貴やスタッフさんに迷惑がかかるかと思うと罪悪感に押し潰されてしまいそうだ。
…若井は不安げな表情をする僕を見ると、にこりと微笑んで部屋の照明を暗くした。
コメント
7件
続きが気になりすぎて眠れまてん
最高すぎる!マジで!
やばいめっちゃ大好きです。性癖歪みました、🫶🏻︎💕︎︎ありがとうございます(///з///)♡