書きます!
第1話です!
タイトル:あの夜、言えなかったこと
ジヨンは控室のソファに座ったまま、携帯を握りしめていた。スンリが出ていったあと、誰もいないはずの部屋にまだ彼の残り香があるような気がして、息が詰まる。
🐲「もう、やめたいって…本気なの?」
声に出すと、自分の中で何かが崩れそうだった。彼がふざけて言っていたなら、笑い飛ばせた。でも今夜のスンリは、ふざけてなんかいなかった。
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🐼「ジヨンヒョン」
その声に、ジヨンは立ち上がった。ドアのところにスンリがいた。帽子を深くかぶり、目元が影になっている。
🐼「ちょっと…話せる?」
ジヨンは何も言わず、ただうなずいてスンリを中に入れた。ドアが閉まる音が、やけに大きく響いた。
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🐼「もう限界かもしれない」
スンリの声は低く、震えていた。
🐲「なんで…今言うんだよ」
ジヨンの声もまた、張りつめていた。
スンリは何も言わず、ただジヨンを見つめていた。
ジヨンはその視線に耐えられなくなって、俯く。
🐲「お前がいないBIGBANGなんて…考えたこともない。そんなの…やだよ…!」
気づけばジヨンの頬を涙が伝っていた。泣くつもりなんてなかった。格好悪いとも思った。でも止まらなかった。
🐼「ヒョン…」
スンリは一歩、ジヨンに近づいた。いつもは誰よりも距離感のあるくせに、今だけは違った。
🐼「本当に、俺が必要?」
🐲「必要に決まってるだろ…!スンリがいないと、ステージが空っぽなんだよ。俺がどれだけ、お前のこと…」
その先を、ジヨンは言えなかった。
けれどスンリには、もう十分伝わっていた。
そっと、ジヨンの涙を親指で拭う。
その手が、あたたかくて優しくて、スンリの指先が触れた瞬間、ジヨンの肩がかすかに震えた。
普段なら触れられても軽口で返すくせに、今は何も言わず、そのまま立ち尽くしていた。
🐼「俺さ、ヒョンのこういうとこ…ずるいと思ってた」
スンリが小さく笑った。自嘲のような、少し切ない笑い。
🐼「本音を言わないくせに、泣くときだけ素直になるんだもん」
ジヨンはうつむいたまま、小さく言った。
🐲「言えなかったんだよ。お前がいなくなるかもしれないって、ずっと怖かった。止めたら、もっと壊れる気がして…」
その瞬間、スンリはジヨンを強く抱きしめた。
何も言わずに。
ただ、強く、すべてを抱え込むように。
ジヨンは驚いていた。でもその腕の中は、どこよりも安心する場所だった。
心が、張りつめていた何かが、じわりと溶けていくのがわかった。
🐼「ヒョン、俺…」
スンリはジヨンの肩に顔を埋めた。
🐼「本当は、怖かったんだよ。全部投げ出したら、ヒョンにも嫌われるかもしれないって思って。でも…もっと怖かったのは、何も言わないまま終わることだった」
ジヨンはゆっくりと顔を上げて、スンリを見つめた。
目が赤くなっていたのは、お互い様だった。
🐲「嫌いになるわけないだろ…お前のこと、こんなに…」
今度こそ、ちゃんと届くように。
ジヨンは、スンリの頬に手を添えて言った。
🐲「スンリ、ずっと一緒にいてほしい。…お前が必要なんだよ。仕事のパートナーとか、そんなのじゃなくて」
スンリの瞳が揺れる。
ジヨンの視線から、何かを感じ取ろうとしていた。
🐼「それって…ヒョン、俺のこと…」
答えは、もう言葉じゃなくてよかった。
ジヨンは静かに、そっと唇を重ねた。
やさしくて、でも確かなキスだった。
スンリは目を閉じて、それを受け入れた。
長い時間をかけて、ようやくたどり着いた場所。
そこには、誰の目もない、二人だけの真実があった。
な、長くなりましたね、、、すみません
お疲れ様です
伸びたらどんどん続き出しますね
コメント
2件
最高過ぎて…✨イイねを押す指が止まらないんだが…👍ストーリー良すぎて泣くぜ😭😭