テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
22
5
コメント
1件
うわあ…これ、すごく胸に刺さったんですけど😭💔 自分のことを「馬鹿」って言いながら、本当はすごく繊細で真っ直ぐな人なんだろうなって伝わってきました。夜に押しつぶされそうになる感覚とか、「大丈夫?」って聞かれて笑っちゃうとことか、もう共感しすぎて叫びたくなった…。でも「それでも明日は来る」って最後に書いてあったのが、切ない中にも希望がある感じでよかったです。続き、絶対読みたいです!!🌸📖
僕は自分が馬鹿だということを、ずいぶん前から知っている。
誰かに言われたわけじゃない。
気づいてしまった、という方が近い。
周りはみんな、 ちゃんと前を向いて
歩いている。
進路の話をして、将来の夢を語って、
「今やるべきこと」を迷わず選んでいる。
それに比べて僕は、いつも立ち止まっている。
いや、立ち止まっているふりをして、
実際は逃げているだけだ。
何かに挑戦する前から、
失敗した自分を想像してしまう。
笑われる。がっかりされる。
その光景が頭から離れなくて、
結局何もしない。
何もしなければ、失敗もしない。
そうやって自分を守ってきた。
でも、何もしない時間は、
ちゃんと僕を削っていった。
夜になると、急に胸が重くなる。
昼間は見ないふりをしていた不安が、
暗闇の中で形を持ち始める。
「このままでいいのか」
「何者にもなれないんじゃないか」
答えのない問いを、何度も何度も繰り返す。
ある日、テストが返ってきた。
点数は悪くなかったのに、嬉しくなかった。
「頑張ったね」と言われても、
自分が頑張った記憶がなかったからだ。
ただ、最低限をこなしただけ。
それ以上でも以下でもない。
帰り道、空はやけに低くて、
自分が世界に押し潰されそうな気がした。
叫びたいほど苦しいのに、声は出ない。
誰かに助けてほしいのに、
助けてと言う資格がない気がした。
僕は馬鹿だから、 自分の苦しさを
正しく説明できない。 馬鹿だから、
本当に欲しいものが
何なのかもわからない。
馬鹿だから、 「大丈夫?」と聞かれても、
笑ってしまう。
その夜、部屋の明かりを消して、
天井を見つめた。
何かを変えなきゃ、と思う。
でも、どう変えればいいのかわからない。
手探りで進もうとしても、
自分の手さえ信用できなかった。
それでも、明日は来る。
望んでいなくても、勝手に。
だから僕は今日も起きて、歩いて、
取り繕った言葉を使って生きる。
少しずつ、自分が薄くなっていくのを
感じながら。
馬鹿な僕の話は、 まだ終わらない。
終わらせ方を、
僕自身が知らないからだ。