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ここは異世界。
剣や魔法、スキルなどで生き抜く世界。
そんな世界に産まれ落ちたひとつの命。
この世界の均衡を崩す、まさに「異例」。
そんな主人公のお話…
1章 「はじまり」
ーここは…どこだ?眩しい…周りが見えねぇ…
「おい!う、産まれたぞ…!ついに…俺たちの!子供が…!!!」
ーうるせぇな…ギャーギャー喚くな…
「はぁっ、えぇ、そうね、やっと…」
目の前に居る美人なお姉さんと、ゴリラみたいな男の顔が見える。
ー…あーなるほど、そういう事ね…
「元気な男の子ですよ。」
助産師さんらしき人が言う。
「男ッ…!なぁ聞いたか!男だぞ!」
ゴリラは美人なお姉さんの手を握る。
お姉さんはニコッと笑うと、
「貴方の名前は、マイリよ。」
ーマイリ、ね。これが俺の新しい名前…
そう、俺ことマイリ。
実は元勇者である。
前世(?)では勇者トリバとして活動していた。そして挑んだ魔王戦。見事に負けて死んだ。善戦じゃない、惨敗。
惨めに散ったトリバの命…無念…
そう思ったが俺はマイリとして新しい生を受けている。
これは女神様からのお告げだろう。
今度こそはしくじらない。
魔王は、この俺の手で殺してみせる。
例えどんな手を使っても…
『宵マイリ』作者名ya
さて、どんな手でも使うとは言ったが、まずは成長しなければ戦えない。
すくすくと成長していこうじゃないか。
この家は案外裕福らしく、家や食べ物に苦労は無い。あとは魔法を覚えるための魔導書、スキルを覚えるためのレベルが必要だ。
…一体どーしたものか。
と、思ったものの、案外苦労はしなかった。
この家の家主…ゴリック(マイリのお父さん)はどうやらギルドで冒険者として生計を立てているらしく、パーティメンバーのお古である魔導書や、鍛錬用の木刀などは揃っていた為、身体作りを小さい内から始められるのは大きい。俺は学校に通えるようになる10歳まで鍛錬に打ち込んだ。
ここから波乱の学園生活を迎えることになる…