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日常組
pn✕sn
切ない片思い
pn視点
※伽羅崩壊
※口調迷子
俺はずっと、気づかないふりをしていた。
この気持ちを自覚したら、もう今まで通りには戻れなくなるから。
だけど——どうしようもなく、目が追ってしまうんだ。
sn「ぺいんとさ~ん、そこのポテチ取ってれます~?」
pn「ん~。」
何気ないいつもの日常。
ゲームの画面に集中しながら、横に座るしにがみにポテチの袋を放る。
俺たちはこうやって、何年もずっと一緒にいた。
pn「ん……あっぶね!?あ~!?負けた!!」
sn「いやいや、今の僕のカバーなかったらもっとひどかったですよ?w」
pn「それな、助かったわw」
しにがみは笑いながら、俺の肩を軽く叩いた。
——その仕草が、心臓に刺さる。
こんな風に、普通にふざけ合って、笑い合って。
ずっと、ずっと、こうしていられたらよかったのに。
だけど、俺は知っている。
しにがみには、好きな人がいることを。
sn「ねぇ、ぺいんとさん。」
ある日、不意にしにがみが俺を呼んだ。
sn「僕、ちょっと気になってる人がいて…。」
その言葉を聞いた瞬間、胸が苦しくなる。
……知ってるよ。
ずっと前から気づいてた。
sn「ぺいんとさんに相談してもいいですか?」
pn「……いいよ!」
聞きたくないのに、聞いてしまう。
やめろって言えたら、どれだけ楽だっただろう。
sn「最近さ、めっちゃその人のこと考えちゃうんですよね~笑」
しにがみは笑いながら、幸せそうに話す。
俺は、そんなお前を見ながら、笑うことしかできなかった。
pn「いいじゃん!応援するよ!」
喉の奥が詰まりそうになるのを、必死で誤魔化しながら言う。
sn「マジ? ぺいんとがそう言うなら、頑張ります!」
しにがみの表情は明るくて、眩しすぎて。
俺の心に降る雨とは、正反対だった。
夜、独りになって、ふと思う。
俺のこの気持ちは、一生伝えられないんだろうなって。
言ったところで、何も変わらない。
今の関係が壊れるくらいなら、何も言わずに笑ってる方がいい。
……それが、一番辛いはずなのに。
sn「ぺいんとさん、ありがとうございます!」
pn「おう、頑張れよ。」
精一杯の笑顔を作って、背中を押す。
俺の想いは、届かないまま。
きっと、ずっと——。
END