【脅威と知恵は合わないようです】
⚠軍パロ等、なんでも許せる方向け⚠
⚠微腐を含む描写あり⚠
【zm視点】
朝起きるとエミさんはとっくに着替えて講義と実技の準備をしてた
zm)はよ、エミさん
em)おはようございます!ゾムさん、
その後急かすように準備を促され、いつもより10分くらい早く寮を出た
もうちょい寝たかったんに……
……ま、ええか、
寮生が使う食堂へ行き、朝飯をカウンターから受け取る
いつも座っている席に座り、エミさんに促され いただきます、と一言い食べ始める
ある程度食事を食べ終わるとエミさんは近くにあるちょっとした本棚から何か持ってきて読み始めた
zm)毎回思うんやけど何読んどるん?
em)学内新聞ですよ!放送・掲示委員会の委員長が毎週更新してるんです
放送・掲示委員会…
戦争が激化していき、そちらに集中するようほとんど活動停止になる中、唯一動いている委員会、だったか
暇なんか、コイツ
em)〜♪
zm)…どんな内容なん?
em)ゾムさんも読んでみますか?
em)戦場の情報が載っていたり、学内の話題が取り上げられていたり、面白いですよ!
zm)……ほーん、
em)はい!どーぞ!
自分の好きな物に興味を持ってもらってよほど嬉しかったのか意気揚々と最新記事を渡してきた
内容は実技科の生徒の戦績や今までの敵軍の動きから推測できる今後の戦場状況など
まさにエミさんが喜びそうな内容だった
em)ぁ〜、凄いえぇなぁ〜
うっとりとしたような表情、見ているのが新型兵器の一覧でなければ可愛いのだが……
em)どこからこんな情報入ってくるのでしょうか…1度でいいから放送・掲示委員長に会ってみたい……
zm)ん?エミさん知らんの?
em)え?何がです?
zm)シャオロン、放送・掲示副委員長やで?アイツに聞いたら多分教えてくれるんじゃね?
エミさんの顔がぱぁっと明るくなる
シャオロンに聞いたるよ、と携帯からメッセージを送るとすぐに返事が返ってきた
zm)放課後なら良いってよ
em)ホントですか!?
zm)おう、放課後に2年の軍事外交・情報科の棟に来いってよ
シャオロン、なら大丈夫か
別に俺が付いてなくても自衛くらいは……
頭の中にぼんやりと黒髪の草臥れた制服を着たメガネの男がよぎる
zm)……エミさん、大先生には近ずくなよ
少し間が空いてエミさんはこくりと頷いた
朝飯を食べ終え食器類を返却し、本校舎に向かう
エミさんは今からでも放課後が楽しみなのか機嫌良さそうに鼻歌を歌いながら歩いている
zm)……
em)〜♪
そんなエミさんを見ると不思議と口元が緩む
なんだか胸が暖かくなって、絶対にしないけど抱きしめたくなる、
絶対にしないけど、恥ずいし
こういう事、なんて言うんやろな
エミさんに聞けばすぐ答えてくれるんやろな
zm)エミさん、
em)はい!どうしましッ
唇同士が触れる音、薄く目を開けるとエミさんは驚いたような表情で、ぎゅっと目を閉じていた
少し面白くそれを楽しんでいると息が辛くなってきたのか胸を軽くたたかれる
そっと唇を離すと顔を赤くしてなにか文句を言いたそうにこちらを見てくる
em)んはっ…ゾムさん!?な、え?なんでいきなりッ
zm)ん〜何となく、可愛ええなって
em)……でもここではやめてくださいッ!人も、通りますので…
チラリと辺りを見回すと何人かの生徒がこちらを凝視している
様々な目を向けるヤツらをギラりと睨むとそそくさと逃げていってしまった
em)ゾムさん……
zm)……悪い虫、付かんようにせんとな
エミさんの静止の声を聞くことなく自分の唇をエミさんの首筋へ
甘噛みしたり、吸ったり、俺が一つ一つの動作をするとエミさんは閉ざした口から微かに声を漏らした
やっぱエミさんは面白いわ、
そんな事考えながらしばらく声を堪能すると唇を離す
zm)ぷはっ
em)なん、なんですか、?いきなり…
問われた事を聞こうともせずスリスリと先程まで唇が触れていたところを撫でる
白い肌、一つだけ赤くなっているのは俺がつけた印
zm)エミさん、
落ち着いた声でそう言うと少し赤くなった顔を向け、困惑したような声でどうしたのかと尋ねられる
zm)俺以外に触れられんなよ
em)え?それは勿論ですけど……いきなりなぜ?
しばらくエミさんを見つめ続け、問われた事を無視してしまうように話題を変えながらエミさんを教室へと送った
【em視点】
em)えーと、外交・情報科はここ、ですかね
放課後、ゾムさんの教室に寄ってみるもそこにゾムさんはおらず、言伝を預かったように同じクラスの方が1人で行ってくれと言われた。
しばらく歩き外交・情報科の校舎が見えてくる
外交・情報科の校舎に入るとすぐにシャオロンさんが居た
em)シャオロンさん!
syo)お、来たな、行くで
em)はい!
軽い足取りでシャオロンさんの後ろをついていく
シャオロンさんは一つの扉を開くと彼の名前を呼んだ
syo)ロボロ、さっき言っとった奴
そこには小柄で、でもどこか妙にガッシリとした体型の少年が立っていた
rb)おぉ!お前があのエーミールか、俺はロボロ、よろしく
友好的な態度に微かに安堵する
em)エーミールと申します、よろしくお願いします!
rb)今日は脅威…ゾムと一緒じゃないんや
em)はい、何か用事があるようで……
それを聞いた シャオロンさんはロボロさんの横に行くとロボロさんの肩を腕置きにしながらゾムさんが居ないわけを話し出した
syo)アイツ言っとらんかったん?まぁ俺も言うつもりないけど、オスマン幹部に相方には言っとけって言われたやろ……
シャオロンさんは眠そうに欠伸をした、ロボロさんが説明を求めるとさらに詳しく話し出した
syo)ゾム、今日から戦場前線に配置されるんよ、確か…北の方、俺は来週西の方やな、
その瞬間一気に空気が重くなる。ロボロさんの顔がくもり、震える声で話し出した
rb)北って……お前、それ…激戦地の最前線やぞ!軍の上層部は何しとるんやッ
激戦地の最前線…、一般兵を肉盾になんとか進行を防いでいると言われている場所、
そんな場所にゾムさんが……、
しかもシャオロンさんの様子からしてその事を知らされていない…
em)ッゾムさん…
当たり前のように私の頭には困惑や不安、心配が渦巻いた
【zm視点】
一般生徒ならば卒業するまで着ることは無い軍服に身を包む
腕に付けられた幹部直属兵の印である腕章を重く感じながら俺は北門へと向かった
zm)……
os)ちゃんと相方には伝えた?
zm)……いえ伝えきれませんでした、でも、大丈夫です。
淡々とした声、でも何処か柔らかい
オスマン幹部は俺の答えを聞くと心配するように眉を下げて微笑んだ。ちょうどその時、軍用車が着いた
zm)…エーミール……
俺は相方の名前をボソリと言うと少ない荷物を持ち、軍用車に乗り込む、
軍用車の中は暗く、負傷して治療のために戻ってきたが回復したため戦場へと向かう兵や実戦経験のある一般兵が多く居た
os)戦争での活躍を期待しているよ、ゾム
オスマン幹部は柔らかい声は変えずにそう言うと静かに敬礼した、それと同時に軍用車は走り出す
学校が、寮が、遠のいていく
俺は荷物の中から1つの蝶の刺繍のあるエーミールから貰った栞を取り出すと微かに震える手の中でぎゅっと握りしめた
いってきます
エーミールに言えなかった事を少し後悔した
ここから少しシリアスなシーンが続くと思います。結構遅めの投稿申し訳ないです
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コメント
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ちゃんと言えるといいな……