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総司が酷い病気なんじゃないかと。ずっと考えていた。明日は初めて新撰組の健康診断をする事になった。私は総司の結果が待ち遠しかった。
総司は笑って私に話しかけた。
「遥少し散歩しに行かない?」
私は、なんだろう。と思い支度をして外へ出た。
「実は俺ね労咳なんだって。」
私は前に、もしかしてと調べていた、”労咳”を。
命もって2年3年。咳が出始め、熱が上がったり下がったり、そして言葉も話せなくなるぐらい痩せ細って亡くなる。労咳は死と言われている。
「え?嘘でしょ?」
「ううん。嘘じゃない。」
「なんで。とりあえず、お兄ちゃん達に相談しよ?ね?」
「ダメ。ダメだよ。俺は遥だから言ったの。それに今新撰組を抜けれる状況じゃない。俺たち明後日京都に向かう。」
総司は笑いながら、(近藤さんも土方さんも俺がいないとダメなんだから)と言った。
「待って、ダメ…咳き込んで倒れている間に斬られたらどうするの?そん…なの…話にならないよ」
総司は涙が溢れて泣いている私を優しく抱きしめてくれた。
「俺ね遥と出会ってからずっと好き。今もこれからもずっと好き。」
「なに、もう会えないような言い方しないでよ」
私は涙が止まらなかった。先日山南さんに言われて想いを伝える事が出来なかった。
「総司、総司が吐血した日、言いたいことがあったの。」
「なぁに?」
好き。でも泣きすぎて言葉にならなかった。
「総司が好き」
伝えられた時、総司は嬉しそうに笑い、2人見つめ合っていた。
「遥。遅いよ。その言葉をずっと待ってた」
「ごめんね。全然気持ちに気づかなくて」
「お祭りの時に言ったんだけど、覚えてる?」
「え、なんだっけ?」
「結婚しよ」
私はさっきまで悲しさで涙が溢れていたのが嘘のように笑顔に変わり、はい。と答えた。
その日の2人は激しい夜になり、愛が溢れ、幸せな時間だった。