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10 - 鳥籠

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2025年04月30日

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しろニキ

首絞め描写有り

シュードネクロフィリア(擬似死体性愛)を持つしろせんせーに付き合わされるニキくん


しろせんせー視点


「あ”ー、」

「…ボビーにご褒美あげよっか?」

編集が終わりひと息ついていたタイミングで恋人から思わぬ言葉が聞こえた。彼は先程からダラダラと俺のベッドで寝転がりながらスマホを弄って、俺の編集が終わるのを待ってくれていた。

「どんな褒美をくれるん?」

そう聞くと彼はベッドから立ち上がり、椅子に座っている俺の上から覗き込んでくる。目を細めてこちらを捉える瞳と嬉しげに微笑む彼がどうも可愛らしくて、先程までの疲れが吹っ飛んだ気がする。

「んー…笑」

自分から言ったくせに何も考えていないらしい。困ったように眉を下げ、俺のために褒美を考えてくれる彼が愛おしい。

「ボビーはどうして欲しい?」

そう艶やかな笑みを浮かべる彼に見惚れた。

暑さからか普段は閉めているはずのジャージのチャックを開けており、そこから顕になっている彼の首元をじっと見つめた。その首に俺の手を巻き付けて首を絞め、手の跡がくっきりと残ったら彼はどんな反応をしてくれるのだろうか。きっと彼なら許してくれるのではないか、という微かな希望から次の行動に移す。

椅子から立ち上がり、彼をベッドに押し倒した。彼は俺の行動に驚いたのか目を白黒にさせ固まっている。

「そうやなぁ…」

「っえ…?ぼ、ぼびー…?」

彼の首に両手を巻き付けるように添え、親指で喉仏に触れる。

「ま、まって、説明してボビー」

「ただただ人の死に様が好きなだけや」

「…ねぇ、今からそれをするつもり?」

「……流石に殺しはせんよ」

妙に察しの良い彼に俺がしたいことを知られてしまった。知られてしまったのならばしょうがない、そう思って軽く力を入れて彼の首を絞める。

「ひッ…、まっ、ぼびッ…」

酷く青ざめた顔で、俺の腕を握って抵抗される。そんなにも足掻かれるのは面白くない。否定の言葉も悲鳴も嫌いだ。全部が全部そういう訳では無いが甲高い、耳を刺激するあの悲鳴が心底恨めしい。俺のしたい事をさせてくれないその五月蝿い口を塞いでやろうか。だけれども、塞いでしまっては彼が死んでしまう。生憎俺は死体が好きなのではなく、人様が死の淵に立った際に見せる子犬のように怯え、目の前の光景に絶句する顔。まさに今の彼の表情が好きだ。だがそれ以上に好きな光景がある。心地良さそうな顔をしているが、棺桶に入った動かぬ死体のようなあの状態。屍では無い。間違いなく今を生きている人間のその様子に興奮をする。

「死体は抵抗せぇへん、死体は喋らへん、死体は苦しまへん」

「ッ…ぼびッ、」

「な、そうやろ?ニキ」

先程から怯えている彼から同情を得られるだなんて思わなかった。だから、彼の意見なんて聞かずに手に力を入れた。

「ぅ”……っ、ひゅ、ッ…が、ぁ”…」

初めは必死にもがき苦しみ、俺の腕を強く握っていた。だが、徐々に苦しさから力が抜け、抵抗なんてしなくなった。嗚呼、堪らない。背筋がゾクゾクと震える。もっと…もっと見せてくれ、この際彼の苦しんでいる表情ですらも唆る。彼の喉仏を潰すように指の腹で強く押す。酷く掠れた声でごめんなさい、ごめんなさいと弱々しく謝ってくる。何に謝っているのか分からないが、所謂神頼みの一種だろう。生きるか死ぬかの選択肢を握っているのは俺なのにな。

「ぅ…、ッ……はーッ、…げほッ、か、ひゅッ…、お”ぇ”、…」

無論彼を殺すつもりなんて一切無いため、パッと手を離す。彼は嗚咽を漏らしながら呼吸を整えている。目元に薄い水の膜を張っており、手で垂れた涎を拭きながらこちらを睨んでくる。

「…お”まえ、ばっかじゃッ、ないの、、」

しゃがれ声で罵倒され、また首絞められたいのかと問えば、もう勘弁という顔をされる。正直面白くはないが、少し満足したため大して問題は無い。知らぬ間に彼は全身ミラーの方に行き、首周りをじっと観察していた。

「うわ…ねぇボビー?」

「なんや」

「なんや、じゃない…これ!!」

そう言って自身の首を指さす。彼の首をまじまじと見れば、痛々しいほどに俺の手型がついていた。想像以上に力を入れすぎてしまったようで、少し赤く腫れている。思わずすまん、と謝ったもののどうやら彼は許してくれない。俺的には彼に俺のものという印が付けれたようで非常に嬉しいのだが、どうやら彼は違うらしい。まぁ、理由がどうであれ俺は何も言えない。

「つーかニキ、もう終わりやと思ってへんよな?」

「…っえ、?な、何言ってんのボビー…?」

また酷く怯える彼は非常に可愛らしい。眉を顰めて、こちらを睨んでくる。じわじわと壁際に追いやって、再び彼の首に手を伸ばす。やめろ、そう強い口調だったのが気づけば懇願するようにこちらを見て、やめて、と弱々しくか細い声で抵抗してくる。言葉遣いが強くても先程植え付けられた行為の恐ろしさを知ってしまった彼は身体を引いて、俺の腕を強く握る。どれだけ強がったって手は震えているし、威勢が良かったのも初めだけ、嗚呼本当に食べてしまいたいくらいに可愛い。キュートアグレッションってやつ。

「…ぁ゛、…ゃめ、て……、ぅ”…、ッ」

堪らない。だが、否定の言葉は心底気に入らないためやめて、だなんて言われたあかつきには首を絞める手に力を更に入れる。

不意にこのまま彼の口を塞いだらどうなってしまうのだろうか、そう思った。呼吸器という呼吸器全て塞いでしまったらいよいよ彼は死んでしまう。それは俺の望んだ事では無い。だけれども試してみたい。俺が残虐にお前を今よりも苦しめたらどんな反応をしてくれるのか、気になる、見てみたい、そんな欲の実現を妄想するだけで収まる器では無いと俺自身が一番理解しているつもりだ。

「っ、…?な”…、ぁ”ッ……、ん”ぐ、ッ…ぅ”、ぅ……」

少しでも楽になるために空気を求めて開く口を塞いだ。大きく目を見開いて更に俺の腕を強く握ってくる。どれだけもがいたって俺が手を離す訳が無いのにな。

「ッ…は、……ひゅ、ッ…ぅ”、ぇ…」

彼の首から手を離した。嗚咽を漏らして、呼吸を整えようと必死に口を開閉をする。そんな彼の様子が面白可笑しくて、可愛いと言いかけたが口を噤んだ。これ以上彼から引かれたくも無いから


常軌を逸している


歴代の元カノ全員が口を揃えて言った。失礼な話だ。付き合う上で隠し事なんてしたくなかったから、包み隠さずありのままを話をしただけなんに。俺の話に否定するやつ、肯定するやつ、理解の追いついていないやつ、様々なやつが居た。肯定してくれたやつとだけ今回の彼にしたような行為をした。結果は皆同じ、だから別れた。俺の欲を満たせないやつと生涯をとげるだなんてしたくない。

「はー、ッ……けほ、ッ…ぁ、…?ぼ、び……ぃ、………」

俺の名前を呼んでこちらに倒れ込んでくる。どうやら彼は気絶してしまったようだ。浅い呼吸で為す術なくこちらに倒れ込んでくる様はまさに俺の求めていた屍そのもの。今まで味わったことのない性的興奮が止まらない。こんなにも俺の欲を満たしてくれたのは彼が初めてだ。離したくない。永遠と俺の傍に置いておきたい。彼から別れを告げられても受け入れるつもりだったが、そんな考えはとうに無くなっていた。

「っはー………まじか…笑」

そんな考えを一時中断して彼をベッドに運んだ後、ベッドの脇に座り下を見れば目に見えるほど主張する俺のモノが視界に入った。このどうしようもない性的興奮に失笑することしか出来なかった。どうやら俺は異常性癖の持ち主らしい。溜息をついて、今やぐっすりと眠る彼に拒絶されなければ良いなと思いながらトイレに向かった。


気がつけば翌朝。あの後、普通に風呂に入って髪を乾かしてからすぐに寝た。眠気覚ましに顔を洗って、歯を磨いた後にのんびりしようとリビングのソファに座った。少し瞑想し、彼を起こしに行こうと思って椅子から立ち上がった瞬間、ガチャという音と共にリビングの扉が開いた。

「っ…ぁ、……ひゅッ、ぼ…びー…」

「ニキ…?」

「ちが、…ごめ、んなさッ…」

やはりそうなってしまうよな、と俺の想定通りの結果になった。心配になって彼の方に足を進めたが、彼は後退りをする。そんな状態になってしまうのを違うと否定する彼はドン!と壁にぶつかり、俺が近づくのを怯えながら見つめることしか出来ていなかった。決められた範囲でしか動くことができず、逃げ出すことも、叫ぶことも、鳴くことさえも許されぬ鳥籠に入ってしまった小鳥のような彼。嗚呼、そんな顔をしないでくれ、更に怯える様なトラウマを植え付けたくなる。だが、今は彼を落ち着かせるのが先だ。なるべく彼の恐怖心をかき立てないようにこの興奮を抑えて、彼に近づく足を止めた。

「ニキゆっくり深呼吸しい」

「…ひゅー、ッ……、…は、ーッ」

「そうや、上手上手」

「ふ、ぅッ、…はー……、」

徐々に落ち着いた呼吸になっていく彼。深呼吸をした事で脳が情報処理を上手くしたのか、否定の音を漏らす事は無くなった。腰を抜かしたらしい彼に目線を合わせるために彼の目の前でしゃがむ。

「ぼ、びー……」

「おん、ボビーやで」

「……ふへ、ぼびーだ」

彼の発言はいまいちよく分からないが、安心してこちらに笑いかけてくれる様はなんともまあ可愛らしいと思う。これ以上彼を刺激しないように俺からは手を出さず、消炭色の瞳をじいっと見つめる。

じっと待っていれば彼から手が伸ばされる。その手は俺の頭上まできて

「あだ、」

「…ばーか」

軽いチョップを喰らった。彼に聞けば昨日の罰らしい。ばーか、そう言った後にいきなり首を締めようとするのは怖いから辞めてくれと言われ、大人しく彼に従おうと思った。彼の様子を見るに拒絶はされていないようで酷く安堵する。それに彼の口ぶりからまた首締めをしても良さそうに思う。その事実にひとりでに喜びを覚えていた。

ちらりとジャージの隙間から見えた俺の手の跡が痛々しさを醸し出していて、思わず謝ったが彼はやれやれというような顔をして、俺の方を向いて

「ちゃんと責任とってよね」

そう言った。別れようでも、もう辞めてでも無い。俺が責任を負うのならば何でも良いとそう伝えられる。嗚呼、なんて最高の恋人なのだろうか。

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