テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
鳴「保科。本当にすまなかった!」
頭を下げて言う。
謝るなんて柄じゃない。だけど、保科には謝ることが唯一自分からできる。
保「なんなんですか。」
と低い声で言う保科。
保「キモブのこと信じて、信じきって」
保「だから、別れたんですよね…?」
保「僕が悪かったですよ」
保「虐めてるって噂を流されてそれにすぐ反論できなかった。」
保「後から言っても、最初に言わなかったなら本当なんだ。とか言われましたから」
保「言うのが遅かった僕の自業自得ですよね。」
保「まぁ、こんなこと言われても」
保「鳴海隊長困りますよね。」
そんなに辛かったのかよ、もう少し気付くのが早かったら…
それに、確かにそうだ。キモブのこと…いや、亜白からのメールを信じて…
鳴「悪かった。保科と別れた後、有明に戻って考えてたんだ。」
鳴「本当はしてないんじゃないかって、でもあんなこと言ってしまったから、引くに引けなくて。自分が悪い事から目を逸らす癖がd(((」
保「…知ってます。鳴海隊長のそんなところも、そこも好きでした。でももう」
そう言い、保科はやっと振り向く。
顔を久しぶりに見れると思っていたが、その顔は涙でぐちゃぐちゃになっていて、
保「嫌いになっちゃったんですよ…笑」
保「だから、鳴海隊長も僕のこと嫌いになってください、」
と、困ったように笑う保科にかける言葉を探す。見つかった言葉を言おうとすると、保科は走って行ってしまった。
出そうになった言葉を我慢できずに言う。
鳴「嫌いになったなら、なんで泣いてんだよ。」
ーー
嘘。まだ好き。離れたくない。でも、離れないと、鳴海隊長が辛くなる。キモブが鳴海隊長と付き合えば…
そういえば、亜白隊長が言ってたな、
辛くなったら自分の好きにしろ。その方が楽だ
って
…
そうだ。
その通りだ、!
自分の運命を他人なんかに握られたくない!
鳴海隊長が信じてようが信じてなかろうが僕の好きなようにするべき!
たとえ鳴海隊長が信じてくれてなかったら「残念また明日」で終わるだけ!
なんて、
思えたらなぁ…
ポジティブ思考なんてできっこない
どうしろってんだよ
分かんないよ
僕が悪かったよね
生まれてきたことが悪かったよね。
どうしたらいいの?
死ねば、死ねばみんな嬉しい、??
みんな楽?
どうしたら?
どうすれば?
どう言えば?
どう話せば?
どう過ごせば?
死んだって、誰も悲しまないよね。
辛いよ。
リスカのせいで増えた傷も、
僕の壊れた人生も、
全部
全部。
直せない。
治せない。
なオせナイ。
ざざざざ
と、視界にノイズがかかる
保「あ、ああ、」
痛い。血が。リスカの跡から。怖い。怖い。怖い。さらに、壊れる。壊れる。やめて。これ以上は。もう。やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて
どさっ
倒れた?嘘だ。立て。立て。完璧じゃなきゃ。虐めに続いてこんな自虐行為で倒れるなんて。今度こそ第3部隊に居れなくなる。はやく。だれかガくる前ニ。
だめだ。立てない。意識が遠くなって…
ー
…あ、?ここ、医療室?有明の?あれ、なん、か手の、感覚ないかも…?
ー
鳴「起きたか。」
保「鳴海たいちょっ、?」
鳴「急に倒れるな。びっくりする」
保「なん、で、????」
鳴「なんで?じゃない!倒れてるやつを無視して行くほどボクは薄情な奴じゃねぇ!」
保「そ、ですか。」
保「ありがとうございました、笑」
鳴「おい。」
保「はい、?」
鳴「これ。」
包帯のところに指を指す
保「あぁ、これは、討伐で…」
鳴「嘘だろ」
保「本当です」
鳴「本当なら見せろ」
保「いやです」
鳴「なら、嘘か?」
保「…ぅ、そですよ」
鳴「リスカか?」
保「はい。」
保「ごめんなさい。」
保「迷惑、ですよね…」
鳴「迷惑かどうかじゃないお前の体の心配をしているんだ。」
保「…」
保「…ですよ」
保「あんたらのせいですよ、!」
プチ
鳴「おまっ!何して!?」
がららららららららららららららららららら
だっだだっだだだだだだだっだだだ
保「はっぁはあはぁ」
点滴を抜いて医療室から飛び出して走っている。
怒られたっていい。亜白隊長や、小此木ちゃんに怒られたって自分の「好き」にしたいって決めたから。
二度と防衛隊に戻れなくたっていい。好きにさせろ。隊長命令とか、上官命令だとかもう知らない。命令に従って楽しく生きれる程できる完璧な奴じゃないから。
保「はぁ、い”っ、あ、はぁはぁはぁ」
鳴「おい!保科!!おい!!!」
痛くても走れ。戻るな振り向くな。戻ったら、振り向いたら、また辛くなる。こうする勇気がなくなる。もう、耐えられないから。完璧になんてなれないから。
がちゃ。
屋上のドアを開ける。やっぱりここの景色は綺麗だなぁ。ここの景色を見ている時だけは、痛みも、辛さも忘れられて。
屋上の柵に登る。ドアが開く。鳴海隊長だ。何で?何で?なンで?
鳴「保科、!」
ゆっくりこっちへ近付いてくる。
突き落とされると確信した。だから、目を閉じる。
ぎゅぅぅぅぅぅ
数秒待ってされたのは強いハグだけ
鳴「ごめん。ごめん。お前の辛さ、痛みに気付けなくて。ごめん。」
ただのハグ。それなのに、自分が必要とされている気がして。涙が流れる。
鳴「お前は、完璧じゃなくてもいい。辛くなったら辞めたっていい。でも、死ぬな。保科。絶対に。」
保「な、なる…み隊長……」
鳴「何だ、?」
保「僕、まだ、生きてていいんですか、?」
鳴「あぁ。ダメな訳ないだろう。」
このハグは暖かくて、今までの辛さも痛みも消してくれた。
88
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!