テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
〜第2の幕開け〜
皆さんに衝撃的な事実をお話しよう。
全てはフィクションでは無かった。
そう、キラ事件は本当に起きていた、だが民衆の混乱を防ぐ為、当時は公表される事無く幕を閉じた。
その実在した事件を元にして、キラ事件を知るどこかの者が書いたフィクション。
それが「DEATHNOTE」
そして今、新たに幕が開こうとしていた___。
死神リュークは退屈だった。
あの男──夜神月のような人間に、もう一度会いたかった。
人間界にノートを落とすべきか、と考えたこともある。
だが、ただ落としただけではどうしようもない。
もし私利私欲にまみれた凡人の手に渡れば、
それはただの“くだらない殺人記録帳”になるだけだ。
そんなものに付き合うのは、退屈を通り越して地獄だ。
そこでリュークは死神界から楽しませてくれそうな人を探す事にした。
真っ先に目に付いたのは一人の…多分青年。大学に入学したてくらいだろうか。
中性的な顔立ちで一瞬性別がどちらか分からない。
服装はこの時代には珍しい、V系チックなファッション。
あの金髪の女を彷彿とさせる、こっちは黒髪で全身真っ黒だが。
肌は青白くまるで死人の様、微笑んでいるのにどこか底知れない雰囲気を纏っている。
かつての月の笑みと少し通ずるものがあるように思えた。
何故か目で追ってしまう。これが直感というものなのだろうか。
とりあえずどんな人物か観察してみることにした。
運良く今日は全国模試の発表日らしい。
覗き込んで唖然とした。結果は1位。なのに表情は何も変わらない、怪しげな微笑み。
まるで当たり前の日常だと言わんばかりに。
やはりその姿は夜神月と重なって見えた。
「こいつはキラ候補だなぁ……まぁ、ノートを使うかすら分からないがな」
こいつなら俺を楽しませてくれる。
経験と直感がそう思った。
思い立ったが吉日。思い切ってノートを託してみることにした。
久しぶりに期待出来そうな展開にリュークは心躍る。
青年は一人暮らしなようだ、郵便受けに入れれば他のものに渡ることも無いだろう。
少し面倒だが人間界に降りる事にした。
確実に、あの青年に届ける為に。