「かおりくん、一条様の言うとうりにしなくていいからね!」
「一条様がそうおっしゃるなら…」とうっとりしている
「かおりくん目を覚まして!」と訴えるが、まだうっとりしている
ダメだ、一条様パワーに負けている!
どうしよう…と思っていたらかおりくんの恋人さんが「同感だな」と言ってくれた
きゅ、救世主!神様は僕に手を差し伸べてくれたんだ!と心の中でありがとうございますと唱えたが恋人さんは続けて「こればかりは、一条様に」と付け加えられてしまった
「そ、そんなぁ」
あぁ、神様なんてこの世にはいないかもしれない。もしかしたら、神様は一條様のような美形が好みなのかもしれない
そうだとしたら納得ができる
かおりくんと1メートルの距離で話さないといけないなんて…無茶すぎるよォ~
「ゆず、じゃあ、1メートル離れて喋ってもらうからな」
かおりくんも賛成してるみたいだし、仕方がないここで了承しときますか…「わかりました」
「じゃあ、そんな聞き分けのいい子には、ご褒美をあげよう」
「・・・ご褒美?」
「あぁ、今日のパーティーは一条家主催だから融通が効く。だから、パーティー会場の階を下げよう。怖いところ嫌いなんだろ?」
「…嫌いじゃないですけど、一条様がそう言うなら変えた方がよろしいのでは?」
「ふっ…素直じゃないところも可愛いよ」
なっ!
ほ、本当のことを言っただけだし!高いところは嫌いじゃないもん!
急に、一條様が隣に来て僕の腰に手を回して、僕を引き寄せてから「会場にお越しの皆様、本日は一条家主催のパーティにお越しくださりありがとうございます。私のお姫様がどうしても、高いところは苦手でして…会場の変更を願いたい。もう会場は押えてありますので、場所移動をお願いいたします」と大声で言う
お姫様!?僕も動揺したけれど、解除はもっと動揺して、僕にいてい視線を送ってくる
視線が痛い
「こ、これどういうことですか!」
「どういうって、そういうことだが?」
「ゆず!良かったじゃん!お姫様扱いしてもらって!」と1メートル離れて喋っているせいか、会場にかおりくんの声が響き渡る
「よ、よくないよ!」
「聞こえないけど、とりあえず、僕達、下に行くから」と言って行ってしまった
「一条様!どう責任取るんですか!」
「責任?なんの責任だ」
ええっとそれは…「ぼ、僕をみんなの前で、お姫様なんて言う責任です!」
「ん?俺は、ゆずがお姫様ですなんて一言も言ってないぞ」
そ、そうだけど…
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