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「ひーよこ」
「うわぁ!冷たい!」
項にジュースの缶を当てられて振り返るとロウくん。
ロウくん意外とこういうことしてくるよね。
「なんのジュース?」
「オレンジジュース」
「缶で売ってるの珍しいね」
そんな会話をしながら当たり前に受け取る。
ロウくんはいろ●すのペットボトルに口をつけ、真上を向く。
もうそんなに飲んだんだ…
わたしはそれを横目に見ながら缶を開ける。
オレンジジュースあんまり好きじゃないけど、缶のはすきなんだよね。
そのまま一口飲む。
現在、体育館の近くのコンクリートの段差に座って、カゲツくんとテツくんの補修終わり待ち。
なぜわたしたちしかいないのかというと、
わたしたちも補修を受けてたから✌
「あとどれくらいかかるかなぁ〜…。
ロウくんと同じ時間に終わってよかった」
「だな」
天気いいなぁ…
わたしは缶を地面に置くと、そのままコンクリートの上に仰向けに体を倒す。
「地面あったかい…」
「パンツ見えるぞ」
「ロウくんおさえて〜」
「嫌に決まってんだろ」
ふてくされながらも体を起こす。
鞄からスマホを取り出し、電源をつける。
…やっぱりやめた。
スマホはスカートのポケットにしまった。
「…ロウくんってさ、彼女つくるの?」
「は?」
なんとなく気になって聞いてみる。
「別に高校で作る必要ないだろ」
「だよねー…」
膝に肘をついて、ロウくんから目をそらす。
「え、なに、お前彼氏ほしいの?」
「ぇ〜…どうなんだろ…」
「ただの適当会話デッキかよ」
「べつにいいじゃん適当に喋ったって!」
「悪いとか言ってねぇけど」
この…っ
まあ適当に喋ってたのは事実だけど…
「てか水なくなったしジュース一口くれ」
「なんで?買ってくればいいじゃん」
「俺が買ってきてやったんだし良くね?」
「いやいや、わたしにあげるために買ってきてくれたんじゃん。
てか水飲むの早すぎない?」
「ノド乾いてたんだよ。
買ってソッコー3分の2いった」
「バカの飲み方してるじゃん…
頭キーンてならない?」
「なんなかった。
てか早くよこせ」
「えー…まあいっか。
ほんとに一口ね?」
「うい」
わたしはまだ冷たいオレンジジュースをロウくんに手渡す。
すると、ロウくんは口をつけて飲みだした。
「え゙っ!?!?ま、まって!!」
「んぁ?」
飲みながら答えて、口を離す。
「く、口つけないでよ!」
「は?なんで?」
「な、なんでって…」
一人でじわじわ赤くなる。
「ロウくんのばか!きらい!」
「お前、怒るときも律儀に“くん”付けすんのかw ぜんっぜん怖くないわ」
「そんなことは関係ないから!
普通は口つけずに飲むの!」
わたしはロウくんに言う。
「口つけずに飲むってどうやんだよ」
「じゃあ逆にショウくんとかの水飲むときはどうやって飲んでるの」
「こうやって浮かして飲む」
「缶でもそれをやりなさい」
「あっ、もしかして雛…w」
ロウくんがニヤニヤしながらこっちを見る。
「お前そういうの気にするタイプだったのかぁ〜w ふーん…w」
「きっ、気にするよ…!女の子だし…」
「照れた?」
「はいはい、照れました照れました」
あーもー…
最近こういうこと多いな…
わたしは両手でおでこを覆って、そっぽを向いた。
「もう目合わせてやんないもん」
「はっ?それは違うだろ」
「嘘だよ。目合っちゃうもん」
「お前俺のこと大好きだもんな」
「…💢」
「まあまあ怒んなって(笑)」
「…」
いつぶん殴ってやろうかな…
そんなことを考えて、ふと昇降口に目をやると、テツくんが見えた。
「…どうした?」
わたしの反応がなくて心配になったのか、ロウくんが肩をつんつんしてくる。
「テツくんみつけた」
「えっマジか」
「あっ、カゲツくんかな?」
「どこ?」
「昇降口昇降口」
「お、あれカゲツじゃね?」
「だからその話をしてたんだけど?」
「俺先行くわ」
「あっちょっと!」
・・・
「なぁ星導〜」
「どうしたんですか小柳くん」
「俺今日雛と間接キスしてきた」
「…は?殺す」
「殺し返すけどなw」