「赤桐くんのことは」
赤桐(あかぎり)くんがいなくなり、まわりのざわめきが戻ってきたところで、止まったように感じていた時間が動き出した。
「び、びっくりした……」
壁から背中を離して、激しく波打つ胸を押さえる。
さすがに今のは心臓が止まるかと思ったけど……あれだけ近づかれたのに怖くはなかった。
息ができないほどの近い距離。
ほかの男の人なら絶対に怖いのに―――赤桐くんならやっぱり大丈夫なんだ……。
(よかった……。でも赤桐くん、この話題になると様子がおかしくなるよね……)
前もマリッジサポートのことを知って顔色が変わってたけど、さっきは私、結婚活動のことでなにを言ったんだっけ?
頭が回っていないせいですぐには思い出せず、階段をおりきったところでようやく思い当たった。
(あっ、そうだ……)
学生マリッジサポートを始めて、赤桐くん以外にも話せる男の人ができたって言ったんだ************************
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