テラーノベル
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1,419
夜
数日後
〇〇の部屋
ソファに寝転びながらスマホいじってる
テレビはついてるけど
内容は全然入ってない
〇〇「……暇」
ぽつり
スクロールしても
特に面白いものもない
〇〇「なんかしたいな…」
天井見ながら
ふと思いつく
〇〇「……ダーツ」
起き上がる
〇〇「やりたい」
即決
スマホ開く
連絡先スクロール
止まる
樹
〇〇「まぁこの人でいいか」
軽いノリ
タップ
📞 発信
コール音
1回
2回
樹「もしもーし」
〇〇「もしもし」
樹「どした急に」
〇〇「今暇?」
樹「まぁまぁ」
〇〇「ダーツしたい」
樹「急だな笑」
〇〇「今思いついた」
樹「らしいわ」
少し笑う
樹「で、俺?」
〇〇「うん」
樹「なんで俺なの」
〇〇「ノリ良さそうだから」
樹「雑な理由だな」
〇〇「あと普通に強そう」
樹「まぁな」
〇〇「行く?」
樹「いいよ」
即答
〇〇「早」
樹「俺も暇だったし」
〇〇「よかった」
少し間
樹「場所どうする?」
〇〇「任せる」
樹「出た丸投げ」
〇〇「楽じゃん」
樹「じゃあ適当に見つけるわ」
〇〇「ありがと」
樹「何時にする?」
〇〇「1時間後とか?」
樹「いける」
〇〇「じゃあそれで」
樹「了解」
少し沈黙
樹「……あ、そうだ」
〇〇「ん?」
樹「北斗誘う?」
軽く
〇〇「え」
一瞬だけ止まる
頭の中
一瞬だけ浮かぶ
あの日の夜
タクシー
歩いた帰り道
〇〇「……いや」
軽く笑う
〇〇「今回はいい」
樹「そう?」
〇〇「うん、なんか今日はいいや」
樹「了解」
深くは突っ込まない
樹「じゃああとで場所送るわ」
〇〇「お願い」
樹「遅れんなよ」
〇〇「そっちこそ」
樹「はいはい」
〇〇「じゃあね」
樹「はーい」
通話切れる
プツッ
〇〇、スマホ見ながら
〇〇「……ダーツか」
少しだけ笑う
立ち上がる
準備しながら
ふと
思い出す
北斗
「隣空けとけよ」
〇〇「……何それ」
小さく笑う
でも
深くは考えない
〇〇「まぁいっか」
気持ち切り替える
今日はただ遊ぶだけ
ーーーーーーーーー
夜
ダーツバー
少し暗めの店内
ネオンの光
軽く音楽が流れてる
奥の方の席
〇〇と樹
カバン置いて
ドリンクと軽いフード並ぶ
〇〇「いい感じじゃん」
樹「でしょ」
〇〇「こういうとこ来るの久しぶり」
樹「俺はたまに来る」
〇〇「絶対うまいじゃん」
樹「まぁな」
〇〇「ムカつく」
笑う
グラス持つ
〇〇「乾杯」
樹「乾杯」
軽くグラス合わせる
一口飲む
〇〇「うま」
樹「いいね」
少しリラックスした空気
ダーツの前に立つ
〇〇「ルールどうする?」
樹「普通に301でいい?」
〇〇「分かんないけどOK」
樹「適当だな」
〇〇「やりながら覚えるタイプ」
樹「一番危ないやつ」
笑い
樹が先に投げる
スパッ
真ん中近く
〇〇「うま」
樹「まぁね」
〇〇「ちょっとむかつく」
次、〇〇
構える
〇〇「え、緊張する」
樹「適当でいいよ」
投げる
カンッ
外側
〇〇「むず!」
樹「初めてならそんなもん」
〇〇「悔しい」
もう一投
少し真ん中寄る
〇〇「お、ちょっといった!」
樹「いいじゃん」
自然と盛り上がる
何ラウンドか進む
〇〇「無理勝てない」
樹「まだ分かんないって」
〇〇「いや分かる」
笑う
席戻る
ポテトつまむ
〇〇「こういうのいいね」
樹「何が」
〇〇「何も考えないで遊ぶやつ」
樹「たしかに」
〇〇「最近ずっと仕事だったし」
樹「忙しそうだもんな」
〇〇「まぁありがたいけどね」
樹「いいことだよ」
少し落ち着いた空気
〇〇「てかさ」
樹「ん?」
〇〇「ラジオの後さ」
樹「おう」
〇〇「なんか変だったよね」
樹「何が?」
〇〇「空気」
〇〇「なんか変に自然だった」
樹、少しだけ笑う
樹「それ良い意味?」
〇〇「多分」
樹「ならいいじゃん」
〇〇「まぁね」
軽く流す
〇〇は気づいてない
樹は少しだけ分かってる
グラス持ちながら
樹「……北斗とさ」
〇〇「ん?」
樹「最近距離近くね?」
〇〇「え?」
すぐ否定
〇〇「そんなことない」
樹「そう?」
〇〇「普通だよ」
樹「“普通”ねぇ」
少しニヤッとする
〇〇「なにその顔」
樹「いや別に」
〇〇「絶対なんか思ってる」
樹「思ってない思ってない」
笑う
〇〇「ほんとに普通だからね」
樹「はいはい」
軽く受け流す
〇〇、またダーツ持つ
〇〇「次勝つ」
樹「無理だろ」
〇〇「うるさい」
笑いながら構える
投げる
今度は少し中心寄り
〇〇「お!」
樹「いいじゃん」
〇〇「これ楽しい」
完全に遊びモード
その横で
樹は少しだけ思う
(“普通”じゃないけどな)
でも
言わない
今はまだ
気づいてないくらいが
ちょうどいい
音楽と笑い声
ダーツの音
2人の時間は軽く流れていく
ダーツバーのネオンがゆるく光ってる
〇〇「…また負けた」
ダーツ外れた音が軽く響く
樹「はい決定〜」
すぐ笑う
〇〇「いや今の絶対おかしいって」
〇〇「調子悪いだけ」
樹「毎回それ言ってる」
〇〇「今日初めてだし」
樹「嘘つけ」
笑い
グラスの氷がカランと鳴る
〇〇「で、どうする?」
樹「約束だからな」
〇〇「うん…2人呼ぶ?」
樹「せっかくだしな」
〇〇「誰にする?」
少し考える
〇〇「騒げる人がいい」
樹「はい出た」
〇〇「なに」
樹「好み出てる」
〇〇「違うし」
笑う
樹「まぁでも確かに」
樹「ここで静かなやつ来てもな」
〇〇「でしょ」
樹、スマホ出す
樹「1人は…あいつ呼ぶか」
〇〇「誰」
樹「慎太郎」
〇〇「あーそれ正解」
〇〇「絶対盛り上がる」
樹「もう1人どうする?」
〇〇、少しだけ考える
〇〇「んー…」
頭の中
一瞬だけ浮かぶ
北斗
でも
〇〇「任せる」
軽く言う
樹「雑だな」
〇〇「樹の人選信用してる」
樹「それプレッシャー」
笑いながら
樹、スマホ操作
樹「とりあえず慎太郎送るわ」
送信
樹「もう1人…」
少しだけ間
樹「北斗でいくか」
〇〇「え」
一瞬だけ反応
樹「ダメ?」
〇〇「いや…ダメじゃないけど」
〇〇「来る?」
樹「知らん」
すぐ送る
樹「まぁ来るだろ」
〇〇「軽」
笑う
数秒後
樹のスマホ
ピコン
樹「慎太郎“行く!!”」
〇〇「早」
樹「テンションだけで生きてる」
また通知
樹、少しだけ見る
樹「北斗も“行く”だって」
〇〇「……早」
〇〇「珍し」
樹「だろ?」
ニヤッとする
〇〇「なんで?」
樹「知らねぇよ」
でも
少しだけ意味ありげ
〇〇は気づかない
〇〇「まぁいっか」
グラス持つ
〇〇「じゃあ待つか」
樹「そうだな」
ダーツバーの音楽が流れる
ネオンの光
少しずつ増えていく気配
もうすぐ
また空気が変わる
〇〇はまだ知らない
このメンバーで揃った時
どんなバランスになるか。
ーーーーーーーーー
〇〇と樹
カウンター寄りで待ってる
〇〇「遅くない?」
樹「まだそんな経ってねぇよ」
その時
入口のベル
カラン
慎太郎「お待たせーー!!」
声デカい
〇〇「うるさ」
でも笑う
樹「来たな騒音」
慎太郎「ひど」
その後ろ
北斗
いつも通り静かに入ってくる
〇〇「ほんとに来たんだ」
北斗「悪い?」
〇〇「いや、珍しいなって」
北斗「暇だから」
樹「それさっきも聞いた」
軽く笑い
4人揃う
空気が一気に変わる
慎太郎「なにこれもう飲んでんの?」
〇〇「飲んでる」
樹「お前遅いから」
慎太郎「じゃあ俺も!」
すぐ注文
北斗は静かに席つく
〇〇の隣
自然に
樹、ちらっと見る
でも何も言わない
慎太郎「で?なにしてたの」
〇〇「ダーツ」
慎太郎「いいじゃんやろ!」
〇〇「いいけど」
〇〇「私今日弱いから」
樹「いつもな」
〇〇「うるさい」
笑い
ダーツ再開
ーーー
1投目
慎太郎「よっしゃ!」
いいとこ入る
慎太郎「俺うまくね?」
樹「最初だけな」
〇〇「調子乗るな」
笑い
ーーー
北斗
静かに投げる
パスッ
真ん中近い
慎太郎「うわ上手!」
〇〇「なにそれ」
北斗「普通」
〇〇「普通じゃないでしょ」
少し笑う
ーーー
〇〇の番
〇〇「いや無理ほんと」
投げる
外れる
慎太郎「よっわ!」
〇〇「黙れ!」
樹「安定」
〇〇「今日だけだから」
北斗「さっきも聞いた」
〇〇「北斗まで言うの?」
少しだけムッとする
でも笑ってる
ゲーム進む
笑い止まらない
慎太郎ずっと騒ぐ
樹ツッコミ続ける
〇〇も完全にテンション上がってる
その横
北斗
あんまり喋らないけど
ちゃんと笑ってる
〇〇、笑いながら
〇〇「ちょっと待って無理」
バランス崩しかける
その瞬間
北斗、軽く腕押さえる
北斗「酔ってんの?」
〇〇「酔ってない!」
でもちょっとふらつく
〇〇「ありがと」
北斗「どういたしまして」
さらっと
それ見てた樹
樹「はいはい」
小さく
誰にも聞こえないくらい
慎太郎「次負けたやつ罰ゲームな!」
〇〇「やだ!」
樹「決定」
北斗「何やるんだよ」
慎太郎「ショット一気!」
〇〇「無理!!」
〇〇「絶対負けない!」
北斗「無理だろ」
〇〇「うるさい」
笑い
またゲーム始まる
さっきより距離近い
4人だけど
その中で
少しずつできてる距離感
〇〇は気づかない
ただ楽しいだけ
でも
北斗は
ちゃんと見てる
この空気も
この距離も
まだ余裕
でも
(そのままでは終わらせねぇ)
静かに
また一歩
進んでる。
ダーツボード前
最後の一投
〇〇「これ入ればセーフだから」
樹「そのセリフ何回目?」
慎太郎「フラグ立てんなって!」
北斗「もう決まってるだろ」
〇〇「うるさい!」
投げる
スカッ
外れる
一瞬の静止
慎太郎「はい負けーーー!!!」
樹「確定でーす」
北斗「ほらな」
〇〇「いや今のは…!」
〇〇「ちょっと待って!」
全員「なしなし」
笑い
慎太郎「罰ゲーム!」
樹「ショットいきまーす」
〇〇「やだって!!」
カウンターから小さいグラス運ばれる
透明な液体
〇〇「これ絶対強いやつじゃん」
樹「大丈夫大丈夫」
〇〇「その“大丈夫”信用できない」
慎太郎「一気ね!」
〇〇「無理無理無理!」
北斗
横で静かに見る
少しだけグラス見る
北斗「…やめとけよ」
小さく
〇〇「え?」
北斗「無理だろお前」
〇〇「いやいけるし!」
意地
樹「逃げる?」
〇〇「逃げない!」
慎太郎「かっこいい!」
完全に煽り
〇〇、グラス持つ
少しだけ躊躇
〇〇「……いく」
目閉じる
ぐいっ
一気
数秒
〇〇「っっ……!」
顔一気に歪む
〇〇「むり!!!!」
テーブル叩く
慎太郎「リアクション最高!!」
樹「分かりやすっ」
笑い
〇〇「なにこれ!!」
〇〇「喉熱い!!!」
水探す
北斗
無言で水のグラス渡す
〇〇「ありがと…」
すぐ飲む
北斗「だから言っただろ」
〇〇「聞いてない!」
でも少し笑ってる
頬赤い
目少し潤む
酔いが一気に回る
慎太郎「もう一回やる?」
〇〇「やるわけないでしょ!!」
樹「即答」
笑い
〇〇
少しふらつく
北斗、また軽く支える
北斗「ほんと弱いな」
〇〇「うるさい…」
でも
そのまま少しだけ寄る
無意識
樹
それ見て
また小さく笑う
樹「はいはい」
空気は明るいまま
でも
少しだけ
温度が変わる
〇〇は気づかない
北斗だけが
その距離の変化に
ちゃんと気づいてる。
さっきまでの賑やかさが少しだけ落ち着いてる
グラスもほとんど空
ダーツも一区切り
慎太郎「はーーー楽しかった!」
椅子にだらっと座る
樹「騒ぎすぎな」
〇〇「ほんとそれ」
〇〇、少し酔ってる
でも楽しそう
北斗は静かにグラス置く
北斗「そろそろ出るか」
樹「時間いい感じだな」
慎太郎「え、もう?」
〇〇「さすがに帰る」
慎太郎「まだいける!」
樹「お前だけな」
笑い
立ち上がる
荷物まとめる
〇〇「なんかあっという間だった」
樹「毎回それ言ってる」
〇〇「だってほんとだもん」
北斗「楽しいと早い」
ぽつり
〇〇「…それな」
少しだけ笑う
会計
樹「まとめて払うわ」
〇〇「あとで送る」
樹「いいって」
〇〇「いや払う」
慎太郎「優等生」
〇〇「うるさい」
外に出る
夜の空気
少しひんやり
〇〇「うわ寒」
肩すくめる
慎太郎「ラーメン行く?」
樹「絶対行かねぇ」
〇〇「無理」
北斗「却下」
即答
慎太郎「えーーー!」
笑い
少し歩く
それぞれ帰る方向が違う
樹「俺こっち」
慎太郎「俺も」
〇〇「またね」
樹「またな」
慎太郎「次は勝つからな!」
〇〇「もうやらない!」
笑い
2人去っていく
残る
〇〇と北斗
一瞬だけ静か
〇〇「…帰る?」
北斗「帰るか」
同じ方向
自然に並ぶ
さっきまでの騒がしさが嘘みたいに静か
足音だけ
〇〇「今日ありがと」
北斗「何が」
〇〇「呼んでくれたの」
北斗「は?呼んだのは樹だろ、てか酔いすぎ」
〇〇「でも来たじゃん」
北斗「まぁな」
少しだけ間
〇〇「楽しかった」
北斗「ならいいだろ」
それだけ
でも
少しだけ柔らかい声
〇〇は気づかない
ただ前向いて歩く
北斗は横を見る
一瞬だけ
でもすぐ前に戻す。
夜の道
街灯の光が一定のリズムで足元を照らす
さっきまでの騒がしさが遠くなる
〇〇「…静かだね」
北斗「さっきがうるさすぎただけ」
〇〇「それはそう」
少し笑う
歩くペースは自然と同じ
〇〇、少し酔い残ってる
〇〇「なんかふわふわする」
北斗「だから飲むなって言っただろ」
〇〇「勝負だったから」
北斗「弱いくせに」
〇〇「うるさい」
軽く肩ぶつける
北斗「危ねぇって」
反射で少し腕引く
でもそのまま離さない
〇〇「…なに」
北斗「転ぶだろ」
それだけ
〇〇「転ばないし」
言いながらも
少しだけそのまま
歩く
手は繋いでない
でも距離はさっきより近い
〇〇「てかさ」
北斗「ん」
〇〇「なんで今日来たの」
また同じ質問
北斗、少しだけ息吐く
北斗「樹に呼ばれたから」
〇〇「それだけ?」
北斗「それだけ」
嘘
でも
〇〇はそのまま受け取る
〇〇「ふーん」
納得した顔
北斗、少しだけ横目で見る
(ほんと分かんねぇな)
少し歩く
〇〇「でも来てくれてよかった」
ぽつり
北斗「…なんで」
〇〇「楽しかったから」
〇〇「4人の感じよかったし」
〇〇「あと北斗普通に強いし」
北斗「そこかよ」
少し笑う
〇〇「あとさ」
北斗「まだあんのかよ」
〇〇「ある」
少しだけ真面目な声
〇〇「前より喋るようになったよね」
北斗「誰が」
〇〇「北斗」
北斗、少しだけ止まる
〇〇は気づかず歩く
北斗「…気のせい」
〇〇「そうかな」
〇〇「今日とか普通に話してたし」
北斗「相手がお前だからだろ」
さらっと
〇〇「え?」
北斗「別に」
前向いたまま
〇〇「なにそれ」
〇〇「どういう意味?」
北斗「そのまま」
〇〇「分かんないんだけど」
少し笑う
北斗「分かんなくていい」
〇〇「えー」
でも深く考えない
そのまま流す
少し先
分かれ道
〇〇「私こっち」
北斗「知ってる」
〇〇「送らなくていいよ」
北斗「送る」
即答
〇〇「え」
北斗「危ねぇだろ」
〇〇「子供じゃないんだけど」
北斗「酔ってるやつが言うな」
〇〇「酔ってない!」
でも少しふらつく
北斗、無言で隣キープ
〇〇「…ありがと」
小さく
北斗「どういたしまして」
静かな道
足音だけ
エントランス近く
〇〇「ここでいいよ」
北斗「中まで」
〇〇「いいって」
北斗「いいから」
少しだけ強め
〇〇、少しだけ見る
でも
〇〇「じゃあそこまで」
折れる
入口前
〇〇「じゃあまたね」
北斗「おう」
〇〇「今日ほんと楽しかった」
北斗「…ならよかった」
少し間
〇〇、ドア開ける前
振り返る
〇〇「また行こ」
軽く
北斗「行く」
即答
〇〇「早」
笑う
そのまま中へ
ドア閉まる
北斗、少しその場に残る
数秒
ポケットに手入れる
北斗「……気づけよ」
小さく呟く
でも表情は少しだけ緩んでる
それからゆっくり歩き出す
ーーーーーーーーー
北斗side
夜道
〇〇のマンションを背にして歩き出す
北斗
ポケットに手入れたまま
さっきのやり取り
頭の中で少しだけ残ってる
北斗「……ほんと鈍い」
小さく
でもどこか緩い空気
数歩進んだところで
ふと
視線を感じる
北斗、足止める
さりげなく振り返る
少し離れた街灯の下
人影
立ってる
動いてない
北斗「……」
目細める
距離はある
顔までは見えない
でも
“違和感”
さっき
〇〇が入った方向
その延長線上
北斗、少しだけ戻る
歩幅ゆっくり
相手に気づかれないように
視線だけ向ける
男
フード被ってる
スマホ見てるふり
でも
動きがない
北斗「……は?」
小さく
空気変わる
さっきまでの柔らかさ
一瞬で消える
北斗
そのまま数歩近づく
わざと足音立てる
男
一瞬だけ動く
顔上げる
目合いそうになる
その瞬間
男、逸らす
そして
少しだけ位置変える
北斗「……怪しすぎだろ」
完全に独り言
でも
確信に近い違和感
北斗
一瞬考える
〇〇の顔浮かぶ
さっきの
「また行こ」
北斗、舌打ち
北斗「…めんどくせぇ」
でも
足は止まらない
そのまま
方向変える
マンション側へ戻る
男
気づいてる
でも動かない
北斗
距離詰める
さっきよりはっきり見える位置
北斗「……何してんの」
低い声
男
一瞬固まる
「……別に」
曖昧な返し
北斗「ここ住人ですか?」
男「……違う」
沈黙
一瞬でピリつく
北斗
一歩詰める
北斗「じゃあなんでいんの」
男、目逸らす
言葉詰まる
北斗
視線だけで圧かける
北斗「帰れよ」
低く
はっきり
数秒
男
舌打ち
そのまま背向けて歩き出す
去っていく
北斗
その背中見送る
完全に見えなくなるまで
動かない
北斗「……はぁ」
小さく息吐く
少しだけ力抜ける
マンションの入口を見る
〇〇はもう中
問題ない
でも
北斗、スマホ取り出す
一瞬迷う
画面
〇〇の名前
北斗「……いや」
小さく
そのままポケット戻す
北斗「気にしすぎかもしんねぇし」
でも
完全には消えない違和感
もう一度だけ
周り見て
何もいないの確認して
今度こそ歩き出す
さっきとは違う
少しだけ警戒した足取りで。
さっきより静かに感じる
北斗
歩きながらも、さっきの男のことが頭から離れない
北斗「……違和感すぎるだろ」
足止める
少し考える
そして
スマホ取り出す
画面
〇〇の名前
数秒迷う
北斗「……」
指、止まる
でも
タップ
発信
コール音
1回
2回
3回
北斗「……出ろ」
小さく
プツッ
繋がる
〇〇「もしもし?」
少しだけ落ち着いた声
さっきより静か
北斗「……今部屋?」
〇〇「え、うん」
〇〇「着いたばっか」
北斗「鍵閉めた?」
〇〇「え?」
少し戸惑う
〇〇「閉めたけど…」
北斗「チェーンは」
〇〇「してるよ」
北斗「……そうか」
少しだけ息吐く
〇〇「なに?どうしたの」
〇〇「なんかあった?」
北斗「……いや」
少し間
北斗「なんもねぇ」
嘘
でも
今は言わない
〇〇「なにそれ」
〇〇「気になるんだけど」
少し笑う
北斗「気にすんな」
〇〇「無理」
北斗「大丈夫だから」
少しだけ優しいトーン
〇〇
一瞬止まる
でも深くは考えない
〇〇「変なの」
〇〇「まぁいいや」
少し沈黙
電話越しの静かな空気
〇〇「北斗は?」
北斗「帰ってる途中」
〇〇「ちゃんと帰ってね」
北斗「お前に言われたくねぇ」
〇〇「なにそれ」
少し笑う
北斗「じゃあ切るぞ」
〇〇「え、早」
北斗「寝ろ」
〇〇「まだ寝ないし」
北斗「いいから」
〇〇「はいはい」
一瞬
間
〇〇「……ありがとね」
小さく
北斗「何が」
〇〇「なんとなく」
北斗
少しだけ黙る
北斗「……別に」
通話切る
プツッ
北斗
スマホ見つめる
数秒
ポケットに戻す
北斗「……なんもねぇならいいけど」
でも
さっきの男の顔
完全には消えない
歩き出す
今度はさっきより速い
無意識に
距離を取るように
夜は静か
でも
北斗の中だけ
少しざわついてる
足音だけが響く
そのまま帰路へ続いていく
ーーーーーーーーー
次の日。
事務所
SixTONESの楽屋
朝の空気
まだ少し静か
ソファとテーブル
それぞれバラバラに座る6人
樹「今日珍しく全員いるな」
ジェシー「ほんとだね」
慎太郎「なんか久しぶりじゃない?」
高地「スケジュール合うの珍しいもんね」
きょも「たしかに」
いつも通りの空気
でも
北斗だけ少し違う
ソファの端
スマホいじってるふり
視線は落ちてるけど
頭の中は別のこと
昨日の夜
街灯の下
あの男
北斗「……」
無意識に指止まる
樹「北斗?」
声かける
北斗「ん?」
顔上げる
樹「いや、珍しく静かすぎる」
ジェシー「いつもじゃん」
樹「いや今日は違う」
慎太郎「たしかに」
高地「なんか考え事してる?」
きょも「顔がそうだよね」
全員に見られる
北斗「……してねぇよ」
短い
樹「嘘つけ」
即
軽く笑い
でも
樹だけ少しちゃんと見てる
樹「なんかあった?」
少しトーン落とす
北斗、一瞬だけ目逸らす
言うか迷う
でも
北斗「……昨日さ」
ぽつり
空気少し変わる
北斗「〇〇送った帰り」
慎太郎「おー」
ジェシー「優しいじゃん」
北斗「違ぇよ」
流す
北斗「その後」
少しだけ間
北斗「変なやついた」
樹「変なやつ?」
きょも「どういう?」
北斗「マンションの近く」
北斗「立ってて」
北斗「ずっと動かねぇの」
高地「え…」
慎太郎「怖」
ジェシー「それやばくない?」
北斗「声かけた」
樹「お前が?」
北斗「他にいねぇだろ」
樹「まぁそうだけど」
北斗「住人じゃなかった」
北斗「で、帰らせた」
少し沈黙
樹「……それガチで怪しいやつじゃん」
きょも「心配だね」
高地「〇〇大丈夫?」
慎太郎「連絡した?」
北斗「した」
短く
ジェシー「なんて?」
北斗「普通」
北斗「何もなかった」
でも
北斗の中では
まだ引っかかってる
樹
少し考える顔
樹「念のためさ」
樹「しばらく気にした方がいいかもな」
北斗「……あぁ」
きょも「送り迎えとかできる時した方がいいね」
高地「うん」
慎太郎「俺も行く!」
樹「お前はうるさいからダメ」
笑い
少し空気戻る
でも
北斗は笑ってない
(なんもなきゃいいけど)
(でも…)
あの時の違和感
簡単に消えない
樹
ちらっと北斗見る
樹「…気にしすぎるなよ」
でも
軽くは言わない
ちゃんと分かってるトーン
北斗「分かってる」
でも
分かってても
消えない
楽屋の空気はいつも通り
でも
北斗の中だけ
少しだけズレたまま
そのまま時間が進んでいく
ーーーーーーーーー
事務所の廊下
風磨
歩きながらスマホ見てる
ふと顔上げる
開いてるドア
中に
SixTONES
風磨「…あれ」
軽く覗く
樹「お、風磨じゃん」
ジェシー「久しぶり!」
慎太郎「入っていいよー!」
風磨「いいの?」
そのまま入る
風磨「珍しいね、全員いるの」
樹「たまたま」
風磨「へぇ」
空いてる椅子座る
自然に会話混ざる
風磨「何してたの」
慎太郎「なんか北斗がさー」
樹「おい」
止めようとする
でも
北斗、先に口開く
北斗「…昨日の話してただけ」
風磨「昨日?」
北斗「〇〇送った帰り」
風磨、少しだけ反応する
風磨「うん」
北斗「変なやついた」
風磨「……え?」
空気変わる
樹「なんか知ってる感じ?」
風磨、少し黙る
視線少し落とす
風磨「…俺も見たことある」
全員「え?」
慎太郎「マジで?」
きょも「同じ人?」
風磨「分かんないけど」
風磨「フード被ってて」
風磨「夜、立ってた」
北斗
一瞬で表情変わる
北斗「……どこで」
低い声
風磨「〇〇のマンションの近く」
一致
沈黙
一気に重くなる
高地「それ…やばくない?」
ジェシー「偶然じゃないでしょ」
慎太郎「怖すぎるって」
北斗
完全にスイッチ入る
北斗「いつ」
風磨「…2、3日前」
北斗「何してた」
風磨「俺も最初通り過ぎただけ」
風磨「でもなんか気になって」
風磨「振り返ったらまだいた」
樹「……張ってる可能性あるな」
きょも「怖いね…」
北斗
立ち上がる
樹「おい」
北斗「…今から行く」
樹「待てって」
少し強めに止める
樹「今行ってもいないかもしれないし」
樹「1人で動くな」
真面目なトーン
北斗
一瞬止まる
でも
視線は鋭いまま
風磨「…〇〇には言ってない」
北斗「言わなくていい」
即答
風磨「え?」
北斗「無駄に怖がらせるだけだろ」
樹
少し頷く
樹「それはそう」
慎太郎「でもどうすんの?」
高地「対策考えないと」
きょも「送り迎えとか…」
北斗
短く
北斗「俺が見る」
一瞬
空気止まる
樹「……は?」
慎太郎「かっこよ」
ジェシー「ヒーローじゃん」
樹「違ぇよ」
すぐツッコむ
樹「ちゃんとやるならちゃんとやる」
樹「1人で抱えんな」
北斗を見る
北斗
少しだけ目逸らす
でも
否定はしない
風磨
その様子見て
小さく
風磨「…思ったよりやばいかもね」
さっきまでの空気とは完全に別
軽さは消えてる
でも
誰も騒がない
ただ
ちゃんと考え始めてる
北斗の中
もう決まってる
(何もなければそれでいい)
(でももし違ったら)
静かに
完全にスイッチが入る
その場の空気が少しだけ張り詰めたまま続く
ーーーーーーーーー
〇〇side
夜
〇〇の部屋
電気はついてる
でもどこか静かすぎる
〇〇
ソファに座ってスマホ見てる
スクロールしても
内容はほとんど頭に入ってない
〇〇「……なんか変」
小さく呟く
ここ数日
ずっと同じ感覚
“誰かに見られてる気がする”
もちろん
部屋の中に誰かいるわけじゃない
鍵も閉めてる
カーテンも閉めてる
それなのに
落ち着かない
〇〇、スマホ置く
部屋を見渡す
〇〇「気のせいだよね…」
自分に言い聞かせる
でも
完全には消えない違和感
少しだけ喉乾く
立ち上がってキッチンへ
コップに水入れる
そのとき
ふと
視線
窓の方
〇〇、止まる
カーテン
閉まってる
でも
なんとなく
“向こう側”を意識する
〇〇「……やだ」
小さく
ゆっくり近づく
カーテンの前
手をかける
一瞬迷う
でも
少しだけ開ける
外
夜の街灯
いつもと同じ景色
人影もない
〇〇「……ほらね」
少し安心して笑う
カーテン閉める
でも
完全には戻らない
そのままソファ戻る
膝抱えるみたいに座る
〇〇「疲れてるだけか」
ぽつり
今日も仕事
ここ最近ずっと忙しい
そう思おうとする
でも
頭のどこかに残る
あの日の夜
エントランス前
“誰かいた気配”
顔は見えなかった
でも
あの感じ
〇〇「……」
スマホ手に取る
一瞬
名前が浮かぶ
でも
タップしない
〇〇「大丈夫だし」
強がりみたいに小さく
そのまま
画面消す
部屋の静けさ
時計の音だけが少し響く
〇〇、ソファに倒れ込む
天井見る
〇〇「……変なの」
もう一度
でも
その違和感は
消えないまま
静かに
夜が続いていく
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一週間後
夜
〇〇の部屋
カーテンは閉めてる
鍵もちゃんと閉めてる
それでも
消えない
あの感覚
〇〇
ベッドに座ってる
スマホを見てるけど
また内容は入ってこない
〇〇「……また」
小さく
ここ一週間
ずっと
外に出ても
帰り道でも
部屋の中でも
“何かいる気がする”
振り向いても
誰もいない
窓を見ても
変わらない景色
なのに
消えない
〇〇、スマホ置く
両手で顔軽くこする
〇〇「さすがにおかしいって…」
自分に言う
でも
否定しきれない
その日 昼
移動中
ふと
後ろ振り向く
〇〇「……」
人は普通にいる
スタッフもいる
でも
一瞬だけ
“視線”を感じた
その日 夜
帰り道
街灯の下
〇〇、歩きながら
ふと立ち止まる
〇〇「……」
後ろ
誰もいない
でも
さっきまで
“気配”があった気がした
そして今
部屋
〇〇、深く息吐く
〇〇「気のせいじゃない気がする」
初めて
はっきり言葉にする
少しだけ怖い
静かな部屋
音がなさすぎる
〇〇
立ち上がる
窓の方
でも
今日は近づかない
〇〇「見ないほうがいい気がする」
無意識に
そう思う
ピコン
スマホ通知
〇〇、少しビクッとする
すぐ手に取る
普通の連絡
でも
その一瞬の反応で
自分でも分かる
〇〇「……怖がってるじゃん」
小さく笑う
でも
強がり
ソファに座る
少し考える
誰かに言うか
でも
「気のせいじゃない?」で終わる気がする
〇〇「……」
一瞬
また名前が浮かぶ
でも
また消す
〇〇「大丈夫」
自分に言う
その時
コン
小さな音
〇〇「……え」
止まる
音
玄関側
気のせいかもしれないくらい小さい
でも
確かに聞こえた
〇〇、動けない
耳澄ます
……無音
〇〇「……今の何」
心臓少し速くなる
ゆっくり立ち上がる
玄関の方を見る
近づくか迷う
でも
足が止まる
〇〇「……やだ」
小さく
結局
その場から動けない
外
誰もいないはずの廊下
静かに
時間だけが過ぎていく
部屋の中
〇〇はまだ立ったまま
確信に変わりかけてる
この違和感
“気のせいじゃない”
部屋
静かなまま
〇〇
玄関の方を見たまま止まってる
さっきの音
頭から離れない
〇〇「……」
数秒
でも
それ以上何も起きない
音もない
気配もない
〇〇、ゆっくり息吐く
〇〇「……気のせい」
自分に言い聞かせる
少しずつ力抜ける
玄関の方から目離す
部屋戻る
ソファに座る
でも落ち着かない
足が止まらない
〇〇「やばい、考えすぎ」
小さく笑う
でも声は少し硬い
スマホ手に取る
時間確認
〇〇「もうこんな時間か」
少し迷う
でも
〇〇「寝よ」
ぽつり
ベッド
電気少し落とす
完全に暗くはしない
〇〇
布団に入る
目閉じる
……
でも
すぐ開く
〇〇「無理」
天井見る
静かすぎる
さっきの音
また思い出す
〇〇「……ほんとやだ」
寝返り打つ
スマホ手に取る
画面の明かり
少し安心する
通知も何もない
ただ画面見てるだけ
それでも
誰かと繋がってる感じがして
少しだけ落ち着く
〇〇
しばらくそのまま
スクロール
でも内容見てない
数分後
〇〇
スマホ横に置く
深く息吸う
〇〇「大丈夫」
もう一度
目閉じる
今度は
さっきより少しマシ
外の音もない
部屋も静か
それでも
完全には消えない
違和感
〇〇
布団少しだけ握る
無意識に
そのまま
時間が少しずつ流れる
意識がぼんやりしてくる
不安と疲れが混ざる
完全に安心したわけじゃない
でも
身体が先に限界くる
〇〇
ゆっくり眠りに落ちていく
静かな部屋
何も起きてない
はずなのに
どこか落ち着かないまま
夜はそのまま過ぎていく
次の日☀️
事務所
会議室
長テーブル
資料広がってる
timelesz 全員
風磨「じゃあこれ今日詰めるぞ」
勝利「りょ」
しゅうと「OK」
てら「いける」
しの「大丈夫」
将生「任せて」
原ちゃん「やろう」
そうちゃんも頷く
その中
〇〇も座ってる
でも
〇〇「……」
資料見てるだけ
全然入ってこない
文字がただ流れていく
昨日の夜
玄関の音
“コン”
あの感じ
消えない
風磨「で、このスケジュールなんだけどさ」
話進んでる
でも遠い
勝利「〇〇どう思う?」
急に振られる
〇〇「……え?」
一拍遅れる
全員見る
〇〇「あー…えっと」
資料見る
でも何も残ってない
〇〇「…いいと思う」
とりあえず言う
風磨
ちょっとだけ見る
風磨「ほんとに?」
軽いけど見てる
〇〇「うん」
短く
会議続く
でも
〇〇の中だけ止まってる
ペン持ってる手
止まる
ふと
ドアの方見る
閉まってる
でも
なんか気になる
そうちゃん
小さく
そうちゃん「〇〇、大丈夫?」
〇〇「え?」
そうちゃん「顔ちょっとやばい」
〇〇「あー」
少し笑う
〇〇「寝不足」
ごまかす
そうちゃん「ちゃんと寝ろよ」
〇〇「うん」
でも違う
それだけじゃない
原ちゃん「ここさ、こうした方よくね?」
将生「それいいかも」
しゅうと「ありだな」
てら「じゃあ変える?」
しの「賛成」
勝利「じゃ決まりで」
普通に進んでく
でも
また
一瞬
“視線”
〇〇「……」
息詰まる
周り見る
当たり前にメンバーだけ
〇〇「気のせい…」
小さく
でも
もう何回目か分からない
風磨「じゃ一旦ここまで」
区切る
空気ゆるむ
椅子動く音
〇〇
少しだけ息吐く
でも
落ち着かない
風磨
さりげなく近づく
風磨「〇〇」
〇〇「ん?」
風磨「あとでちょい話せる?」
小さい声
〇〇
一瞬止まる
〇〇「いいよ」
風磨「サンキュ」
そのまま離れる
〇〇
その場で座ったまま
少し視線落とす
〇〇「……なんなのこれ」
ぽつり
もう
“気のせい”で片付けるには
ちょっと違うところまで来てる
ーーー
人が少しずつ動き出す
資料まとめたり
スマホ見たり
さっきまでの張り詰めた空気が少し緩む
〇〇
席のまま動かない
ぼーっと前見てる
風磨
ペットボトル持ちながら戻ってくる
風磨「〇〇」
〇〇「ん?」
風磨「ちょっと来い」
軽く顎で合図
廊下
人通り少なめ
少し奥
自販機の前で止まる
風磨「で?」
〇〇「で?」
〇〇「なにが?」
とぼける
風磨
少しため息
風磨「バレバレ」
〇〇「何が」
風磨「さっきの会議」
風磨「全然聞いてなかっただろ」
〇〇
少し黙る
〇〇「…まぁ」
否定しない
風磨「どうした」
ストレート
〇〇
一瞬迷う
言うか
やめるか
〇〇「…さ」
風磨「うん」
〇〇「最近ちょっと変なんだよね」
風磨「変って?」
〇〇「なんか…」
言葉探す
〇〇「見られてる感じする」
風磨
表情変わる
一瞬だけ真面目になる
風磨「どこで」
〇〇「どこでも」
〇〇「外でも、家でも」
〇〇「昨日もさ」
少し声落ちる
〇〇「玄関の方で音して」
風磨「……」
黙って聞く
〇〇「気のせいかなって思ってたんだけど」
〇〇「一週間ずっと続いてて」
〇〇「さすがに変だなって」
風磨
視線外す
一瞬考える
風磨「それさ」
〇〇「うん」
風磨「誰にも言ってない?」
〇〇「言ってない」
即答
風磨
小さく頷く
風磨「…そっか」
〇〇「なに」
風磨「いや」
少しだけ迷う
でも
全部は言わない
風磨「一応さ」
〇〇「うん」
風磨「しばらく1人で夜歩くのやめとけ」
〇〇「え」
〇〇「なにそれ急に怖い」
笑おうとする
風磨「いいから」
少しだけ強め
〇〇、止まる
風磨「送りとか頼れ」
〇〇「大丈夫だって」
風磨「大丈夫じゃないかもしれねぇだろ」
〇〇
少し黙る
その言い方
ちょっと引っかかる
〇〇「…なんか知ってるの?」
核心
風磨
一瞬止まる
でも
すぐ逸らす
風磨「いや」
風磨「ただの勘」
〇〇
じっと見る
でも
深くは追わない
〇〇「…ふーん」
少し沈黙
風磨「まぁでも」
〇〇「?」
風磨「気のせいならそれでいいし」
風磨「違ったら困るし」
〇〇
少しだけ息吐く
〇〇「…分かった」
〇〇「気をつける」
風磨「ちゃんとね」
〇〇「はいはい」
少し笑う
でも
完全には軽くならない
〇〇の中
“気のせいじゃない”が強くなる
風磨の反応で
余計に
遠くから
将生「風磨ー!」
風磨「はいはい」
風磨「またあとでな」
〇〇「うん」
風磨、戻る
〇〇
その場に少し残る
自販機の前
ぼーっと立つ
〇〇「……」
小さく息吐く
さっきまでより
はっきりした
この違和感
そして
“何かあるかもしれない”っていう予感
静かに
現実に近づいてる
廊下
自販機の前
〇〇
そのまま少し立ってる
さっきの風磨の言い方
「大丈夫じゃないかもしれねぇだろ」
頭に残る
〇〇「……」
ただの勘じゃない気がする
ポケットのスマホ
無意識に触る
画面つける
何も来てない
でも
誰かに連絡したい感覚
〇〇
一瞬止まる
名前が浮かぶ
でも
また閉じる
〇〇「…重いって」
小さく笑う
自分で否定する
その時
遠くの角
人影
一瞬
視界に入る
〇〇「……え」
顔上げる
でも
もういない
〇〇
少しだけ固まる
心臓、少し速い
〇〇「今の…」
見間違い?
周り
普通の事務所
スタッフの声
ドアの開閉音
日常
でも
さっきの一瞬
確かに
“誰かいた”感じ
〇〇
ゆっくり歩き出す
会議室戻る方向
でも
何回か振り返る
会議室前
ドア開ける
中
いつもの空気
勝利「遅くね?」
〇〇「あーごめん」
普通に返す
席戻る
でも
落ち着かない
そうちゃん
小声で
そうちゃん「大丈夫?」
〇〇「うん」
でも
ちょっとだけ嘘
風磨
遠くから見る
さっきより様子おかしいの気づく
風磨「…〇〇」
低く呼ぶ
〇〇「ん?」
風磨「あとで帰りどうすんの」
〇〇「普通に帰るけど」
風磨
間
風磨「送るわ」
〇〇「え?」
〇〇「いいって」
風磨「いいから」
〇〇
少しだけ笑う
〇〇「過保護すぎ」
風磨「うるせぇ」
でも
目は笑ってない
その空気
少しだけ
周りも感じる
原ちゃん「なんか今日ピリついてね?」
将生「わかる」
しゅうと「なんかあった?」
勝利「風磨が変」
風磨「うるせぇよ」
軽く流す
でも
内側は違う
〇〇
ペン持ちながら
またドアの方見る
何もない
それでも
確実にある
“見られてる感覚”
そして
さっきの人影
〇〇
小さく息吐く
〇〇「……気のせいじゃないかも」
誰にも聞こえない声
同じ空間にいながら
誰も知らないところで
少しずつ
何かが近づいてる
会議室
空気は少し落ち着いてる
でも
〇〇の中だけ
落ち着かないまま
ペン置く
〇〇「…ちょっといい?」
いつもより少しだけ真面目な声
全員の視線向く
勝利「どした?」
しゅうと「珍しくない?」
原ちゃん「どしたの、改まって」
〇〇
一瞬だけ迷う
でも
やめない
〇〇「最近さ」
風磨、静かに見る
〇〇「ちょっと変なんだよね」
てら「変って?」
〇〇「なんか…見られてる感じする」
一瞬
空気止まる
しの「え、それ怖いやつじゃん」
将生「どこで?」
〇〇「どこでも」
〇〇「外でも、家でも」
勝利
少し真面目になる
勝利「家でも?」
〇〇「うん」
〇〇「昨日、玄関の方で音して」
原ちゃん「それ普通に怖いって」
しゅうと「それガチ?」
〇〇「分かんない」
〇〇「最初は気のせいだと思ってたけど」
〇〇「一週間ずっと続いてて」
そうちゃん
少し前に身乗り出す
そうちゃん「誰か見た?」
〇〇「さっき…」
一瞬止まる
〇〇「廊下で一瞬だけ人影見えた」
静かになる
風磨
腕組む
風磨「……やっぱな」
小さく
〇〇
その言葉拾う
〇〇「やっぱなってなに」
全員
風磨の方見る
風磨
少し迷う
でも
隠さない
風磨「俺も前に見たことある」
「え?」が重なる
勝利「どこで」
風磨「この辺」
風磨「事務所の近く」
原ちゃん「それ早く言えよ!」
しゅうと「怖すぎるって」
てら「同一人物?」
風磨「分かんねぇ」
風磨「でも雰囲気的に同じ感じ」
〇〇
少し息詰まる
やっぱり
気のせいじゃない
そうちゃん「それマジで気をつけた方がいい」
将生「送迎つけた方がいいんじゃない?」
しの「1人で帰るのやめよ」
勝利「今日から絶対1人やめて」
〇〇「…そんな大げさじゃ」
風磨「大げさでいいんだよ」
少し強め
〇〇
言葉止まる
原ちゃん「俺らで送るとか全然するし」
しゅうと「スケジュール合わせればいける」
てら「共有しとこう」
そうちゃん「〇〇、なんかあったらすぐ連絡して」
〇〇「…うん」
空気
さっきまでと完全に違う
軽さがない
風磨
〇〇の方見る
風磨「今日どうやって帰る?」
〇〇「…まだ決めてない」
風磨「じゃあ決めるな」
〇〇「え」
風磨「勝手に帰んな」
勝利「俺もいるし」
原ちゃん「全然送る」
しゅうと「任せて」
〇〇
少しだけ笑う
〇〇「…ありがと」
でも
完全には安心できない
“見えない何か”
それが
ちゃんと現実になってきてる
そして
この中の誰も
まだ知らない
どこまで近づいてるかを
ーー
会議室
さっきの話の余韻
まだ残ってる
コンコン
ドアの音
全員
一斉にドア見る
一瞬だけ
また空気張る
〇〇
無意識に息止める
コンコン
もう一回
風磨「…どうぞ」
ガチャ
ドア開く
マネ「失礼ー」
入ってくる
一気に空気抜ける
勝利「なんだよマネかよ」
しゅうと「タイミング怖いって」
将生「びびった」
原ちゃん「普通に焦る」
しの「今のはやばい」
〇〇
小さく息吐く
肩の力抜ける
マネ「〇〇、ちょっといい?」
〇〇「いいよ」
風磨
さりげなく見る
マネ
手に持ってた資料差し出す
マネ「新しい仕事来てる」
〇〇「え」
勝利「仕事?」
しゅうと「何系?」
マネ「ドラマ」
空気少し変わる
原ちゃん「おー」
将生「主演?」
マネ「主演」
一瞬
全員「おお」
〇〇
少し驚く
〇〇「ほんとに?」
マネ「うん、ほぼ確」
マネ
ページめくる
マネ「で、これ相手役」
〇〇
視線落とす
名前
目に入る
止まる
〇〇「……え」
小さく
勝利「誰?」
しゅうと「気になる」
〇〇
ゆっくり顔上げる
〇〇「北斗」
一瞬
空気止まる
風磨
目細める
勝利「え、SixTONESの?」
〇〇「うん」
将生「再共演じゃん」
しの「前やってたよね」
原ちゃん「また来たか」
風磨「タイミングすごいな」
ぽつり
〇〇
資料見たまま
少しだけ黙る
マネ「恋愛ドラマ」
一言
しゅうと「ガチじゃん」
勝利「やば」
将生「話題になるやつ」
〇〇
まだ動かない
頭の中
一瞬でいろいろ繋がる
この前の
北斗
カフェ
“隣空けとけよ”
風磨
〇〇見る
風磨「やる?」
〇〇
顔上げる
少しだけ考える
でも
迷いは長くない
〇〇「やる」
はっきり
マネ「OK、それで返すわ」
すぐ動く
勝利「即決じゃん」
しゅうと「かっこいい」
原ちゃん「さすが」
風磨
少しだけ笑う
風磨「忙しくなるな」
〇〇「まぁね」
軽く返す
でも
内側
少しだけ違う
“再共演”
それも
恋愛ドラマ
相手
北斗
さっきまでの不安
完全には消えてない
でも
別の意味で
また何かが動き出してる
〇〇
資料閉じる
〇〇「…タイミングやば」
小さく
誰にも聞こえないくらいで。
少しざわついたまま
〇〇
もう一回
資料を開く
さっきはちゃんと見れてなかった
今度はゆっくり
キャスト
姫野〇〇
松村北斗
その下
永瀬廉
〇〇「……」
指
一瞬止まる
一気に
いろいろ蘇る
エントランス
「ちゃんと話す」
あの距離
あの空気
でも
顔には出さない
勝利「どんな感じの話?」
マネ「恋愛ドラマ」
マネ「三角関係」
しゅうと「うわ来た」
将生「王道じゃん」
しの「絶対強いやつ」
原ちゃん「キャストやばいな」
〇〇
資料閉じる
一回
呼吸整える
風磨
その一瞬見逃さない
風磨「…〇〇」
小さく
〇〇
ちらっと見る
〇〇「ん?」
風磨「ほんとに大丈夫?」
低い声
〇〇
少しだけ間
でも
すぐ
〇〇「大丈夫だって」
軽く言う
勝利「でもこれさ」
勝利「現場やばそうじゃね?」
しゅうと「確かに」
将生「距離感難しそう」
〇〇「別に普通でしょ」
さらっと
原ちゃん「いや普通ではないだろ」
しの「絶対いろいろ言われる」
〇〇
少しだけ笑う
〇〇「言われるのは慣れてる」
風磨
その言い方聞いて
少しだけ目細める
風磨「まぁでも」
風磨「無理すんなよ」
〇〇「してないし」
即答
マネ「スケジュール結構詰まるからそこだけ覚悟ね」
〇〇「OK」
勝利「撮影いつから?」
マネ「来月頭」
しゅうと「早っ」
将生「もうすぐじゃん」
〇〇
軽く頷く
でも
頭の中
完全に切り替えられてない
北斗
廉
同じ現場
三角関係
〇〇「…仕事だし」
小さく
自分に言うみたいに
風磨
その声拾う
でも何も言わない
会議室の空気
少しずついつも通りに戻る
でも
〇〇の中だけ
静かにざわついたまま
“再共演”
それも
このメンバーで
ただの仕事
そう思えばいい
でも
どこかで
少しだけ
引っかかってるまま。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
別日
事務所
SixTONES 楽屋
テーブルの上
資料一冊
樹「これ新しいやつ?」
マネ「そう、北斗に来てるドラマ」
ジェシー「おー」
慎太郎「また主演?」
マネ「準主演」
きょも「いいじゃん」
高地「どんな内容?」
北斗
ソファに座ったまま
まだ手伸ばさない
視線だけ
樹「開けるぞ?」
パラッ
キャスト欄
一番上
姫野〇〇
樹「お、〇〇じゃん」
ジェシー「また一緒?」
慎太郎「再共演だ」
きょも「いいね」
高地「絶対話題なる」
北斗
その名前
静かに拾う
次
自分の名前
松村北斗
そして
その下
永瀬廉
北斗「……」
手止まる
ほんの一瞬
樹「え、廉もいんの?」
ジェシー「やば」
慎太郎「三角関係?」
マネ「そう、恋愛ドラマ」
空気少し変わる
樹
北斗見る
樹「どう?」
北斗
ページ閉じる
北斗「別に」
いつもの
でも
内側
少し違う
この前の
カフェ
“隣空けとけよ”
〇〇の反応
その中に
廉が入ってくる
北斗「……めんど」
小さく
ジェシー「やるでしょ?」
北斗「やる」
即答
慎太郎「早っ」
きょも「迷わないね」
高地「さすが」
北斗
ソファにもたれる
目閉じる
一瞬
(同じ現場かよ)
でも
引く理由にはならない
北斗「ちょうどいい」
ぽつり
樹「何が?」
北斗「別に」
でも
もう決めてる
ーーーーーーーーー
一方
別の場所
廉 side
事務所
個室
テーブルに資料
マネ「これ新しいドラマ」
廉「ドラマ?」
マネ「主演候補」
廉
資料開く
キャスト
姫野〇〇
廉「……」
一瞬止まる
次
松村北斗
廉
少しだけ笑う
廉「へぇ」
そのまま読み進める
三角関係
設定
マネ「どうする?」
廉
資料閉じる
廉「やるよ」
即答
マネ「即決だね」
廉「まぁね」
廉
椅子にもたれる
天井見る
〇〇
エントランス
“ちゃんと話す”
まだ途中
そこに
北斗
廉「…タイミング良すぎ」
小さく
でも
表情は変わらない
廉「面白くなりそうじゃん」
少しだけ笑う
静かに
同じ方向に動き出す
三人
まだ
誰もぶつかってないけど
確実に
同じ場所に向かってる
ーーーーーーーーー
🌃会議、解散。
ざわざわしてた空気が、少しずつほどけていく。
椅子引く音、資料まとめる音、誰かの笑い声。
〇〇は席のまま、少しだけ動かない。
〇〇「……」
さっきの話
ドラマのこと
“視線”
全部、混ざってる
風磨「〇〇」
顔上げる
風磨、もう準備終わってる
風磨「行くぞ」
〇〇「…ほんとに送るの?」
風磨「送るって言っただろ」
即答
〇〇、少しだけ笑う
〇〇「はいはい」
立ち上がる
ーーー
事務所の外
夜
さっきより少し遅い時間
人も減ってる
風磨の車まで並んで歩く
今日はさっきより距離近い
無意識に
〇〇も少し寄ってる
風磨、気づいてるけど何も言わない
車
乗る
ドア閉まる
一瞬、静寂
エンジンかかる
走り出す
しばらく無言
街灯が流れていく
〇〇、窓の外見てる
でも
昨日と違う
完全に気を張ってる
〇〇「……」
風磨、ちらっと見る
風磨「そんな警戒すんなって」
〇〇「するでしょ」
即答
風磨「まぁな」
少しだけ笑う
でも
すぐ戻る
風磨「今日もなんか見た?」
〇〇「……見た」
短い
風磨「どこで」
〇〇「事務所の廊下」
〇〇「一瞬だけ」
風磨「顔は」
〇〇「見えてない」
沈黙
車内、少し重い
風磨、バックミラー見る
何も言わない
でも
確認してる
〇〇、それに気づく
〇〇「…いる?」
風磨「……」
一瞬だけ間
風磨「まだ分かんねぇ」
〇〇「まだってなに」
風磨「可能性の話」
軽く言う
でも
軽くない
信号、赤
止まる
〇〇、無意識にドアの方見る
昨日の“コン”
頭よぎる
手、少しだけ固まる
風磨「前見ろ」
低く
〇〇、ハッとして前向く
その時
バックミラー
風磨の視線
止まる
風磨「……」
後ろ
一台
同じ距離
さっきから
変わらない
風磨、アクセル軽く踏む
発進
後ろも動く
同じタイミング
風磨、確信に近づく
〇〇「……ねぇ」
風磨「ん」
〇〇「やっぱりいる?」
風磨「……」
今度はごまかさない
風磨「いる可能性高い」
〇〇、息止まる
〇〇「なにそれ…」
小さい声
でもはっきり怖い
風磨「落ち着け」
少しだけトーン下げる
風磨「まだ確定じゃねぇ」
でも
バックミラーから目離さない
信号、また赤
止まる
後ろの車
ぴったり止まる
距離、さっきより近い
〇〇、震えるほどじゃないけど
指、少し強く握る
〇〇「……」
その時
コン
昨日と同じ
助手席側
〇〇「っ!」
肩跳ねる
反射的に窓見る
暗い
でも
“いる感じ”
風磨「見るな」
即
強い声
〇〇、止まる
視線戻す
呼吸、少し乱れる
風磨「大丈夫」
短く
〇〇「大丈夫じゃないでしょ…」
風磨「俺いるだろ」
その一言
〇〇、少しだけ止まる
心拍、少し落ちる
でも
怖さは消えない
信号、青
風磨、一気に発進
今度はルート変える
大通り
人も車も多い
光増える
〇〇「…まだいる?」
風磨、ミラー確認
数秒
そして
風磨「……ついてきてるな」
はっきり
〇〇、言葉失う
昨日と同じ
いや
昨日より近い
風磨、舌打ち
風磨「めんどくせぇな」
でも
声は冷静
ハンドル握る手、しっかりしてる
〇〇、その横顔見る
少しだけ安心する
〇〇「…ごめん」
ぽつり
風磨「なんで謝るんだよ」
〇〇「だって…巻き込んでる」
風磨「最初から巻き込まれてんだよ」
即
〇〇、少しだけ笑う
〇〇「なにそれ」
風磨「事務所で見た時点でな」
軽く言う
でも
本気
風磨「だから気にすんな」
そのまま
スピード一定に保ちながら走る
後ろの車
まだいる
でも
距離、少しだけ開く
風磨、ルート変え続ける
細かく曲がる
信号タイミングずらす
数分後
風磨、ミラー見る
……いない
風磨「……撒いたか」
小さく
〇〇「ほんと?」
〇〇も振り返る
ライト、ない
〇〇「……いない」
一気に力抜ける
シートにもたれる
〇〇「こわ…」
素の声
風磨、少しだけ笑う
風磨「だから言っただろ」
〇〇「うん…」
素直
しばらく無言
でも
さっきまでと違う
完全には消えてない
“また来るかもしれない”って感覚
ーーー
〇〇の家の近く
車、ゆっくり止まる
風磨「着いた」
〇〇「…ありがと」
でも
すぐ降りない
ドアに手かけて
止まる
〇〇「……」
風磨「どうした」
〇〇「…なんか」
〇〇「まだいる気する」
正直
風磨、少しだけ考える
そして
風磨「じゃあ」
〇〇「?」
風磨「家入るまで見る」
当たり前みたいに
〇〇、少し驚く
でも
〇〇「…ありがと」
ドア開ける
外出る
夜、静か
さっきより静かに感じる
風磨も降りる
少し後ろつく
〇〇、玄関まで歩く
鍵出す
手、少しだけ震える
風磨、後ろで周り見る
異常なし
〇〇、鍵開ける
ドア開く
その瞬間
一瞬だけ
“奥”
暗い空間
昨日の記憶
重なる
〇〇、止まる
風磨「入れ」
低く
〇〇、頷く
中入る
振り返る
風磨、まだ外
風磨「鍵閉めろ」
〇〇「うん」
カチャ
閉める
一枚のドア
隔てる
〇〇、少しだけドアにもたれる
息吐く
外
風磨、少しだけその場に残る
周り確認
静か
でも
どこかにまだ
“気配”
風磨「……」
小さく舌打ち
完全には終わってない
ーーー
部屋の中
〇〇
そのまま立ってる
〇〇「……」
静かすぎる
でも
確実に
昨日より
近づいてる
何かが
そして
それはまだ
終わってない
部屋の中。
ドアにもたれたまま、しばらく動けない。
〇〇「……」
静かすぎる。
さっきまであった外の音も、
車の音も、
全部遠い。
代わりに
自分の呼吸だけやけに響く。
〇〇、ゆっくり歩いてリビングへ。
電気つける。
一気に明るくなるのに
安心しきれない。
〇〇「……」
スマホ、握る。
誰かに話したい。
でも
誰に?
一瞬迷う
でもすぐ浮かぶ名前
〇〇「……恭平」
ためらいなくタップ
コール音
1回
2回
すぐ繋がる
恭平「もしもし?」
いつもの声
その瞬間
少しだけ張ってたものが緩む
〇〇「…もしもし」
恭平「どした?」
すぐ気づく
恭平「声変やで」
〇〇「え、そう?」
笑おうとする
でもうまくいかない
恭平「無理してるやろ」
やさしいトーン
〇〇、少し黙る
そして
〇〇「…さ」
恭平「うん」
〇〇「ちょっと聞いてほしい」
恭平「いいよ」
即答
その一言で
少しだけ息が整う
〇〇、ゆっくり話し始める
〇〇「最近さ…変なんだよね」
恭平「変って?」
〇〇「なんか、見られてる感じして」
恭平、黙って聞く
〇〇「外でも、家でも」
〇〇「玄関で音したり」
〇〇「今日も事務所で人影見えて」
〇〇「帰りも…」
一瞬詰まる
恭平「帰りも?」
〇〇「車、つけられてたかも」
恭平「……は?」
空気変わる
〇〇「窓叩かれて」
恭平「ちょ待って」
少し低くなる声
恭平「それ普通にやばいやつやん」
〇〇「やっぱり…?」
弱くなる
恭平「やっぱりも何もないって」
即
恭平「なんで今まで言わんかったん」
〇〇「気のせいだと思ってた」
恭平「いや無理あるやろそれは」
少し強め
でも責めてない
恭平「今一人?」
〇〇「うん」
恭平「鍵閉めてる?」
〇〇「閉めてる」
恭平「チェーンは?」
〇〇「してる」
恭平「窓は?」
〇〇「閉めてる」
恭平「カーテン」
〇〇「閉めた」
恭平「OK」
一つ一つ確認する声
落ち着いてる
〇〇、それだけで少し安心する
恭平「で、今もなんかある?」
〇〇「…分かんない」
正直
〇〇「でも、なんか…」
〇〇「いる気する」
小さく
恭平、少し黙る
でもすぐ
恭平「聞いて」
〇〇「ん」
恭平「それ気のせいでもええから」
恭平「“いる前提”で動こ」
〇〇「…うん」
恭平「今どこおる?」
〇〇「リビング」
恭平「じゃあそのまま電話繋いどき」
〇〇「え」
恭平「ええから」
即
恭平「切んな」
〇〇、少しだけ笑う
〇〇「なにそれ」
恭平「念のため」
でも
本気
〇〇「…ありがと」
恭平「当たり前やろ」
少しだけ柔らかくなる
沈黙
でも
さっきと違う
怖さはあるけど
一人じゃない
恭平「風磨おったんやろ?」
〇〇「うん」
恭平「なんて?」
〇〇「ついてきてるかもって」
恭平「ほら」
ため息
恭平「それもう確定やん」
〇〇「やっぱりか…」
〇〇、ソファ座る
少し力抜ける
でも
その時
カタ…
小さい音
〇〇、固まる
恭平「どうした」
即
〇〇「今…音した」
恭平「どこ」
〇〇「奥の方…」
恭平「行くな」
即座
低い声
〇〇、止まる
恭平「絶対行くな」
〇〇「…うん」
心臓、速い
静か
何も続かない
でも
さっきの音
確かにあった
恭平「大丈夫」
少し落ち着いた声
恭平「今すぐ俺行く」
〇〇「え」
〇〇「いいって」
反射的
恭平「よくない」
即
恭平「今の状況で一人にしとけるかって話」
〇〇、言葉止まる
恭平「住所そのままやんな?」
〇〇「うん」
恭平「じゃあ行く」
決定
〇〇「…ごめん」
恭平「謝んなって」
少し笑う
恭平「その代わり」
〇〇「?」
恭平「電話絶対切んな」
〇〇「うん」
しっかり
握るスマホ
耳に当てたまま
静かな部屋
でも
さっきより違う
怖さの中に
少しだけ
安心が混ざる
でも——
部屋の奥
見えてない場所
そこに
まだ何かあるかもしれない
その事実は
変わらないまま
ーーーー
インターホンの音。
ピンポン
〇〇、ビクッと肩が揺れる
恭平「俺や」
電話越しと同じ声
一気に力が抜ける
〇〇「……今開ける」
玄関に向かう
ドアの前
一瞬だけ止まる
覗き穴、確認
恭平
ほんとにいる
〇〇、鍵開ける
ガチャ
ドア開けた瞬間
恭平「大丈夫か」
すぐ中入ってくる
〇〇「……うん」
でも
声、ちょっと弱い
恭平、靴もそこそこに
部屋の中ぐるっと見る
恭平「奥どこ」
〇〇「あっち」
指さす
恭平、すぐ歩く
リビング通って
奥の廊下
ドア一つずつ
開ける
クローゼット
風呂場
トイレ
全部
確認
静か
何もない
恭平「……」
最後の部屋
ゆっくり開ける
〇〇、少し離れて見てる
心臓、また速い
でも
恭平、中入る
数秒
そして
恭平「大丈夫」
振り返る
恭平「誰もおらん」
はっきり
〇〇「……ほんと?」
恭平「うん」
全部見た
断言
その一言で
一気に力抜ける
〇〇「……よかった」
その場で少ししゃがみそうになる
恭平、戻ってくる
恭平「座れ」
〇〇「ん…」
ソファ座る
恭平、目の前立ったまま
腕組む
恭平「家の中はセーフ」
整理するみたいに言う
恭平「侵入はされてない」
〇〇、ゆっくり頷く
〇〇「…じゃあさっきの音」
恭平「外やろな」
即
恭平「もしくは勘違い」
でも
完全には軽く言わない
恭平「ただ」
少しトーン変わる
〇〇、顔上げる
恭平「外におる可能性は普通にある」
現実
〇〇、黙る
怖さは消えない
恭平、ソファの背もたれに手ついて
少し前かがみ
恭平「今日の話聞く限り」
恭平「完全に狙われてる可能性ある」
ストレート
〇〇「……」
言葉出ない
恭平「でも」
一呼吸
恭平「今は俺おるし」
恭平「家の中は安全」
はっきり
〇〇、少しだけ息吐く
〇〇「…ありがと」
恭平「当たり前やろ」
軽く
でも優しい
少し沈黙
さっきまでの緊張が
ゆっくりほどけていく
恭平、部屋見渡す
恭平「鍵ちゃんと閉めてたの正解やな」
〇〇「うん…」
恭平「チェーンもええ判断」
〇〇「言われたから」
恭平「誰に」
〇〇「風磨」
恭平「…あぁ」
少し納得
恭平「ちゃんとしてるやん」
〇〇、少しだけ笑う
〇〇「珍しくね」
恭平「失礼やな」
でも
少し空気柔らぐ
恭平、隣に座る
少し距離近い
でも自然
恭平「今日さ」
〇〇「ん?」
恭平「ここ泊まるわ」
〇〇「え」
〇〇「いいって」
反射的
恭平「よくない」
即
恭平「この状態で一人にせぇへん」
〇〇、少し黙る
正直
怖い
さっきのまま一人はきつい
〇〇「……じゃあお願い」
小さく
恭平「任せとき」
軽く言う
でも
安心感ある
〇〇、ソファにもたれる
さっきまで張ってたもの
やっと少し抜ける
〇〇「……」
静か
でも
もうさっきみたいな“怖い静けさ”じゃない
恭平いるだけで違う
ただ
完全に終わったわけじゃない
“外にいるかもしれない”
その事実は残ったまま
恭平、ふと窓の方見る
カーテン閉まってる
その向こう
見えない外
恭平「……」
小さく視線細める
まだ終わってない
でも
とりあえず
今この瞬間だけは
守られてる
〇〇、ゆっくり目閉じる
少しだけ
安心して
ーーー
リビング。
さっきまでの張り詰めた空気は少し落ち着いてる。
でも、完全に消えたわけじゃない。
〇〇、ソファにもたれたまま
〇〇「……お腹すいた」
ぽつり
恭平「今それ言う?」
少し笑う
〇〇「だって普通にすいてる」
恭平「まぁ分かるけど」
少しだけ空気がゆるむ
恭平「なんかあるん?」
〇〇「冷凍ならある」
〇〇「あと適当なやつ」
恭平「十分やろ」
〇〇、ゆっくり立つ
キッチン向かう
恭平もついてくる
無意識に
一人で動きたくない
〇〇、冷凍庫開ける
〇〇「チャーハンと…パスタ」
恭平「王道やな」
〇〇「どっちがいい」
恭平「チャーハン」
即答
〇〇「じゃあそれで」
レンジに入れる
ピッ
静かな部屋に電子音
少しだけ現実戻る感じ
恭平、キッチンの壁にもたれる
恭平「さっきより顔マシやな」
〇〇「ほんと?」
恭平「さっきやばかったで」
〇〇「そんな?」
恭平「うん」
普通に言う
〇〇、少し笑う
でも
ふと止まる
〇〇「……」
恭平「どうした」
〇〇「いや」
少し迷う
〇〇「さっきさ」
恭平「うん」
〇〇「ほんとに何もなかったよね」
確認みたいに
恭平「なかった」
はっきり
恭平「全部見た」
〇〇「……そっか」
少しだけ安心
でも
完全じゃない
チン
レンジ止まる
〇〇、取り出す
湯気
少しあったかい空気
二人でテーブル座る
〇〇「はい」
恭平「サンキュ」
食べ始める
数秒
静か
でも
さっきまでと違う
普通の静けさ
恭平「普通にうまいな」
〇〇「でしょ」
少し笑う
〇〇「こういう時ほどちゃんと食べた方がいい気する」
恭平「それはそう」
頷く
また少し沈黙
でも
〇〇の手
さっきより震えてない
恭平、ちらっと見る
恭平「さ」
〇〇「ん?」
恭平「今日風磨とおったんやろ」
〇〇「うん」
恭平「なんかあった?」
〇〇、少し止まる
でも
隠さない
〇〇「車つけられてたかも」
恭平、手止まる
恭平「…マジで?」
〇〇「うん」
〇〇「窓も叩かれた」
恭平「それ聞いてない」
少し低くなる
〇〇「さっき言ったじゃん」
恭平「ちゃんと聞いてなかったわ」
軽く言うけど
顔は軽くない
恭平「それ普通に危ないやつやん」
〇〇「だよね」
少しだけ苦笑
恭平、フォーク置く
恭平「明日からも絶対一人で帰んな」
〇〇「うん」
今度は素直
恭平「あと」
〇〇「?」
恭平「なんかあったらすぐ連絡」
〇〇「分かってる」
少し間
〇〇「…ありがとね」
小さく
恭平「だから当たり前やって」
少し笑う
その空気で
また少し軽くなる
食べ進める
部屋の中
あったかい
外とは違う空気
でも
ふと
カーテンの向こう
〇〇、視線向く
無意識
恭平、すぐ気づく
恭平「見るなって」
軽く
でもちゃんと
〇〇「…うん」
視線戻す
恭平、立ち上がる
カーテンの方行く
〇〇「え、なに」
恭平「確認」
少しだけ端めくる
外
街灯
静か
人影、なし
恭平「大丈夫」
戻る
〇〇、少しだけ安心
〇〇「……」
でも
完全には消えない
“外にいるかもしれない”感覚
それでも
今
目の前
恭平がいる
それだけで違う
〇〇「もう一個食べる?」
恭平「食う」
即答
〇〇「どんだけ」
少し笑う
さっきより自然に笑えてる
夜はまだ長い
でも
さっきの一人の怖さとは違う
少しだけ
ちゃんと呼吸できる夜になってる
🌙23:00
リビング。
さっきまでのゲームの音、コントローラーの音が止まる。
〇〇「……負けた」
恭平「いや今の俺うまかったやろ」
〇〇「ずるいってそれ」
少しだけ笑う
さっきより、ちゃんと笑えてる
恭平「もう一回やる?」
〇〇「いやいいや」
コントローラー置く
ソファにもたれる
風呂上がりで少しだけ体あったかい
部屋も静か
でも——
昼間の怖さとは違う
“誰かいるかもしれない”って感覚は残ってるけど
一人じゃない
それが大きい
〇〇「……」
ぼーっと天井見る
恭平、横でスマホいじってる
恭平「そろそろ寝る?」
〇〇「んー…」
少し考える
〇〇「寝れるかな」
正直
恭平「寝れるやろ」
軽く言う
でも
恭平「無理なら起きとけばいいし」
逃げ道くれる
〇〇、少しだけ頷く
〇〇「…ありがと」
恭平「だから何回言うねん」
少し笑う
その時
カタ…
小さい音
〇〇、ピタッと止まる
顔だけゆっくり動かす
音の方
廊下
さっき確認した場所
何もないはず
〇〇「……」
呼吸、浅くなる
恭平、すぐ気づく
恭平「どうした」
〇〇「今…音」
恭平「どこ」
〇〇「廊下」
恭平、ゆっくり立つ
〇〇「え、待って」
腕、少し掴む
無意識
恭平、止まる
恭平「大丈夫」
低く
落ち着いた声
恭平「一緒に見るか?」
〇〇、一瞬迷う
でも
〇〇「…うん」
小さく
二人で立つ
リビングの電気の明かり
廊下に少し伸びる
静か
足音だけ
ゆっくり進む
さっきと同じ場所
ドア
閉まってる
恭平、手かける
一瞬止まる
〇〇、少し後ろで見てる
恭平、開ける
ガチャ
中
——何もない
静か
昼と同じ
何も変わってない
恭平「ほら」
振り返る
〇〇、少しだけ息吐く
〇〇「…なんなんだろ」
恭平「家鳴りやろ」
軽く言う
でも
完全には軽くしてない
恭平「さっきから神経張ってるし」
〇〇「…そうかな」
恭平「そうやって」
〇〇、ゆっくり頷く
二人でリビング戻る
さっきの位置に座る
でも
少し距離近い
無意識に
〇〇「……」
少しだけ体縮こまる
恭平、ちらっと見る
恭平「そんな怖い?」
〇〇「…ちょっと」
正直
恭平「じゃあさ」
〇〇「?」
恭平「今日リビングで寝る?」
〇〇「え」
恭平「その方が安心やろ」
〇〇、少し考える
確かに
自分の部屋、一人はちょっと怖い
〇〇「…じゃあそうする」
素直
恭平「OK」
すぐ立つ
クッションとかブランケット持ってくる
簡単な寝る準備
〇〇も手伝う
さっきより自然に動けてる
準備終わる
リビング
電気少し落とす
暗すぎない程度
〇〇、横になる
恭平は少し離れたとこ
でも同じ空間
〇〇「……」
天井見る
静か
でも
さっきとは違う
怖さの中に
安心がある
恭平「寝れそう?」
小さく
〇〇「…たぶん」
恭平「たぶんな」
少し笑う
〇〇も少しだけ笑う
目閉じる
完全には気抜けない
でも
さっきよりずっとマシ
外
見えない場所
まだ何かあるかもしれない
でも今は
この部屋の中は大丈夫
そう思えるだけで違う
静かに
夜が深くなっていく
ーーーーーーーーー
☀️朝 7:00
リビング。
薄い光がカーテン越しに入ってる。
静か。
〇〇はソファで寝たまま、まだ起きてない。
その隣で——
恭平、ゆっくり目を開ける。
恭平「……」
一瞬、どこか分からない顔
でもすぐ思い出す
昨日の夜
〇〇の話
ここにいる理由
恭平、ゆっくり体起こす
〇〇を見る
ちゃんと寝てる
少し安心する
恭平「……」
そのまま立ち上がる
部屋の中、静かに確認
異常なし
そして
視線、カーテンへ
恭平(外も一応…)
静かに近づく
〇〇起こさないように
指で少しだけ
カーテンを開ける
ほんの数センチ
外の光、少し入る
その隙間から
下を見る
高層階
人なんて小さく見えるはず
——でも
恭平「……は?」
止まる
一瞬、理解が遅れる
視界の先
向かいの建物
少し離れた位置
ベランダ
一人の男
立ってる
そして
その手
双眼鏡
明らかに
こっち向いてる
恭平の呼吸、一瞬止まる
男、動かない
ずっと
こちらを**“見てる”**
恭平「……っ」
反射的にカーテン閉める
シャッ
音、小さく抑える
心臓、速い
恭平「……」
完全に
“いた”
しかも
想像より近い
ただの気配じゃない
明確な存在
恭平、数秒固まる
どうするか考える
〇〇はまだ寝てる
このまま起こすか
でも
パニックにさせるかもしれない
恭平「……」
深く息吐く
落ち着ける
もう一回
カーテンの端
ほんの少しだけ
開ける
慎重に
視線だけ出す
——まだいる
同じ位置
双眼鏡
そのまま
完全に
ターゲットを見てる目
恭平、ゆっくりカーテン戻す
確定
恭平「……マジかよ」
小さく
でも
声に出る
その音で
〇〇、少しだけ動く
〇〇「……ん」
まだ完全には起きてない
恭平、すぐ振り向く
〇〇、目こすりながら
〇〇「…恭平?」
寝ぼけた声
恭平、一瞬迷う
でも
隠す方が危ない
恭平「起きた?」
〇〇「…うん」
ゆっくり起きる
〇〇「何時…?」
恭平「7時」
〇〇「早…」
まだぼーっとしてる
そのまま
何気なく
カーテンの方見ようとする
恭平「見るな」
即
強くはないけど
はっきり
〇〇、止まる
〇〇「…え?」
一気に目覚める
空気で分かる
〇〇「なに」
声、少しだけ硬くなる
恭平、数秒だけ黙る
でも
逃げない
恭平「外におる」
〇〇「……は?」
恭平「向かいの建物」
〇〇、完全に固まる
恭平「双眼鏡で見てる」
その一言
一気に現実になる
〇〇の呼吸、止まる
〇〇「……」
言葉出ない
恭平、近づく
恭平「落ち着いて」
低く
〇〇、ゆっくり頷く
でも
顔、少し青い
〇〇「……見てたの?」
恭平「今も見てる」
はっきり
〇〇、ぎゅっと手握る
昨日の全部
繋がる
〇〇「……ほんとにいたんだ」
小さく
現実として落ちる
恭平「せやな」
短く
でも
重い
部屋の中
カーテンの向こう
すぐそこに
“確実にいる”
その事実
逃げ場のない距離
朝の静けさが
一気に変わる
まだ何もしてないのに
もう
完全に
日常じゃない
next→♡
コメント
2件
続き気になりすぎる…!!!!