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おばあちゃん「ありがとう…、本当にありがとうね」
?「いや、捕まえたのはオルェるぁじゃねぇ、梶だ」
おばあちゃん「梶君、ありがとう、おかげでリサちゃん戻ってきたわ」
梶「…二度とこんなこと起こすなよ、オレらぁ別に構わねぇけどよ、何かあってからじゃ遅ぇんだ」
おばあちゃん「そうよね…気を付けるわ」
皐月『…なあ、あの人誰って、桜?』
俺が問いかける前に桜は白髪の2年生の元へ歩いて行った。
追うのもなんか変だし近くに来ていた楡井にアイツは誰なのか聞くと
楡井「あの方は2年生の梶蓮さんです!普段はヘッドフォンしてあまり会話をしてる所はみません。」
皐月『ふーん、まぁどうでもいいけど』
そう答えると楡井はえ″っと言いながら信じられない、と思う顔を向けてきたが俺には関係ないし興味無い。
そこから遠目で桜と梶先輩を見てるとなにか言い合ったりして梶先輩はこちらに向かってきた。
少しして楡井と蘇芳は桜の元に寄って行った。
あっちでもなにか楽しそうだな…、きっとここにいるヤツらは見回りで集まって来たヤツらなんだろう…。
場違いは帰るか〜、そう思い帰路につこうとしたら
梶「おいお前」
皐月『…、なんスか』
梶「お前級長決めの時居なかったよな」
皐月『あー、まぁそッスね、俺関係ねーんで』
そう答えて背を向けると
梶「そんなお前でも周りは頼りにしてるだろ」
皐月『今日初めて会ったのに何でそんなこと言えるんスか』
そう返事すると梶先輩は桜たちの方をチラ見して
梶「アイツら、お前を見る時の表情、なんとなく違う気がする、きっとお前が大事なんだ……だからちゃんと接してやれ」
そう言うと梶先輩たちは街の方へと消えて行った。
俺は1人ポツンと立ち止まって、身動きが取れなかった…。
頼りにされている、俺を?何で?桜みたいに喧嘩強くないし、蘇芳みたいに宥めたり、欲しい言葉言えないし、楡井みたいに人の名前やその人の情報を集める事だって出来ないのに…、俺には何が出来るって言うんだよ…、もう完結してるじゃん…。
俺の入る隙間なんて、元々無かったんだよ…。
この街はいい街だ、皆良い言葉をくれるし、隣にいてくれる。
でも俺にはそれを返すことが出来ない…。
ふと桜たちに目線を向けるとそこには仲良さそうに話す3人組…。
うん、それでいいんだ、俺がいても居なくても結果は分かってる。
俺は息を潜めるようにその場を後にした。