テラーノベル
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──それは、俺も全く同じだった。
まさか、本当に来てくれるなんて。
宇佐美がこうして、自分のために足を運び
声をかけてくれることが、今の俺には涙が出るほどに愛おしく、嬉しかった。
「う、うさちゃん…?来てくれたんだ…っ、よかった……」
掠れた声でどうにかそう紡ぐと
宇佐美は戸惑ったように視線を泳がせ、両手に抱えた財布をぎゅっと 握りしめた。
「…ちょ、ちょっと、委員会が長引いて遅くなってしまって────って!ど、どうしたんですか、その怪我……っ!?顔も、服も……っ!」
宇佐美の細い声が、焦燥に裏返る。
俺は自分の惨めな姿をこれ以上見せたくなくて、咄嗟に目を逸らしながら答えた。
「いや、これは……別に何でもなくて…っ。ちょっと、不注意で転んだだけだから……」
あからさまに目を逸らした俺の態度に
宇佐美は一瞬にして表情を硬くし、明らかに俺を怪しむ、そして少し悲しげな顔つきになった。
「『何でもない』って……そんなの、嘘ですよね。また、そうやって僕に嘘をつくんですか」
「嘘つく」という言葉が、俺の胸の傷口に鋭く突き刺さる。
もう、これ以上彼に不信感を与えたくなかった。
俺は観念して、小さく白状した。
「! …ごめん。これは……その、ちょっと、喧嘩しただけだよ」
「喧嘩…?それって、この間、階段のところで楽しそうに話してた、あの人たちですか……?」
「…う、うん。そっちのことはもういいんだ。それより……本題の話、してもいい……?」
宇佐美は少し怯えたように肩をすくめたが、やがて小さく、コクンと首を縦に振った。
「…誤解を解きたいって、お昼休みに言ってましたけど、一体、何が誤解なんですか……っ?」
彼の潤んだ瞳が、真っ直ぐに俺を捉える。
俺は深く息を吸い込み、胸の奥に溜まっていた泥を吐き出すように、言葉を紡ぎ始めた。
「…まず、ごめん。宇佐美のことめちゃくちゃ傷付けた。…俺、最初は暇つぶしで近付いたのは本当だよ。それだけでも、最低だって分かってる…」
「……っ」
宇佐美は表情を変えず、静かに俺の告白を受け止める。
その静けさが怖かったけれど、俺は言葉を止めなかった。
「…だけど、一緒に昼飯食ったり、話したりしていくうちに…宇佐美が笑うだけで嬉しくて、気が付いたら本気で宇佐美のことが好きになってたんだ」
「…っ、そんな風に言ってくれる人が……僕のこと、玩具だなんて───」
宇佐美の細い声が、怒りと悲しみで微かに震え始める。
「違うんだ……っ! 昨日、階段のところで茅野たちに吐いた言葉は、全部、全部嘘なんだ……!」
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み お .