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「……今日という今日は、抱き潰してやるから覚悟しろよ」
覆いかぶさるように顔を寄せ、吐息がかかる距離で囁く。
櫂の大きな瞳が、一瞬だけ恐怖と期待の混じった色で揺れた。
「ル、ルイ……?」
一瞬の隙も与えず、俺は無造作に櫂の襟元を掴んで引き寄せ、唇を奪った。
舌を捩じ込み、逃げる隙を与えず執拗に絡め取る。
「んんっ……!」
櫂の短い呻き。
その反応がさらに俺の中の嗜虐心を煽る。
喉の奥まで深く侵入し、片手で逃げられないよう後頭部をベッドに押さえつけた。
抵抗しようと踠く腕も、膝で押さえつけるように組み敷く。
「待って」という微かな声も、今は一切聞き入れるつもりはない。
唇を離さぬまま体重をかけて固定し、空いた手で乱暴にシャツのボタンを弾き飛ばしていく。
「ちょっ……ルイ……! やっぱり力、強い……んぅ!」
鎖骨のくぼみにガチリと歯を立てて吸い付くと、芳醇なケーキの味が口内を満たした。
「んっ……痛いってばぁ……」
櫂の喘ぎ声が徐々に艶っぽく変化していく。
容赦なく耳元へ口を寄せ、呪いのような低い声で告げる。
「もっと鳴けよ」
その囁きと共に再び舌を伸ばし、敏感な胸元を攻め立てると、「ふぁあっ!ルイぃっ……!」と、いつもより一段高い嬌声が上がった。
普段の「完璧な推し」が、自分だけの手でここまで蕩けている。
その事実に征服欲が満たされる感覚を覚えつつ、俺はさらに激しく責め立てた。
数十分後──…
「はあっ……んっ……!」
櫂の体が小刻みに震え始めた。
先程までの甘い声とは違う、何かを耐えるような、切迫した吐息。
「どした?」
俺がわざとらしく問いかけ、重なる腰を強く押し付けると、櫂は喉を反らして喘いだ。
「ね、ねね……やばい……トイレ、行きたいんだけどっ……!」
濡れた瞳が、縋るように揺れている。
額には汗が滲み、顔は羞恥と苦悶で歪みきっている。
「ふぅん?」
俺は動きを止めず、耳元で低く笑った。
「我慢するしかなくね? それとも、ここで出しちゃう?」
「う、うそでしょ……ルイぃ……!」
弱々しく身をよじるが、完全に組み敷かれた状態からは抜け出せない。
「冗談だと思ってたのに……なんで、ほんとに……っ」
「何? 聞こえない」
「お願い……もう出ちゃうって……はうっ、は、離してっ……!」
櫂の指先が白くなるほどシーツを握り締めている。
「……俺のこと煽ったの櫂じゃん? だからこれ、お仕置」
俺は意地悪く笑い、さらに腰の動きを速めた。
その度に、櫂の喉からは悲鳴にも似た声が漏れる。
「いっ……だめっ……! ああっ!」
汗ばんだ肌。荒い呼吸。上下する胸。
紅潮し、目尻に涙を浮かべ
未だ解放されずに苦しむ櫂が、必死に俺に懇願してくる。
その言葉と崩れた表情だけで、俺の興奮は天井知らずだ。
いつも完璧な推しが、一人の男として、必死に尿意を我慢して「助けて」と自分に縋ってくる。
この光景は、あまりにも魅力的で愛おしかった。
こんな姿を見ることが出来るのは、世界中で俺一人。
そう思うと、自然に笑みが零れた。
「我慢してる櫂も可愛すぎて、正直そのまま襲えるレベルなんだけど」
「もう襲ってるよ?! 襲いまくってるよ?! 聞いてる?!」
俺は構わず、櫂の細い太腿をぐいと抱え上げる体位を取ったまま、さらに深く、激しく抽送を繰り返した。
「ゃだっ……待ってっ……やぁっ! ……ひぅっ!」
「泣くなよ……ほら、そんなに出そうなら、トイレ連れてってやるから」
「ま、待って……急に起こさないで……マジで、ワンチャン漏れそうだから……っ!」
「尿意も滴るいい男になれんじゃね?」
「不名誉すぎるって! うっ……!! あ、マジでやばい……はやく、連れてっ、て……!」
「はいよ」
限界を見計らい、俺はゆっくりと体勢を変えながら、縋りつく櫂を支えてトイレへ向かった。
「ほら、どーぞ」
「ああっ、ありがとう……ッ!」
便座の前に立つと同時に、櫂は安堵したような深い息を吐き出した。
その顔は朱に染まり、目尻には涙の粒が光っている。
「ほら、後ろから見てるから、早くしろよ」
「な、なにどさくさに紛れて見てるの?!」
「普通じゃん」
当然のように答え、肩越しに覗き込む。
「ううっ……!」
櫂が必死に俺を押し退けようとするが、膀胱の圧迫感に抗えず、ついに放出が始まった。
シャアアアーーーッ……。
「めっちゃ出るじゃん」
わざとらしく感嘆の声を上げると、櫂の耳まで真っ赤に染まった。
「なっ……なんで聞いて…は、恥ずかしいんだけど……み、見るなよ……っ!」
俯いて震えるその声も、すべて俺の計算通り。
そして、予想通りに小さく震えた吐息が届く。
「……ふぅ……っ」
「気持ち良い声出ちゃってるけど?」
「しょ、しょうがないだろ……っ!」
「へー……櫂、しっこするときそんなエロい声出すんだ……」
耳元で意地悪く囁くと、櫂の頬はさらに朱に染まり、伏せ目がちな睫毛が微かに震えた。
「ち、違うって! これは……ルイがナカ弄ったからなんか、妙に気持ちよくて……変な、声が……出ちゃ、うだけで……っ」
それは確かに、普段の完璧な櫂からは想像もできない、甘く掠れた音だった。
言葉尻がどんどん小さくなっていくのが面白い。
櫂自身も、自分の喉から漏れる声に戸惑っているらしい。
水音が止まり、震える指でトイレットペーパーを使い、濡れた箇所を拭っている間も、その耳はまだ真っ赤に火照っていた。
「ほら、終わった? ちゃんと流した?」
「な、流したってば……」
トイレを後にし、壁際で力なくしゃがみこむ櫂を見下ろす。
俯いた顎の先、汗ばんだ首筋。
Tシャツの襟ぐりは乱れ、先ほどまでの乱行が生々しく残る姿。
「ねえ」
屈みこんで、その潤んだ瞳を覗き込んだ。
「櫂ってさ」
「今度はなに?!」
「やっぱり俺の前でだけ、すっごく無防備になるよね」
「え? そりゃあ、恋人だし……ルイの前では素でいたいし。普通じゃない?」
その真っ直ぐな言葉に、胸が疼く。
無意識か本心か、俺の独占欲をいとも簡単に満たしてしまう。
俺は立ち上がりざまに櫂の腰を引き寄せ、再び耳元で囁いた。
「じゃあ、これからも俺の前だけですっごく無防備なところ、見せてろよ」
「……もしかしなくても俺の扱い方わかって楽しんでる?」
「そりゃあ推し兼恋人だし。櫂のこと理解するのは当然でしょ」
櫂は苦笑しながらも、肩を竦めて寄り添ってきた。
「まあね。俺も、ルイのことは手に取るように分かるからね」
背中に感じる体温が心地いい。
腹はまだ少しだけ空いていたけれど、今はこの温もりの方が大事だと思えた。
俺は小さく笑って、櫂の柔らかな髪を撫でた。
「なあ、櫂」
「ん?」
「今日、泊まってったら? 親、1階で寝るから遅くまでゲームしててもうるさくないし」
「え、いいの?!」
「なんなら、そのチョコ食うのも手伝ってやるけど?」
「えっ、助かる!」
櫂は目を丸くして、それからふわりと柔らかな笑みを浮かべた。
「いいよね、明日休みだし! そうと決まったら母さんに連絡しとく」
「おっしゃ」
結局、バレンタインに嫉妬させたお仕置という名目で櫂を虐めてしまった気はするが、また一つ甘い夜が約束された。
(……本命断ってくれてたみたいだし、おしっこ我慢してる激レアな櫂の顔面も拝めたし。嫉妬して損したけど、それ以上に得したか)
そんなことを考えながら、俺は櫂の手をしっかりと握り、自分の部屋へと戻った。
𝐅𝐢𝐧.