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マルコ隊長のお言葉に甘えて医療室のベッドで休んでいる。
隊長が能力を使い、私を癒してくれたおかげで
体の強張りや疲れが取れてゆっくり眠りに入れた。
この海で彼は“不死鳥マルコ”と呼ばれているとは聞いていた。
悪魔の実というものを食べ、その実がどうやら
不死鳥の姿に変えられることができたり、
さっき私にしてくれたみたいに青い炎で癒す力を得たそうだ。
すごいなぁ本当……
隊長の不死鳥の姿、いつか見てみたいな……
そう思ってはいたのだが、私はこんな夢を見た。
『____みんな気を付けろ!触るとやべェぞ__!』
これは幼少期の頃なんだろうか……?
顔ははっきりと見えないが、
みんながこっちを向いて笑いながら走っていく………
『____人が怖い…?バカ言ってんじゃないわよ、
嫌なことはみんな我慢しながらやってるんだから、
あんたも頑張んなさい?』
そして今度は多分、私の母親と父親らしき人……
ああまただ……またこんな夢……
何でこんな周りから責められてるんだろう……?
私は何か悪いことでもしたのかな……?
「……!?はぁ…っ、はぁ……」
目が覚め、私は思わず勢いよくベッドから起き上がった。
荷物を持ち、ある場所に立っているところに
夢が移り変わったのだ。
何故だか急に恐怖がゾッと襲い、手が震えていく……
「いぶき…?大丈夫か…?」
声のする方へ顔を向けると、マルコ隊長がやってきた。
「マルコ隊長……」
「もしかして嫌な夢でも見ちまったか…?水でも飲むか…?」
「いえ…大丈夫です……すみません長いこと寝ちゃってました、そろそろ戻ります。」
「おいいぶき…!」
私は医療室を出た。
これ以上迷惑を掛けたらダメだ………
さっきの夢で持ってたあのカバン……
私の部屋にあるカバンだった……
着替えや化粧品や救急セットが入ってたあのカバン……
やっぱりあのカバンを持ってどこかへ行こうとしてたのかな…
でも
「あんまりいい気がしない気がする………」
楽しくどこかへ出掛けるという感じではなかった。
もしかして家出をしようとしてたとか……?
荷物を持って立ってる前の夢の内容だって
相変わらずいい気がしない夢だった。
もしかしたら私は日本に帰ったとしても幸せじゃないのかもしれない……
だけどここにいるみなさんは明るくて、優しくて、
身寄りのない私の為に日本の行方を一緒に探してくれている……
「はぁ……どうしたらいいんだ……」
・
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一方、医療室にて………
「………こいつは…俺が持っておくしかねェな……
預からせてもらうぞ、いぶき_____」
『 遺書 』