この前ラジオで言ってたけど、若井は嫉妬しないらしい。
その場ではぼくも話を合わせてたけど、絶対そんな事ないと思う!
その証拠にファンの子達が若井嫉妬集の動画なんてものを作ってくれてたりしているから、最近はその動画を見るのにハマっている。
だってさ…ぼくばっかり嫉妬してズルいと思うんだよ!
恋人からの嫉妬ってちょっと嬉ししかったりしない?
だから、面と向かって嫉妬してくれない若井を動画でこっそり見てるの。
「ねえ、元貴さっきからめっちゃスマホ見てるけど何見てるのー?」
「え?うーん…秘密。」
「なにそれ!気になる!…あ!エロ動画でしょ!」
「なんでやねん!若井じゃないんだからそんなの見ないし!」
「見てないし!おれには元貴の裸で充分だし!」
「変態!」
二人で家に居るのに、ずっとスマホを弄ってるぼくに若井が絡んでくる。
「わあ!ちょっと!やーめーて!」
「やーだー!気になるじゃん!」
そして、何を見てるのか教えないぼくに、若井は強行突破しようとぼくの手からスマホを奪い取ろうとしてくる。
「あわっ!どこ触ってんの!ちょ、くすぐったいって!」
「いまだ!!!」
「うわ!やだ!」
得意気に奪ったぼくのスマホを掲げる若井。
「見ないで!」
「なんで!そんなに見られたら困るもんなの?!」
そう言って、若井は止めるぼくを無視してスマホの画面を見る。
「ん?おれ?」
「そーだよ!悪い?!」
「悪くないけど…なにこの動画……?!?!」
最初はどんな動画か分かってなかった若井だが、見ているうちに分かったのか動揺しはじめる。
「ちょ、まじなにこの動画!てかなんでこんなの見てるの!」
「いいじゃん!ぼくの勝手でしょ!」
「やだ!恥ずかしいじゃんか!」
「…恥ずかしいって事は認めるってこと?」
墓穴を掘る若井と、そんな若井を見てニヤニヤするぼく。
「わー!最悪だー!!」
「えー!なんで!ぼくは嬉しいのに!」
「やだよ!男が嫉妬するなんてかっこ悪いじゃん!」
「ひどい!じゃあぼくが嫉妬してるのかっこ悪いって思ってんの?!」
「元貴は可愛いからいいの!」
「なんだそれ!ぼくばっかりズルい!」
若井の胸をポカポカ殴る。
「ズルくないですー。」
「それならぼくはこれからもこの動画見るから!」
「やだ!恥ずかしいから見ないで!」
「見る!!!」
「てか、元貴ばっかりズルい!!」
「何がよ?」
「おれも元貴の恥ずかしい動画見たい!」
恥ずかしい動画とは?
分からず首を傾けながら若井を見ていると、ぼくのスマホから自分のスマホに持ち替え、抵抗する間もなくソファーに押し倒された。
「ハメ撮り一択。」
「はあ?!馬鹿じゃないの!」
「大丈夫!誰にも見せないから。」
「当たり前じゃん!誰かに見せたら殺す!」
「…て事は撮ってもいいって事ね。」
慌てるぼくと、そんなぼくを見てニヤニヤする若井。
「違う!それは売り言葉に買い言葉で!!」
「はいはい。」
「やっ、ちょっと!どこ触ってんの!」
「え?元貴の好きなとこ?」
「やめろ!変態!!!」
「変態だもん。」
「うわぁぁぁーーー!!!」
-fin-
コメント
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最高です🤤 岩井さん、ちらっとでいいのでその動画見せてくれませんか〜?笑