「今日からよろしくお願いしますっ!」
俺はないこ。生粋の腐男子である。
俺は生BLを拝むためにゲイバーでボーイとしてバイトをすることにした。
あんなことになるとも知らず……
ゲイバーで働くことになってから早2週間がたった。
仕事も慣れてきたし、お客さんとの仲も良好だ。
なによりも、男同士のいちゃこらが見れるのだから幸せ以外のなにものでもない。
お客さんもイケメンがいっぱいで最高だ……
なんて考えながら、キッチンにカクテルを取りに行くと、苦々しい表情をした店長が目に入った。
「店長?どうかしたんですか?」
いつものにこやかな表情は崩れており、明らかに様子がおかしかった。
「あぁ、ないこくん……。ごめんね心配かけちゃって……、実はネコの子が全然足りなくて……」
店長は、困ったような表情で視線を落とすと共に俺を見つめてくる。
何か嫌な予感がした。
「……ないこくん、出れたり、しないかな……?」
店長の言葉を聞き、思考が一瞬止まる。
嫌な予感は的中したようだった。
「ほら、ないこくんゲイバーで働いてるくらいなら耐性はあるでしょう?あと、普通に顔良いし、可愛いし。」
「ぅ゙ッ……、お力になりたいのは山々なんですけど……、その、俺、そーゆーことしたこと、一回もなくて、ですね……」
正直、俺は童貞だし、処女だ。
知識は全部薄い本からだし、まともに接客できる気がしない。
でも、本当に力になりたいとは思う。
どうするべきか俺が迷っていると、店長が手を握ってきた。
「お願い!ないこくん、!お給料も上げとくから!」
と、必死に訴えかけてくる店長をほっておくわけにもいかず、俺は首を縦に振ってしまった。
次の日、俺はいつものボーイの服ではなく、店長から借りたちょっとチャラめのスーツを身に着けてお店に出た。ネコというのもあり、胸元を少しだけ開けさせ露出を多くする。
なんだこれ、絵に書いたような誘い受けじゃねえか。
もう辞めたい……、掘られたくない……
悶々と考えながら、いつもの癖でキッチンに向かおうとすると、『ないこ指名入りました〜』と声が響いた。
嘘、こんな早く指名が入るとは思わなかった。
心の準備がぁ……
恐る恐る、席に向かうとそこに居たのはりうらだった。
「へっ、りうら!?」
「やっほ〜、ないくん」
人懐っこい笑みを浮かべるこいつは、俺がボーイをしているときからよく話している常連のりうら。
「ないくんが指名リストに入ってるからびっくりしたよwしかもネコなんてね……♡」
俺がりうらの横に腰掛けると、耳元で囁かれ、腰を抱かれた。
「ねぇ、リストに載ってるってことはそーゆーことも、していいんでしょ?♡」
年下とは到底思えない妖艶な笑みを浮かべ、見つめてくるりうら。
どっちが接客されているか分からなくなってきた。
お前タチで働けよ、絶対稼げるって。
なんて頭の中で言ってやるが、りうらの整いすぎた顔面に見つめられ、上手く言葉が出ない。
「ふふっ、ないくんかわいー♡個室行こっか、♡」
なんて言って、りうらは俺の手を握り、個室に半ば無理矢理連れて行く。
因みに個室とは、所謂ベッドルームのこと。
ガチャリと施錠音がしたと共にベッドに押し倒される。
うぅ゙……、こんなはずじゃなかったのに……
「ねぇ、シてもいい……?♡」
とか言って、腕を押さえつける力は尋常じゃないし、ダメ、とか言ったら拒否権ないから♡とか言ってくる未来が見えてくる。もう展開は分かってんだよ!腐男子だからなッ!(現実逃避)
「これが仕事、だし……。いい、けど、そのっ、……ハジメテ、だからっ、や、優しくお願いします……っ」
「っ、……♡なにそれ、かわいすぎ……♡」
「ぁ……っ」
やってしまった。完全に受けの台詞を吐いてしまった。グッバイ俺の処女。
りうらの瞳は欲の色に染まっており、その赤い瞳にゾクッとしてしまった。
「ねぇないくん♡ないくんのハジメテ、ぜーんぶりうらに頂戴?♡」
耳元で囁かれると、次に唇を塞がれた。
暫くりうらに委ねていると、舌で唇をノックされた。
流されるように唇を開けば、舌が侵入してくる。
熱を帯びた舌で、口内を撫で尽くされ、酸素がなくなってくる。
離せ、と抵抗しようにも手首をベッドに縫い付けられているためできない。
こうなれば目で訴えかけよう、と瞑っていた目を開ければ、余裕のない赤色の瞳と視線が合い、ビクンッと身体が跳ねた。
それと共に、下腹部がぐちゃっと濡れた気がした。
「っ、は……♡キスだけてイくとか、ネコの素質あるんじゃない?ないくん、♡」
「っ、はぁ、//う、そ……、おれイった……?///」
頭にハテナを浮かべながら息を整える。
キスイキとかフィクションだと思ってたのに……
「ないくんかわいすぎ……っ♡ねぇ、もっとかわいいとこ見せてよ、♡」
そう言ってりうらは頬を撫でてくる。
ギシッとベッドが軋み、俺はそのまま身体を委ねた。
※「ゲイバーで働いていたらネコNo.1になってた件」っていうタイトルの連載読みたいな〜、て思って書いた衝動書きです。
※誰か書いてくれないかな((
コメント
3件
好きすぎて泣いた
好きです。ほんっとにお願いします。続き書いてください .˚‧º·(°இωஇ°)‧º·˚.
えやばい性癖にささりました、、(