エロくはないです
「類……」
ギシッ
男子高校生二人分の重さに、ベッドが音を立てる。
雰囲気としては完全に成しているそれだったが、気に食わない様子の者が一名。
司はそんなことには気にも留めず、類のシャツボタンを一個一個丁寧に外していく。
いよいよ服の中に手を入れようとしたその時、
「嫌だ……!!こんなの絶対に認めないよ、司くん!!!!!」
急に口を開いたかと思えば、反論の言葉を述べた類。
「る、類……いきなりどうし、ってうわっ!」
司の腕の中から脱却し、肩に手を置き、向き合う体勢を取る。
どうやら話し合いをご所望なようだ。
「司くん、一ついいかい?」
顔面の圧で押し潰さんとばかりの苦い顔。普段は余裕のある類でも、今回ばかりは理性がすり減らされていく。
「……どうした?」
(類にしては珍しく何が起きたか分かっていないようだな……)
と、類のそんな姿も可愛いと思う司。素晴らしい愛だ。
「もしかして今の流れだと……司くん。君、上になるつもりだった?」
そんなことはないよね?と、思いながらも言葉を綴ったが、どうやら司には届かなかったようで、
「はぁ……?そのつもりだが?」
さも当然かのように絶望の一句を放ち、首を傾げながら司は、無意識に上目遣いをした。そう、”無意識に”。
その仕草に類は、心臓にダメージを負いながらも、認めたくないと抗議をする。
「う、司くん。君に上をやらせる訳にはっ……!」
そううろたえる類に司は、勝利を確信したような笑みを浮かべる。
「ふっ……類、安心しろ。未来のスターであるこのオレが、お前をリードしてやるからな!!」
司は自分を自負しすぎている。
類は思った。言葉で説得するのではなく行動で示した方が早いのでは?と。
「じゃあ司くん。早い者勝ちで、ね?」
と言った頃にはもう事後報告。既に司の両手首をベッドに押し付け右手で抑え、片方の手は頬を撫で、形勢逆転の状態。
「る、類……?ちょ、力が……」
細身な身体をしているくせに無駄に力は強い、と司は抵抗しているつもりだが、びくともしない類の腕。
「ふふ、夜はこれからだよ!司くん♡」
コメント
3件
続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続き続K(((お願いします………