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スクールカースト
第一話 残酷な世界
「いつからだろうこんな風になっちゃったのは」雪が凍える手を擦り合わせながら学校からの帰り道にそういってため息をついた。雪が通っている学校は波橋中学校といいいじめなどが多数起こっており悪い意味で有名な学校だ。雪は第一小学校というところに通っていた。発達障害や失聴の障害、さまざまな障害をもつ子供たちが通う学校である。雪は軽度の知的障害をもっている。雪が寒暖差ででてきた鼻水を手でこすりながら「第一小学校にもどりたいな、この学校 嫌な人が多いから と愚痴をこぼす。雪が住んでいるのは北海道の田舎だ。小学校は障害者のための学校があるが中学は費用が不足しないのである。雪は後ろから独特な引き笑いが聞こえてきてすぐにスタスタ早歩きになる。するとさらに笑い声が増す。 また桜田さんと菊池君か、雪は心の中でそう思い呆れたと同時にまた馬鹿にされながら一緒に帰るのを避けるため、早歩きをやめ走る。どんどん声は小さくなっていきやがて聞こえなくなった。ガチャと音がするといきおいよく扉が開きキーンという嫌な金属の音がする。雪はこの音が嫌いだ。そんなことは今日は気にせず急いでお母さんのとこに向かい、お母さんをみつけ抱きしめる。わっ 驚いたお母さんが作っていたチーズハンバーグを床に落とした。雪がすぐごめんっと謝るとお母さんは慣れっこの様子でかがみながら雪に手を洗うよう促す。拾ったハンバーグをフライパンにつめながらお母さんがいう。 今日はまたどうしたの?そう聞くと雪は早口で答える あのね、今日はね隣の席の桜田さんと菊池君が追いかけてきたの。と嫌そうな顔でいう。お母さんは また追いかけられたの、2人のお母さんに話してみるわと一言。雪は学校での生活にひどくストレスが溜まっていることをお母さんは知っているため毎日帰ってきて抱きつくのを許している。お母さんが続けていう。嫌なら学校には行かなくていいのに。小中は狭い空間に何十人もが集められ共同生活を強いらる。まるで家畜小屋よ、そんなとこにいたらいじめや人の視線を恐怖に感じて視野が狭くなるに決まってる。 とまくしたてるようにしゃべる。お母さんも小中のときにクラスで無視などのいじめを受けていた。雪は難しい言葉がでてきたが自分なりにかみ砕いて理解している。雪はソファに座り5時から始まるNHKのアメリカドラマを楽しみにCMをみて鼻歌を歌いながら待っている。