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熱がまだ冷めきらない部屋の中。
荒く肩で息をする元貴の頬に、若井の手が優しく触れる。
「……元貴」
視線を合わせる。
目元が赤く滲んで、涙の痕が残る顔。
若井は喉を鳴らした。
「……めっちゃかわいいよ、お前」
その囁きと同時に、もう一度深くキスを落とす。
さっきまでの乱暴さとは違う、愛おしく確かめるような口づけ。
吐息を交わし、唇を啄み、名残惜しそうに離れる。
「……なぁ、俺のも触って」
低く押し殺した声で言うと、若井は自分のベルトに手をかけた。
金具を外す音が、静かな部屋に響く。
元貴の目が大きく揺れた。
「……っ、俺、そんなの……」
「大丈夫。ゆっくりでいいから」
元貴は唇を噛み、真っ赤な頬をさらに染める。
緊張で喉を鳴らしながら、震える手を伸ばした。
若井のシャツの裾をめくり、腰の隙間に手を入れる。
指先が熱い肌を辿り、そして——硬く滾った中心に触れた。
「……っ、は……」
若井の口から低い吐息が漏れる。
その音に、元貴の心臓が跳ねた。
「……先生、すごい熱い……」
「……当たり前だろ、お前のせいだ」
若井が苦しそうに笑った。
元貴は恐る恐る手を動かし始める。
擦るたびに、若井の喉が震えた声を漏らす。
「……あ、っ、くそ……元貴……」
「……もっと、声聞かせて」
「お前……」
元貴の目が潤んだまま、でも熱を帯びた。
「……僕、先生のこと想いながら、いっぱいしたんですよ」
若井の息が詰まる。
「……何、言って……」
「……保健室でのこと、何度も思い出しながら……」
その言葉に、若井の瞳が暗く濡れる。
吐息が荒くなり、身体を震わせる。
「……お前……っ、はぁ……」
元貴の手はますます大胆に、熱を擦り上げた。
指先に滲む湿り気、脈打つ感触。
その度に、若井の声が低く、甘く漏れる。
「……っ、あ、は……元貴……やばい、もう……」
「先生、声……すごい……」
「お前が、煽るからだ……っ」
元貴も息を乱し、頬を赤くしながら必死に動かす。
触れ合う皮膚から熱が伝わり、2人の吐息が交差する。
「……滉斗……っ、先生……」
「……元貴……俺もう、限界……!!」
若井が掴むように元貴の手を止めた。
荒い呼吸のまま、瞳を潤ませ、頬を赤く染めた元貴を見下ろす。
「……もう、止まれない」
次の瞬間、若井は元貴の身体をベッドに押し倒した。
うつ伏せにする。
背中に体重を預けるように覆い被さり、耳元で低く囁く。
「……いいな、元貴」
元貴の身体がビクリと震える。
首筋に触れた若井の吐息が熱い。
「……せんせ……」
「……全部、俺に任せろ」
その言葉が落ちるたびに、2人の心臓が早鐘を打った。
夜は、まだ深く、熱を孕んで続いていく。