「校長先生の話つまんなかったね〜笑」
「こら元貴くんそんなこと言わない笑」
「本心は?」
「超絶つまんなかった。」
「羽菜ちゃんもじゃん笑」
入学式が終わり、私達は他愛ない会話をしながら教室へと歩いていた。
教室に着き、席に座ると、先生が入ってきた。
「皆さん、入学式でも紹介があったと思いますが、一年間みなさんの担任を担当する流山智子です。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いします」
クラスメイトたちが緊張の混じった声で返事をする。
担任の先生優しそうで良かったな…。
「それでは10分休み時間を挟んで、ホームルームをしたいと思います。皆さんには自己紹介をしてもらうので、何をいうか考えていてくださいね。」
休み時間。
「ねえねえ!大森くんってミセスの大森元貴だよね!」
まあ思った通り有名人元貴くんは質問攻めに合うわけで…
「なんでそんな有名人が桜宮高校に来たのぉ?」
「なんか歌ってよ!」
元貴くん困り果ててる…
「もーとーきっ!」
突如廊下から響いた聞いたことがある声。
元貴くんがこの高校にいるって事はもしかして…?
「あ!滉斗!りょーちゃん!」
廊下を見るとそこにいたのはMrs. GREEN APPLE ギター若井滉斗とキーボード藤澤涼架。
元貴くんは二人の方へ向かう。
「羽菜ちゃんも来て!」
「え、わ、分かった。」
言われるがままついてきたけど、やっぱ若井さんも藤澤さんもかっこいいなぁ…。
「元貴その子は?」
藤澤さんの問いかけに元貴くんは
「友達!」
友達…!
大好きなミセス大森元貴と友達…!
その言葉を噛み締めていると、
二人の視線が私を注目していることに気づいた。
「あ、一ノ瀬羽菜です!」
「よろしく!」
「よろしくね〜」
「よろしくお願いします!若井さん、藤澤さん!」
「あ、滉斗でいいよ!」
「僕も涼架でいいよっ」
「あ、滉斗のことは岩井でいいからね〜。」
「おい元貴、今岩井って言ったろ。」
「え?何のことかなぁ?」
「笑笑」
3人のやり取りに笑みをこぼすしながら、二人のことをどう呼ぶか考える。
一応年上だし先輩でいいか!
「よろしくお願いします!岩井先輩、涼架先輩!」
「おい元貴!お前のせいで羽菜ちゃんにまで岩井って呼ばれたじゃねえかよ笑」
「あはは笑。バレました?笑」
そう笑っていると
「…ずるい。」
藤澤先輩が唐突に口を開いた。
「…え?」
「だって元貴は『元貴くん』なのに僕らは『先輩』じゃん笑」
「え〜…でも一応年上ですし笑」
「『涼ちゃん』ね!ほら言ってみ?」
「じゃあ俺も『滉斗くん』ね!あ、もちろんタメでね?」
「わかりましたよ笑、滉斗くん、涼ちゃん、よろしくね?」
「「うん、よろしく!」」
何とか呼び方が固まったところで、予鈴が鳴り出した。
「やば!俺たち戻るね〜!」
「羽菜ちゃんばいばーい!」
そう言って二人は廊下をダッシュしていった。
「おい若井!藤澤!廊下を走るな!」
案の定先生に怒られてるけど笑。
なんだか楽しくなりそう!
コメント
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はい〜!もっくんがいるだけでやばいくらいに嬉しいのにひろぱと涼ちゃんまで参戦だとぉ!?マジで神様ありがとうございます🙏一生推します…!