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ある日の夜。
僕は娘を寝かしつけていた。
「ねぇパパ!」
ベッドの上に座る娘。
僕はその隣に座った。
「どうしたんだ?」
「あのね、寝る前のお話が聞きたいの」
僕は部屋の隅にある本棚へ歩き、本を何冊か持ってきた。
「お姫様、今日はどれがいいのかなー?」
「パパ」
本の表紙を見せながら、笑顔で言う。
「これか?それともこれ?」
「パパ!」
少し怒ったように言う娘。
「どうしたんだ…?」
「みんなが知ってるお話じゃなくてね、パパしか知らないお話がいいの」
僕は目を丸くした。
でも、すぐに娘のために微笑む。
僕は娘を抱き上げて、ベッドに横にさせる。
横にある椅子に座り、娘に語りかけた。
「いいだろう。これから話すのは、世界で僕しか知らない物語だ」