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なにか大きな物音がして目が覚めた
起きると隣に青がいなかった
慌てて下の階に下りるとキッチンに青が座り込んでいた
桃「青っ!」
駆け寄るとそばに包丁が落ちていた
調理台には卵やぱんがおいてある
桃「もしかして朝ごはん作ろうとしてくれた?」
青「ごめんなさっぁい……」
子供のように大泣きしている
いや、青はまだ子供なんだけど…
桃「いいよ、ありがと」
青「あのねっ優しくしてくれた次の日はみんないなくなっちゃうからっ」
桃「ゆっくりでいいよ…」
気のせいかいつもよりも話し方が幼いような気もする
居なくなったってことは捨てられた、ってことだよな…
本当に青のまわりにはひどい人たちが集まってる
青「だから、頑張ろうと思って…」
桃「ありがとう、俺のために頑張ってくれて嬉しいよ」
青「ほんとに?…捨てない…?」
桃「ほんとに、捨てないよ」
青にしっかり伝わるようにゆっくり、しっかりと言い聞かせた
青なりに一生懸命考えたことは尊重してあげようと思った
桃「じゃあ一緒に作ろっか」
青「うんっ」
何を作るのか聞き、一緒に作ってあげることにした
いつの間にか青の涙は消えていて、笑顔があふれていた
桃「いただきまーす」
青「いただきますっ」
なぜかいつもと同じもののはずなのに美味しく感じた
青「おいし?」
桃「うん、青はどう?」
青「おいしい」
すごく嬉しそうに笑うものだから
俺も思わず笑ってしまった
こんなに楽しい朝食はいつぶりだろう
桃「青ありがとうな」
頭を撫でてあげるとくすぐったそうにした
桃「じゃあお礼に―――」