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「行きますよさぶ郎殿!」


「霊明声おっきいって。」


「流石にまだ大丈夫なんじゃないですか?」


「ダメだよ!バレちゃうかもよ。」


「心配症だなぁさぶ郎殿は。」


ぺいんが退勤して外に出ると何やら隅のほうでコソコソしている2人が横目に映った。また何やら企んでいる様子だったが構っている暇は無い、早くぐち逸に会いに行かなきゃと自家用車をガレージから出した。


「2人ともじゃあなー!」


挨拶だけしてぐち逸をいつもの場所で待っていると、フラフラして明らかに不審な車が前の車道に停まった。なんとなく嫌な予感がして試しに駐車場を出て適当に走ってみるとその車が一定の距離を保ってついて来る。


「あー…さっきなんかこっち見てたのそういう事か。」


昨日は深夜に会議があってあまり時間が取れなかった、今日もとなると残念がるだろうなぁと心を痛めつつポケットを探った。


「はい空架です。」


「ぐち逸ごめん。今ちょっと後輩達に後つけられててさ、今日は会えないかも。」


「え、つけられてるって大丈夫なんですか?」


「ただのイタズラだと思うから心配しないで。明日は会える?」


「明日は私が無理そうで…」


電話越しでも分かるしょげた声に不覚にもときめいてしまう。暫く悩んで誘ってみるか、と スマホを持っている手を握り直した。


「んー…ね、もし良かったらなんだけど今から俺ん家来ない?」


「…え!?あ、いやでもそんないきなりは迷惑ですよね。」


「そんな事ないよ、ぐち逸ならいつでも大歓迎!綺麗とは言えないけどさw俺が先に家行って暫く周り見て、誰もいなかったらまた電話する。」




ドアを開けると少し緊張した面持ちのぐち逸が立っている。招き入れてソファーに誘導した後、コップを2つ持って隣に座った。


「大したもん無くてごめんね。」


「いえこちらこそ、急に来てしまって。」


「俺なんか連絡つかなかったのに勝手にぐち逸の家押しかけたんだよ?w」


「あれは心配してでしょう?私が悪いし来てくれて嬉しかったし…つけられてたってのは大丈夫なんですか?」


「あーうん、俺が署員達との付き合い悪くなったからちょっと悪さしてやろうって感じだと思う。バレた訳じゃないよ。」


「でもまた同じ事になる可能性ありますよね?頻度落としたり時間短くしたり、何とかしないと…」


「明日ガツンと言っとくから大丈夫だよ。ありがとね、心配してくれて。」


安心させようとふんわり頭を撫でるとぐち逸は驚いて硬まってしまった。顔を覗いたら目が合って嬉しそうに、恥ずかしそうに細めた。


「ふふ、かわい。家の中なら周り気にする必要無いからさ、どれだけくっついても甘えても良いんだよ。」


「ぁ、甘える、ですか…///」


「今日は俺が甘えたいな。」


「えーと?どうぞ…?」


「じゃあ失礼して。」


手を握ってじりじり距離を詰めていくとぐち逸は察したのかまた身体を強ばらせた。肩に手を回し引き寄せて抱き締める。


「わっ…あっあのーぺいんさん?///」


「嫌だ?」


「いえ嬉しいですけど、その…あんまり至近距離は…汗かいてるし…///」


「匂いが気になるって事?……薬品ぽい匂いと、なんかちょっと甘い匂いするだけだよ。」


「いや嗅がないでください!?私今日1日バイクで動いてたし患者担いだし汚いです、砂漠地帯も行ったから砂埃被ってるし。」


「じゃあ先にお風呂入る?シャワー浴びてきな、もう遅いし泊まってってよ。」


「そこまでは悪いです、何も用意してないし。」


「も〜遠慮しないの!甘えて良いって言ったでしょ。ほら立って、お風呂こっち。」


手を引いて半ば無理やり連れて行きシャワーやらシャンプーやらの説明をしてごゆっくり、とドアを閉める。ぐち逸は呆気に取られるも親切を素直に受け取って服を脱いだ。


「ぐち逸ー!タオルとパジャマ置いとくね!」


「ありがとうございますー!」


この扉1枚隔てた先には裸の恋人がいるのかと考えると胸の高鳴りが抑えられない。本当に今日なのか、できるのか自分に問いかける。


「ダメだ一旦ね、一旦冷静になろ。」


そうは言っても落ち着かず部屋の中をウロウロしている。頭を冷やす為に窓を開けて夜風に当たった。

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