続きです
「待ってッ、痛いよッ!痛いって!きりやんッ!」
俺がそう言っても、きりやんは俺の言葉が聞こえないかのごとく無視をし、寝室へ引っ張る。きりやんのいつもとは違う様子から、きりやんが怒っているのは目に見えて分かった。
ガチャ
「うわっ!」
寝室のドアを開けるなり、きりやんは乱暴に俺をベッドへ投げた。
ポスンッ
投げられた衝動で、体がマットレスに沈む。柔らかいマットレスのおかげで痛みはないが、きりやんなら絶対にしないような行動に、背中に嫌な汗が流れた。
「きりやん…?」
俺が震える声で名前を呼んでも、きりやんは喋らない。無言のままベッドに上がってくる。
「きりや…いッ″!」
ガリッ
急いで体を起き上がらそうとすると、遠慮もなしに首を噛まれた。首筋を走る痛みに思わず顔を顰める。
首を噛まれるなんて初めてで、放心状態になっている俺を無視し、きりやんは手に持っているものを俺に見せつけた。
「きんとき、これつけて。」
「え…?」
見ると、きりやんの手にはクローゼットから取ってきたであろう、俺のネクタイがあった。『つけて』ってことは目隠しをしろってことだろうか。
「や、やだッ…」
「……お仕置きなんだから、きんときに拒否権はないよ。」
ふるふる、と頭を振って拒否しても、きりやんはそう言い、俺の顔にネクタイを巻きつけてきた。後ろでキュッと結ばれ、視界がシャットアウトされる。
「ッ?きりやんッ?」
視界が真っ暗で何も見えなくなる。不安になり、きりやんの名前を呼ぶが返事はしてくれない。辺りが見えない恐怖に怯え、キョロキョロしていると肩をトンっと軽く押された。
「わっ、」
ポスッ
軽く押されただけなのに、突然の衝撃で俺の体は簡単に後ろに倒れる。
「…きんとき、はじめよっか。」
「…ッ」
きりやんの声がしたかと思うと、ズルッと服と下着を一緒に脱がされた。
「やッ…」
「閉じるな。」
恥ずかしさで足を閉じようとするも、きりやんにそう言われ、強制的に足を開かされる。
「…恥ずかしい格好にされるのが好きなの?」
「え、?」
「だってここ反応してるし。」
きりやんが俺のソレに触れた。
「あッ♡」
突然の刺激に、声が上擦る。
「変態だね、きんとき。」
「ッ…♡」
視界が覆われているためか、きりやんの低く掠れた声が、ダイレクトに脳に響く。恥ずかしくて恥ずかしくてたまらないのに、俺のソレは萎えることなく反応し続けた。
「ほら、ここもうこんなに反応してるよ。」
「や、やだッ♡言わないでぇッ♡」
きりやんに言われれば言われるほど、ナカがキュン♡と疼く。きりやんに苛められているこの状況に、俺は間違いなく興奮していた。
「あッ♡あぁッん♡だめ、だめッ♡きりやんッ♡」
グチュグチュと俺のソレを抜かれて、鼻から抜けるような、自分でも甘ったるく感じる声が出る。
「だめじゃないでしょ。」
「ぁッまってッ♡んぁッ♡いっちゃ♡いっちゃぅ♡」
絶え間なく快楽を与え続けられ、体が絶頂に引っ張られる。
「あッあん″♡だめッ♡い、イクっ♡イクッ……あッ″⁉︎♡」
欲を吐き出そうとしたら、ギュッと根本を掴まれる。欲は吐き出すことができずに、腹の底にぐるぐる渦巻く。
「なに勝手にイきそうになってんの?これお仕置きなんだけど?」
「えッ…?……ッひゃんッ⁉︎♡♡」
ギュゥッ♡
きりやんの不機嫌そうな声が聞こえたかと思うと、俺の行いを咎めるかのように、乳首をギュッと摘まれた。突然の刺激に女の子みたいに高い声が出る。さらにきりやんは胸の突起に舌を這わせた。
ペロッジュルッ♡グニッ♡♡
片手で片方の乳首を摘まれ、もう片方には舌を這わされる。目隠しをしているせいか、僅かな刺激も感じとってしまい、その気持ちよさに腰がカクカクっと揺れる。
「あぁッ♡らめッ♡はぁッ″♡ちくびっきもちッ♡♡」
「ねぇ、きんとき。自分がお仕置きされてるって分かってる?」
「あッ♡ごめッ、ごめんなさッ♡♡」
きりやんに咎められ、必死に謝るが、次々と与えられる快楽のせいで声はとろとろに溶けてしまっていた。
「きんとき、後ろ向いて。」
「えッ、うわっ!」
ぐるっと視界が一回転され、四つん這いの体勢にされる。
ピトッと、後ろに熱いモノが押しつけられた。
「慣らしてないけど、昨日もエッチしたから入るよね?」
「へッ…?ま、まってッ…むり…ッあぁぁッ″ーー♡♡♡」
ごちゅんっ♡
きりやんのソレが遠慮もなしにナカに入ってくる。みちみちと体のナカを開かれる感覚に、痛いはずなのに、その何倍もの気持ちよさが俺を襲って、入れた瞬間イってしまった。
「はッ♡狭いんだけどッもっと緩めてよッ」
「むりッむい♡♡おく♡おくきもち″♡♡」
ごちゅごちゅ♡
ビクビクと痙攣のする、俺のナカの奥を休みなくピストンされる。目隠しをしているせいで、ナカの刺激がいつもの比じゃないくらいに、強く感じる。
全身に電流が走って痺れるような感覚がした。
(あッ♡だめッ♡♡これッ♡だめなやつッ♡♡)
こんなの…こんな気持ちいいの…あたま、ばかんなる…♡♡
理性の糸が、プツリと切れる感覚がした。
「あはッ♡きりやんッそこ♡♡そこぎもぢいッ″♡♡」
「ははッ♡きんとき、堕ちちゃったねッ♡」
きりやんはそういうと、俺につけていた目隠しをファサッと外した。頭は快感で塗りつぶされ、もう何も考えられなくなる。ただ、ひたすらに与えられる快感に溺れた。
「あッへぇ″♡♡おく♡おくぅ♡♡あッ″ーー♡♡♡」
「奥?きんとき、奥好きだもんね♡」
「うんッ♡♡うんッ♡しゅきッ♡おくしゅきっ♡♡♡」
「ぐっちゃぐちゃの顔かわいいよ♡アヘってバカになってんのもかわいい♡♡」
「あッはッ♡♡きりやんッ♡きりやんしゅきッ♡♡らいしゅきぃ♡♡♡」
「ねぇ″ー!マジかわいすぎなんですけど!♡」
ばちゅんっ♡ごりゅっ♡
「あ″ッ♡ぎもぢ″♡きりやんッ♡♡あぁッ″♡あんッ″♡♡♡」
「んッ俺もきもちーよ。きんとき、一緒にイこ?♡」
「うんッ♡いっしょ″ッ♡いっしょがいいッ♡♡」
「はッー♡やばッ♡」
きりやんの動きが自分が達するためだけの快楽を求めた動きになる。腰を掴まれて遠慮なしに後ろから突かれるのは〝犯されている″と全身が認識するから好きだ。オナホみたいに俺の体が使われて、ナカがきゅんきゅんする。
「でるッ♡きんとき、出すよッ♡」
「あッ″♡出してぇ″♡♡おれんナカ♡出してッ♡♡」
「くッ♡」
「あぁッ″♡♡あひッ″♡♡あッ″♡♡♡」
ドクドクと、思っ切りきりやんのが注がれる感覚がした。
「はぁッはッー♡♡」
きりやんのが抜かれ、ポスッと余韻が残る体をベッドに沈める。必死に肩を上下させ、呼吸をしていると、ふわっと頭を撫でられた感覚がした。
「これで、もう俺以外見れないね♡」
「ッ?♡ッ…♡」
「どういうこと?」と聞こうとしたが、ふわりと意識が浮いて、俺はそのまま意識を手放した。
翌日
「本当にッッ!すみませんでしたッ″!!」
翌朝。起きあがろうとしたら腰に激痛が走り顔を歪ませていると、床に土下座謝罪をしているきりやんが目に入った。あまりに綺麗な土下座に、思わず「おぉ…」っと声が出る。
「慣らさず、ナカ出しまでするなんて…俺は最低だ…ッ」
「別にいいよ、俺は気にしてないし。」
「いやでも!嫉妬してたとはいえ…きんときに大変な思いをさせるなんて…」
「…え?」
きりやんから発せられた単語に首を傾げる。今、「嫉妬してた」って言った?
「え、?嫉妬ってどういうこと?きりやん、嫉妬しないんじゃなかったの?」
「え、えっと……」
俺が聞くと、きりやんは恥ずかしそうに頬を赤らめ、ベッドに座る俺から目を逸らした。やがて、話しづらそうに口をゴニョゴニョさせながら、小さな声を出した。
「あれは…強がりといいますか…虚勢を張ったといいますか…」
「…は?」
…詳しく聞くと、きりやんは俺が作戦1を行なっていたときから、他のメンバーに嫉妬していたらしい。いや、ポーカーフェイス上手すぎだろ。フツーに騙されたわ。
「…きんときがぶるーくにベタベタされてるのも正直イライラしたけど、きんときに、俺のこんなドス黒い感情を見せたくなくて…きんときの前では、『カッコいい、優しい彼氏』でいたくて…」
「だから『嫉妬なんてしない』って嘘ついたの?結局嫉妬心が爆発して、俺のこと抱き潰したのに?」
「うぅ…恥ずかしい限りです…」
俺がちょっと意地悪にそう聞くと、きりやんは真っ赤になって俯く。
……なーんだ。最初から悩むことなんてなかったじゃないか。
真っ赤になって俯いているきりやんに、ゆっくりと近づく。
「きりやん。」
「は、はいッ!!」
怒られると思ったのか、きりやんの肩が大げさに上下に跳ねた。そんな真面目で、優しくて…ちょっとだけヘタレな彼氏に、真実を伝えることにした。
「…俺はね、きりやんにずっと嫉妬してもらいたかったんだよ。」
「…え…は…えッ…?」
「ぶるーくとのベタベタもぜーんぶ、きりやんに嫉妬してもらうための演技。」
「えッ…えッ…?」
ベッドを降りて、ゆでダコみたいに真っ赤になっているきりやんの顔を両手で包み込む。
「きりやんが、俺の前で『カッコいい、優しい彼氏』でいる必要なんてないんだよ。」
きりやんがどんだけ、嫉妬している自分のことを恥ずかしくて、カッコ悪いって思っていても、俺は、俺だけは…
「嫉妬してくれるきりやんが好きだよ。」
コメント
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初コメ失礼します!先程(8話の報告も含め)イッキ読みをさせてもらいました! こういう受けが攻めに嫉妬させたくてやってみたら思ってた以上に効果がある感じ大好きです!最後のkrさんの土下座も少し面白いと思いながらいいなぁ!って思いました! ちなみに僕も受験です!受験頑張ってください! 長文失礼しました