愛してくれたあの子

私はただ愛されたかった

愛したら愛されると思ったからお母さんを愛した

何を言われようと何をされようとお母さんを愛し続けた

でも愛してもらえることはなかった

私は愛すだけじゃダメなんだと思った

次はお母さんの望む完璧人間にもなった

でも愛してもらえなかった

私は所詮お母さんのお飾りに過ぎなかった

私は気づいた

お母さんに愛されることは絶対にないことに

だからお母さんに愛してもらうのは諦めた

次は友達に愛されようとした

でも結局上辺だけで愛されなかった

でも1人だけ

たった1人だけ､私を愛してると言ってくれる子ができた

あの子は私を愛してくれた

だから私はあの子を愛した

私はあの子に愛されていた期間今までにないくらい幸せだった

この幸せな時間がずっと続けばいいと思った

でもこんな願い叶うはずがなかった

だって愛してくれたあの子はもういない

これはあの子がいなくなるまでの幸せだった私とあの子の話