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#恋愛
n217(エヌ・ニイナ)
1,558
白夜 ゑぬ。
311
『緊急自殺速報』
ある日、政府が新しい防災アプリを配布した。
地震、津波、火災──そして新たに追加された項目。
「緊急自殺速報」
国はこう説明した。
「自殺が起きた地域では、連鎖的に自殺率が上昇する傾向があります。周辺住民に注意を促すための通知です。」
最初は誰も気にしなかった。
主人公のもとにも通知が届く。
【緊急自殺速報】 半径800m以内で自殺が発生しました。
翌日、本当に近所の会社員が亡くなっていた。
その後も通知は続く。
700m。
500m。
200m。
毎回、必ず誰かが死ぬ。
主人公は気づく。
通知は「発生した」ではなく、「これから起きる自殺」を知らせている。
助ければ未来は変わるはずだ。
そう思い、通知の場所へ急ぐ。
飛び降りようとする女性を止める。
泣き崩れる女性。
「ありがとう……」
助かった。
主人公は安堵する。
しかし翌朝のニュース。
「女性、自宅で死亡。自殺とみられます。」
結局、結果は変わらなかった。
主人公は絶望する。
「未来は変えられないのか……」
その夜、新たな通知。
【緊急自殺速報】 半径0m以内で、24時間以内に自殺が発生します。
主人公は震える。
「俺か……」
死にたくない一心で警察へ行き、病院へ行き、友人の家へ泊まる。
刃物もロープも薬も処分した。
24時間を迎える。
何も起きない。
「助かった……!」
そう安心した瞬間、スマホに最後の通知が届く。
【緊急自殺速報】 対象者の自殺は回避されました。ご協力ありがとうございました。
主人公は涙を流す。
「終わったんだ……」
そのとき、玄関のチャイムが鳴る。
警察だった。
「お話を伺いたいことがあります。」
主人公は首をかしげる。
「昨日、自殺した男性をご存じですよね?」
「え……?」
「あなたが必死に助けようとしていた女性ですが……」
警察官は静かに写真を見せた。
そこには、主人公自身が写っていた。
「彼女なんて、最初から存在しません。」
主人公の記憶は、自分を守るために作り出した幻想だった。
主人公は、自分がすでに自殺していたことを理解する。
その瞬間、世界が暗転する。
コメント
1件
えっと……ちょっと待って、今のラストやばすぎない!?😭💦 防災アプリで♡♡♡予告されるって設定だけで鳥肌立ったのに、「助けた女性は存在しなかった=自分自身だった」ってオチ、マジで心臓止まるかと思ったよ……。ずっと必死に逃げてた主人公、実はもうこの世にいなかったって真相、考えただけで切なすぎる😢 「半径0m以内」の通知が自分に来た瞬間の震えすごく伝わった…!最終回じゃないなら続きがマジで気になる、早く読みたいよ〜!!