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ᜊ_みʓく。ᜊ@物語作成×
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コメント
6件
🌾失&遅失ですっ… 今回も最高すぎましたっ 翠様の気持ちとか、禿の子達との会話とか… 細かいところがモリモリすぎて神でしたっ 次回も楽しみすぎますっ.ᐟ.ᐟ
翡翠姐さんかわいそすぎる...紫苑なに悲しませとんねん!
花魁パロ 詳しい注意事項は1話をご覧下さい🙇🏻♀️
設定により1部一人称を改変している部分があります
「失礼します、翡翠姐さん」
屏風の向こうから、鈴を転がすような声が聞こえてくる。
💚「入っておいで」
「翡翠姐さん、かんざしはどれにいたしましょう」
「姐さん、履物の用意をします」
💚「今日もありがとうね」
💚「今日は…この簪にしようか」
「姐さん、今日は紫色ですか?」
「ちょっと!…翡翠姐さん、ごめんなさい」
💚「…いいんだよ。あの人が来なくとも、近くに居たいんだ」
「翡翠姐さんは、紫色の髪飾りが良くお似合いです、1番綺麗に見えます」
💚「そうかい?それは嬉しいね」
「姐さんは、いつかお嫁さんになるんでしょうか」
💚「…そんな悲しい顔をしないでおくれ」
💚「私たちにいつかそんな日がきたら幸せじゃないか」
💚「2人とも早く、ここから出られたらいいんだけどねぇ…」
「私たちは、翡翠姐さんをお慕いしております」
「いなくなってしまったら少し、寂しいです」
💚「ふふ、そうかい……大丈夫、まだここにいるからね」
💚「さ、帯を手伝ってくれるかい?」
この子達は俺の禿で、10と8の子がいる。2人ともこんなに小さいのに遊郭へ売られてしまった。俺と同じ道は歩ませたくなくて、できるだけ2人のためになることを教えている。
この子達はまだ子供で、本来ならどこかの家で無邪気に笑っているはずなのに。せめてもの思いで、2人には優しく接していた。
男の俺にも素直に接してくれて、俺のためにいつも一生懸命働いてくれるいい子達なんだ。俺ができることといえば、この子達がここでうまくやっていけるよう手助けをすることくらいだから。
「今日もいらっしゃらなかったね」
「そうだね…」
「姐さん、ちょっと寂しそうだった」
「うん、寂しそうだった」
「早く来てくれるといいね」
💚(きっと俺が感じていることもわかるのかな、小さい子は綺麗な心をもっているんだ)
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『何をしているんだ、お前たち!』
『あんな失態、許されるわけがない』
💚「どうしたんだい、何があった」
『お客様のお召し物に茶をこぼしたんです、なんて粗相を』
「ごめんなさい…!!」
💚「まずはお客様のお召し物を拭かせてもらいなさい、大丈夫。次からは両手でしっかり持つんだよ」
『翡翠花魁、』
💚「いいんだ。私が色々やれと言っているから…もうその子たちを叱るんじゃない」
本当だったら作法も言葉遣いも気にしなくていいはずなのに。痛いほど、苦しい気持ちがよく分かる。でもここにいる以上は、こうして生きていくしかないのだ。なんでも好きなようにやれというのは、自由にみえて1番無責任になる。
だからこの子達が怖がらないようにして、しっかり教えていかないと。
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「失礼します、姐さん」
💚「入っていいよ」
「姐さん…先程はごめんなさい、本当にありがとうございました」
「ごめんなさい…」
💚「謝れるのはいい事だよ。次から気をつければいい話さ」
💚「ほら、何を持っているんだい。ふふ、なにか隠し事をしているの?」
「…違います!、あの…翡翠姐さんにお団子持ってきました」
「さっきもらってきたんです」
💚「…!ありがとう」
💚「二人は可愛い子だね……こっちへおいで、一緒に食べよう」
「そんなこと出来ません…!」
「そうです、翡翠姐さんのです」
💚「いいんだよ、ほかには内緒だよ?」
💚「今日は琴のお稽古もあっただろう、二人とも上手になってきたね」
「翡翠姐さんみたいになれるように、もっとがんばります!」
「私も、毎日練習します!」
💚「毎日頑張っていれば、きっと成果がでるよ」
💚「食べたら布団の準備をしておいで。今日はもう遅いからね」
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あの人が来なくなってからどのくらい経っただろうか。来れない事情があるのは分かっている。分かっているけれど、ただ心配で仕方がなかった。何故かって。俺は沢山の人間に守られているけれど、あの人はいつ誰が敵になるかも分からない。
頭では分かっているのに、どうしても整理がつかない。
今も、どうにか心を落ち着かせようとして俳句など読んだのが間違いだった。これではただの恋文ではないか。
どうして俺はこんなにも弱いんだろう。自分では外に出ることもできず、身請けを承諾してやることもできない。
💚「藩主という立場がなければ出会うことは出来なかった。だけど、離されるのも同じ理由なんて」
💚「紫苑様、私は愛するということがよく分からないのです。私は花魁という名前をもっただけの19の人間です」
💚「これが恋をするということなら、愛するということなら、それをこの哀れな私に早く、教えてくださりませんか。逢いに来てくださりませんか。」
私は、俺はあなたしか知らないまま、歳を数えていくのですから。どうかこのまま、あなたしか知らないままで居られるように。
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俺を縛る環境や理性とは恐ろしいもので、どれだけ悲しもうが苦しもうが必ず明日はやってくるのだ。いつものように寝床に入り、朝を迎えた。そしてまたいつものように、禿が世話しに来てくれる。
「翡翠姐さん…昨日、泣いていましたか?」
💚「……何か、悪い夢でも見ていたんじゃないのかい」
💚「大丈夫だよ、私はいつも通りだからね」
💚「ほら、支度をしようか」
この気持ちは一人で背負えばいいものだ。この子達にはこれ以上不自由な暮らしをさせたくは無いから。嘘をつくことも、二人を守る術ではないか。
しっかりと二人の前で笑えていただろうか、安心させられていただろうか。今日もあの人が来ることはないだろうから、手鏡をみて一人で笑顔をつくってみる。
さあ、この簪があれば私は今日も笑うことができるし、1日過ごすことができるから。