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傘村トータ様の楽曲「明けない夜のリリィシリーズ」の曲パロです。
展開は全て個人的解釈ですのでご注意下さい。
bl有り
・ ・ ・
ある日、白衣を着た人達が俺からクロノアさんを奪って、この場所に連れてきた。
そこから俺の住む世界はおかしくなってしまった。俺は自由に出歩くことすら許されなくて、毎日のように白衣を着た人間達が色々と俺の体を調べていく。
俺は逃げ出すことができないまま、窓から見える街をぼんやり眺めていた。
その時、扉が開いて、クロノアさんが入ってきた。
「クロノアさん⁉︎どうしてここに…。俺、何が何だか……」
「まぁ、ちょっと色々あってね。
………、ねぇ、トラゾー、大丈夫だからね」
クロノアさんは、何故か気の毒そうな顔をして、そう言った。
そこから、他愛もない話を幾つかして、クロノアさんは時間が来たから、と帰ろうとした。
「クロノアさん、明日も…、側に居てくれますか?」
扉に手を掛けたクロノアさんに問う。
「…、うん…。居るよ、ずっと」
クロノアさんは振り向かずにそう言って帰ってしまった。
クロノアさんが出て行った後の部屋はやけに寂しかった。
それから数日経った。クロノアさんは相変わらず、毎日来てくれている。
でも、俺は、きっとおかしくなって来てる。
クロノアさんのことが分からないんだ。部屋に入ってくる人にクロノアさんって話しかける事もあるし、来てくれたクロノアさんに誰ですか?って聞く事もある。
1日数分じゃ足りない、ずっと、ずっとクロノアさんと居なくちゃ、もっとおかしくなってしまう、そう思った俺は、次の日、来たクロノアさんに提案した。
「もっと、ずっと、ここに居てください」
「……、ちょっと待ってね」
そう言ってクロノアさんは部屋から出て行った。
「いい、よ」
数分経って、クロノアさんは戻って来て、そう言った。
次の日から、クロノアさんは俺と同じ部屋にずっと居てくれた。
クロノアさんを巻き込んで、こんなとこに閉じ込めてるのは申し訳ないが、今の俺には、クロノアさん以外の光が、救いがないんだよ。
クロノアさん、明日も側に居てくれますか?
例え、俺が貴方の事を全部忘れたとしても。
クロノアさんは、あの眩しい笑顔で俺の事を見てくれるだろうか。
「……、クロノアさん、俺、クロノアさんの笑顔、大好きですよ」
ああああああ
76
ラカ
89
#ぺいんと
しもつき
1,314
「何、急に?でも…、ありがと」
そこから更に状況は悪化して行った。
ある日、急に意識が飛んで、気づいたら、頬に青アザを作ったクロノアさんが床に横たわっていた。
証拠はないけど、俺がやったというのは確実だった。
「クロノアさん…、ごめんなさい、大丈夫ですか?」
「あぁ、うん。大丈夫だよ」
ごめんなさい、ごめんなさい。どうか、許してください。なんて、思う資格無いんだけど。俺はとっくに飲まれてしまっていて、どう頑張っても、クロノアさんの幸せを願っていたあの頃には絶対に戻れない。
「………」
…?、クロノアさん、なんで、俺の頬なんて撫でてるんですか?
「ねぇ、トラゾー、知ってる?明けない夜は無いんだよ」
そう言った貴方は、俺から出て行った雫を拭って、
「トラゾー、絶対忘れないからね」
と、そう言った。
コメント
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第6話、読みました。クロノアさんを求めるトラゾーの切なさがじんわり響きました。記憶が曖昧になるなかでも「側にいてほしい」と願う気持ちと、それに応えるクロノアさんの優しさに胸が締めつけられます。最後の「明けない夜は無い」「絶対忘れない」という台詞、とても印象的でした。続きも気になります🌷