「付き合っているんだから」
私が頷いた瞬間、 晴(はる)さんは花が開くように、頬を緩めて笑った。
「……ほんとに? よかった」
声には安堵と嬉しさが滲みでていて、見ているこちらのほうが照れてしまう。
旅行の話を聞いた時、私は行先のことばかり考えていて、部屋のことは深く考えていなかった。
晴さんと一緒の部屋でいいか聞かれてびっくりしたけど……あかねが夫婦で一室なのはわかるし、そうなると残った私たちが同室なのは、考えたら自然だ。
それから食事をし、晴さんが家まで送ってくれる間、旅行の話にもなった。
でも一緒の部屋になるとわかってからは、どこか落ち着かなくて、そわそわしてしまう。
「じゃあ、おやすみ」
晴さんは私の家の傍で手を離し、笑いかけた。
私も笑い返したけど、さびしさが胸をよぎって、すこしだけ苦しくなる。
その時、晴さんが一歩進み出て、私の背中に両腕を回***********************
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