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杏 「やっと終わった〜!!ってもう夕方じゃん!」
彰人「やっべ、冬弥に怒られるっ…」
杏 「彰人!走っていくよ!公園まで競争!」
私は、こういう時間が好き。なんか青春って感じ!よく彰人とは競争してるけど、一回も勝てた事はない…まあサッカーやってたからしょうがないかぁ…。突っ走ろうとしたら、一緒に走るはずの影が止まっているのが見えた。
杏 「彰人?」
彰人「いや、っ……。あ、歩いて行こうぜ…」
彰人の顔が少し赤くなっていたのは夕日のせいなのか、私には分からなかった。でも、彰人が歩いて行こうなんてめったに言わないから、普通に心配になった
杏 「彰人、もしかして怪我してる?」
彰人「別にそういうのじゃねぇ、」
「察せよな全く…」よく聞かないと聞こえないくらい小さな声で彰人はそう言った。ずるい。それはずるいじゃん。
つまり──彰人は私と一緒にいる時間が長く欲しかったから…って事…でも確信なんてできないし、ただ一人で顔を赤くすることしか出来なかった。
杏 「まあ、いいよ。でも冬弥に怒られても知らないからね〜笑」
笑うけど、そんな余裕もない。あぁ、もう引き返せないくらい好きになっちゃったんだ。
彰人「やっぱやめ。早く行こう」
なんだか複雑な心情になったのは気のせい…私も流石に2人きりは耐えられないと思い、やっぱり走る事になった。
やっぱり彰人には追いつけなくて、精一杯走っていると、前にいた彰人が止まった。そこには冬弥が居たのだ。
冬弥「2人とも遅かったな。練習は小豆沢の都合で終わった。」
杏 「とっ…とうや…。お疲れ様…」
冬弥「あぁ、」
彰人「おい。そんな怒んなって…」
冬弥「まあいい。いつものことだからな。」
杏 「それはそうと…冬弥はなんでここに?もしかして、終わったっていう報告のためにここまでこさせちゃった?」
冬弥「いや、白石に用があってな。このあと少しいいか?」
杏 「うん!実は私も冬弥に話したいことがあったんだよね!」
忘れやしない…彰人の好み聞くんだからっ!彰人の方をチラッとみると、ばっちり目が合ってしまった。
冬弥「そうだったのか。じゃあちょうどいいな。彰人は先に帰ってくれ」
彰人「……おう、じゃな」
彰人は少しぼーっとしていたのか、ハッと我にかえるように返事して、夕日の先に影をのばしながら帰っていった。その光景がとても綺麗でしばらく眺めてしまっていた。
冬弥「…?白石!」
杏 「…あっごめんごめん、名前呼ばれてるの気づかないかった笑」
冬弥「そうか…そういえば俺に用があるって言ってが、なんだ?」
杏 「あ〜…実はさ。」
私───彰人のことが、好きなんだよね