注意事項
・knkz
・空想りすなー
kn→「」kz→『』
それは、何気ないソロ配信だった。
叶はいない。ゲームの雑談配信。
だけど、コメント欄の雰囲気が……なんかおかしい。
『……いやマジでさ、叶ってたまに言葉のチョイスえぐいよな、わかる?』
ゲーム画面を見ながら、つい“彼氏への愚痴”みたいなことを口にした葛葉。
でも、それはリスナーの心にがっつり刺さった。
【えっ!?彼氏……!?】
【葛葉、素で叶の名前出すのやばくない?】
【なんかさっきから叶くんの話多くない?】
『ん?いや、普通に最近も一緒にやってたし……』
【配信外で会ってるんだもんね!?】
【この前の配信、2人で同じカフェ行ってたの“背景”でばれてたけどね!?】
『……あ?』
葛葉はふと止まる。
【しかもさ、“俺のカップ”って言いながら映ってたマグ、叶くんのと色おそろだったし】
【同じ部屋のソファ写ってたよ!?】
【いや、隠す気ある?】
『……え、え、待って?』
葛葉の顔からさっと血の気が引いていく。
椅子の上で姿勢を正し、コメント欄を必死にスクロール。
『え、お前ら、なに知ってんの……なんでそんな細か……ああああ待ってマジでやばいってこれ……』
【やっと気づいた!?】
【今日の配信、叶くんのパーカー着てるの気づいた時点で確信した】
【自覚してなかったの!?逆に!?】
『いやいやいや、そんな……俺、普通に……!?』
言葉が続かない。
パーカーの袖を見て、ようやく自分が叶の私物を着て配信してたことに気づいた葛葉。
『うわっ、うっそだろ……え、これ……バレてた?』
【バレてた。とっくに】
【ていうか、葛葉が“名前出す時だけ声低くなる”のもバレてる】
【もうファン公認だよ、おめでとう】
『……っ、マジで、穴があったら入りてぇ……』
手で顔を覆って、頭を抱える葛葉。
でもその頬は、配信画面を通しても分かるくらい真っ赤だった。
『……お前ら、マジで……怖ぇよ……』
そうぼやきながらも、どこか笑ってる葛葉。
その表情を見たリスナーたちは――確信した。
“このふたり、やっぱり付き合ってる”。
コメント
1件
片方がいなくてもてぇてぇをうみだすそれがくろのわな気がする