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《これはセーラに片想いした男達の物語…》ーレオナsideー

〜教室〜

ピロン(メールの音)

セーラ「ん?(メールを見た)あ、レオナさんからだ」

エース「たまにセーラってレオナ先輩に呼ばれるよなぁ」

デュース「一体何で呼ばれてるんだ?」

セーラ「ん?うーん…膝枕と子守唄役?」

エース、デュース「え?」

セーラ「とりあえず、行ってくるね」(行った)

エース「…膝枕と子守唄役って」

デュース「一体どんな役なんだ…?」

〜植物園〜

セーラ(今日のは珍しいな。大事な話なんて…)「レオナさ〜ん。来ましたよ〜。レオナさ〜ん」

レオナ「そんな呼ばなくても聞こえてる」(草むらから出て来た)

セーラ「レオナさん!(駆け寄った)メール見ました。大事な話ってなんでしょうか?」

レオナ「ああ。…お前が好きだ、セーラ」

セーラ「…え…?」

レオナ「返事は気長に待つ。じゃあな」(行った)

セーラ「え、ちょっ、行っちゃった…。どうしよう…」

〜廊下〜

セーラ「うーん、本当にどうしよう…」

ラギー「ん?セーラくんじゃないっスか」

セーラ「…ラギーさ〜ん」

ラギー「え、なになに⁈どうしたんスか?」

セーラ「話、聞いてくださ〜い」

ラギー「は〜⁈」

〜中庭〜

ラギーにレオナの事を話した

セーラ「ラギーさん。話聞いてくださり、ありがとうございます」

ラギー「いやぁ、ドーナツくれたのに何もしないのは失礼かと思っただけ。しっかし、びっくりしたっスよ。あのレオナさんがセーラくんに告白するなんて」

セーラ「私も正直びっくりです。ただの後輩としか思われていないと思っていたので」

ラギー「え⁈」

セーラ「え?」

ラギー(いや、鈍すぎ⁈鈍すぎっスよ、セーラくん。それマジ言ってんスか⁈まさに無自覚初恋キラーっス…)

セーラ「?ラギーさん?どうしました?」

ラギー「な、なんでもないっス。セーラくんは返事、どうするつもりなんスか?」

セーラ「お断りするつもりです。けど…」

ラギー「けど?」

セーラ「その、関係が変わっちゃうのかと思うと怖くて…」

ラギー「…なるほどっスね。…セーラくんはレオナさんの事、どう思ってたんスか?」

セーラ「え?」

ラギー「だって、セーラくん。もしレオナさんが嫌いだったら膝枕とか子守唄なんて引き受けないでしょ?だから、返事する時にレオナさんの事をどう思っていたか話したらどうっスか?」

セーラ「…それで大丈夫ですかね?」

ラギー「嫌われていないと伝えれば、レオナさんだって分かってくれるっスよ」

セーラ「…そうですね。やってみます!ありがとうございます、ラギーさん」

ラギー「いいっスよ。こっちもドーナツご馳走様っス」

セーラ「いえいえ」

ー次の日ー

〜植物園〜

セーラ(大丈夫かな…ちゃんと言えるかな…)

レオナ「おい、来たぞ」

セーラ「ビクッ!は、はい!」

レオナ「お前が驚いてどうする」

セーラ「あ、あははは💧すいません」

レオナ「んで、返事は?」

セーラ「…ごめんなさい。貴方の気持ちにお答えできません」

レオナ「…そうか」(だろうな。お前はいつだって…)

セーラ「けど!」

レオナ「!」

セーラ「貴方はとても素敵な人です。最初は何を考えているか分からない少し怖い先輩と思っていました。でも、時と共に過ごしていって貴方の優しさなどに触れ、私は尊敬できる先輩と認識を改めました。気持ちにお答えできないのは心苦しいですが、貴方のお気持ちは嬉しいです。言ってくださり、ありがとうございます」

レオナ「…ふっ、そうか」(セーラの頭をポンポンした)

セーラ「?レオナさん?」

レオナ「わざわざ俺の事を考えてくれたんだろ?その返事」

セーラ「あ、はい。ただ断ったら気まずくなるというか関係が変わっちゃうというか…」

レオナ「…丁寧に返事してくれてありがとうな。俺はお前に気持ちを伝えた事を後悔しない。お前も後悔するなよ」

セーラ「!…はい」

〜植物園 外観〜

レオナ「ん?ラギー、いたのか」

ラギー「どうでしたか?セーラくんからの返事」

レオナ「…まぁ、悪くねぇ」

ラギー「なんスか、その反応。少しぐらい内容教えてくださいっスよ〜」

レオナ「嫌だ」

ラギー「え〜」

レオナ(正直失恋は痛い。だが、あの返事は嬉しいもんだな…。まぁ、幸せになったら少し祝うぐらいしてやるか)

ーレオナside FINー


ージェイドsideー

ー昼休みー

〜廊下〜

ジェイド「ん?」(あれは…)

中庭でセーラとマレウスが楽しく話しているのを見かけた

ジェイド「…」

アズール「ジェイド」

ジェイド「!アズール…」

アズール「…セーラを見ていたんですか?」

ジェイド「…ええ」

アズール「ハァ…いい加減気持ちを伝えたらどうなんですか?かれこれ約10年ですよ。いつまで拗らせて、」

ジェイド「分かってます!分かってますが、彼女の目に僕は映らない。それに関係が壊れてしまうのが怖いです。関係が壊れるくらいならこのまま抱え込んで生きていきます。では」(行った)

アズール「…全く…」

〜中庭〜

セーラ「…」

マレウス「セーラ?」

セーラ「あ、なんでもありません。…」

〜オクタヴィネル寮 ジェイドの部屋〜

ジェイド「ハァ…」

コンコン(ドアのノック音)

セーラ「ジェイド兄、いる?」

ジェイド「え、あ、います」

セーラ「入ってもいい?」

ジェイド「どうぞ」

セーラ(入った)「失礼します」

ジェイド「どうしたんですか?セーラ」

セーラ「少しジェイド兄が心配で…」

ジェイド「僕ですか?」

セーラ「はい。昼休み、ジェイド兄とアズール兄が喧嘩していたように見えたので、大丈夫かなって思って来たんです」

ジェイド「…そうでしたか。僕は大丈夫です」

セーラ「そうですか。大丈夫ならいいんです。ただ…最近のジェイド兄、何か抱え込んでいるように見えるので無理しないでくださいね」

ジェイド「分かりました」

セーラ「では、失礼します」(行った)

ジェイド「…貴女のことで悩んでると言ったら、どんな反応してくれるでしょうか…」

ガチャ(扉の開けた音)

フロイド「ジェイド、まだ悩んでたの?」

ジェイド「フロイド…」

フロイド「まぁ、ジェイドがいいならいいけど、後悔しないでね」

ジェイド「ッ!」

〜ジェイドの回想〜

ジェイド9歳 セーラ8歳

子どもジェイド「…」

子どもセーラ「ジェイド兄!」

子どもジェイド「セーラ」

子どもセーラ「良かったですか?あの子の告白を断って」

子どもジェイド「いいんですよ」(僕はセーラしかいない上に、影でコソコソセーラの悪口言う奴なんてこちらから願い下げです💢)

子どもセーラ「そうですか…。ジェイド兄」

子どもジェイド「なんですか?」

子どもセーラ「私が口出すのは変かと思いますが、(ジェイドの両手を両手で包み、握った)好きな人が出来たら後悔しないようにしてください。私は貴方の幸せをいつまでも願っています」

子どもジェイド「…はい」

〜回想終了〜

ジェイド「…そうですね、フロイド」(立ち上がった)

フロイド「…行くの?」

ジェイド「ええ、行ってきます」(行った)

フロイド「…頑張れ、ジェイド」

〜オクタヴィネル寮 廊下〜

ジェイド「セーラ!」

セーラ「!…(振り返った)ジェイド兄?」

ジェイド「…セーラ、貴女に伝えたいことがあります」

セーラ「…なんでしょうか?」

ジェイド「…昔から僕は貴女が好きです。貴女が僕自身を見てくれた日から僕は貴女に恋をしました。…どうか、僕と付き合ってくれませんか?」(手を差し伸べた)

セーラ「…ごめんなさい」

ジェイド「…そうですか」(やはり…)

セーラ「でも」(ジェイドの手を包むように握った)

ジェイド「!」

セーラ「お気持ちはとても嬉しいです。きっとジェイド兄は私が貴方をどう見ているか分かっていながらも私にその気持ちを伝えてくれたのでしょう?とても勇気がいる事です。…私に伝えてくれてありがとう。私を愛してくれてありがとう、ジェイド兄」

ジェイド「…ええ」

セーラ「では、私アズール兄のところに行くので失礼します」

ジェイド「はい…。セーラ!」

セーラ「?はい」(振り返った)

ジェイド「ッ…僕の気持ちは変わりません。ですが、いつも通り貴女を支えます。“兄”として側にいます。なので、後悔しないでください」

セーラ「!…はい…!」(行った)

ジェイド「…」

フロイド「…ジェイド」

ジェイド「フロイド…。(フロイドに抱きついた)告白、しました。ですが…」

フロイド「うん、知ってる。見てたよ、頑張ったじゃん」

ジェイド「…後悔してません。ただ、失恋というのはこんなにも胸が苦しいんですね…」(涙を流し始めた)

フロイド「うん、辛いね。今はいっぱい泣きな。これからも俺たちはセーラの“兄ちゃん”として側にいる。だから今のうちに辛いのを涙で流しちゃえ」

ジェイド「…ええ。ありがとう、フロイド」

フロイド「いーえ」

〜オクタヴィネル寮 VIPルーム〜

セーラ「グスッ…アズール兄…」(アズールを抱きしめながら泣いてる)

アズール「大丈夫ですよ。ジェイドは後悔しないように貴女に告白した。たとえ貴女がジェイドを異性として見ていなくても。それを覚悟して貴女に伝えたんです。これぐらいであいつはへこたれませんよ」(セーラの頭を撫でてる)

セーラ「だけど…私も後悔してないけど、ジェイド兄を傷つけてしまって…本当は答えたかった。でも、私…」

アズール「分かっています。それでも受け入れるんです。告白を断っても僕達の関係は変わらないでしょ?それに引きずったままでは、ジェイドの勇気を無駄にしてしまいますよ」

セーラ「!…そうですね。でも、アズール兄。今だけは泣いてもいい?」

アズール「…ええ。いっぱい泣いて、いつも通りの可愛いセーラに戻ってください」

セーラ「…はい!」

ー次の日ー

〜メインストリート〜

セーラ「ジェイド兄!」

ジェイド「!セーラ」

セーラ「一緒に行きましょ」

ジェイド「ええ」(セーラ、僕はずっと思い続けます。でもその分、貴女の幸せを願っている。その幸せを見つけるまで、“兄”としてずっと側にいます)

ージェイドside FINー


ージャミルsideー

〜廊下〜

ジャミル「!セーラ」

セーラ「!ジャミルさん!こんにちは」

ジャミル「…」

セーラ「?どうしました?」

ジャミル「君はちゃんと俺の目を見るんだな」

セーラ「え?人の目を見て話すのは当たり前ですよ」

ジャミル「そうだが…」

セーラ「…まだ気にしてますか?ユニーク魔法」

ジャミル「…ああ」

セーラ「…私に効かないのはご存知でしょ?」

ジャミル「そうだが…」

セーラ「…確かにあれ以来、皆さんから怖がられてるのは分かります。でも、だからといって目を背けていい理由にはなりません」

ジャミル「!」

セーラ「私はしっかり目を見て話します。これからもずっと…」

ジャミル「…クッ、クハハハハ!そうか。君はそうだったな」

セーラ「?」

ジャミル「なんでもない。こちらの話だ」

セーラ「?そうですか。何か困った事があれば、言ってください。相談に乗ります」

ジャミル「ああ。…なら、今言っていいか?」

セーラ「ん?いいですよ」

ジャミル「お前が好きだ」

セーラ「…え?」

ジャミル「もう一度言うか?」

セーラ「いや、しっかり聞きましたよ⁈え、ジャミルさん。私の事、」

ジャミル「ああ、好きだ。ちゃんと異性としてな」

セーラ「え…」

ジャミル「返事は気長に待つ。じゃあな」

セーラ「あ、はい。…え…(え〜⁈あの人、なんかとんでもない爆弾置いて行ったんだけど⁈嘘でしょ⁈)…はぁ…頑張りますか…」

ー次の日ー

〜上空〜

ジャミル「まさか箒に乗りながら話しませんかと来るとはなぁ…」

セーラ「今日夕日が綺麗な日なので、一緒に見ようと思って」

ジャミル「そうか。…んで、返事聞かせてくれるのか?」

セーラ「…はい。その、ごめんなさい。ジャミルさんの気持ちは答えられない」

ジャミル「そうか…」(だろうな。お前はいつも…)

セーラ「でも!」

ジャミル「!」

セーラ「お気持ちはとても嬉しいです!ジャミルさんのこと、凄く尊敬していたので」

ジャミル「尊、敬…?」

セーラ「はい!とても器用で皆の事をよく見て先を考え行動してるところとか実力を上手く隠してやるとか普通中々出来ないじゃないですか。だから、凄いって思ってたんです。ジャミルさんのこと」

ジャミル「…そ、そうか?」

セーラ「はい!ジャミルさんは無意識かもしれませんが、とても凄い事です。まるでグレートセブンの熟慮の魔術師みたい!」

ジャミル「!…そうか。…ふっ、ふははは!」

セーラ「ん?笑うところありました?」

ジャミル「いや、こちらの事だ。気にするな」

セーラ「そうですか。…恋人は無理ですが、これからも友達としてよろしくお願いします」(手を差し伸べた)

ジャミル「!…ああ」(握手した)

セーラ「あ!ジャミルさん、夕日!綺麗…✨」

ジャミル「ああ、そうだな」(お前の1番になれなかったのは悔しいが、お前の言葉は澄んでいてとても心地よい…。いつでも力になるぞ、セーラ)

ージャミルside FINー


ーヴィルsideー

〜ポムフィオーレ寮 談話室〜

ヴィル「あら?もう、来たのね。セーラ」

セーラ「こんにちは。早過ぎましたか?」

ヴィル「大丈夫よ。さぁ、席に座って」

セーラ「はい」(席に座った)

ヴィル(紅茶を用意した)「どうぞ」

セーラ「ありがとうございます。(飲んだ)ん!美味しい。これ、凄く美味しいです!」

ヴィル「それは良かった。アタシがブレンドした紅茶よ」

セーラ「そうなんですか⁈凄いです」

ヴィル「ふふっ。アンタ、なんでも褒めるわね」

セーラ「ん?そうですか。意外と無反応なこともありますよ」

ヴィル「あら、そうなの」

セーラ「はい。あ!そうだった。オススメの化粧水持ってきたんだった」(バックから箱を取り出し、ヴィルに渡した)

ヴィル(受け取った)「いつもありがとう」

セーラ「いえいえ」

ヴィル「…セーラ」

セーラ「はい」

ヴィル「もし誰かから告白されたらどうするの?」

セーラ「え…?そう、ですねぇ…。まずは断りを入れます。私にはまだ好きな人 はいないんですが、出来れば好きな人と結ばれたいです。次に感謝を伝えます。勇気を出してわざわざ伝えてくれたんです。だから、しっかりありがとうと伝えます」

ヴィル「…そう」

セーラ「え、ヴィルさん。何かあったんですか?」

ヴィル「何も。ただの興味本位よ」

セーラ「そうですか。…では、失礼します」

ヴィル「待って」

セーラ「あ、はい」(止まった)

ヴィル「これ」(箱を渡した)

セーラ(受け取った)「これは?」

ヴィル「自分の部屋に戻ったら開けてちょうだい」

セーラ「?分かりました。ありがとうございます」(行った)

ヴィル「…はぁ…アタシったら、意外と意気地なしね。でも…(セーラのとある言葉を思い出した)やらない後悔よりやって後悔、ね…。そういうの嫌いじゃないわ」

〜オクタヴィネル寮 セーラの部屋〜

セーラ「ヴィルさんからのプレゼントなんだろう…(箱を開けてみた)わぁ〜、素敵な香水〜✨(箱から香水を出してみた)ん?これって…(箱の中にある手紙を見つけ、開けた)!」


“セーラへ

これを見てるという事は箱を開けてくれたのね。こんなやり方でごめんなさいね。でも、伝えたかったの。

アタシはアンタを愛してる。

アンタがアタシにお茶会をしてくれた時から。オーバーブロットした後もアタシに寄り添ってくれた。

アタシはアンタの隣に立ちたい。答えを聞かせてくれるかしら?

ヴィルより”


セーラ「ヴィルさん…。よし!明日、伝えよう。私の答えを」

ー次の日ー

〜コロシアム〜

ヴィル「…まさかこんなところに呼び出されるとは思わなかったわ、セーラ」

セーラ「すみません。ヴィルさん、有名人だから人目につかない方が良いかと思って」

ヴィル「そう。…呼び出したって事はあの手紙、読んだのね」

セーラ「はい…」

ヴィル「それで、返事聞かせてくれるかしら?」

セーラ「はい…。その、ごめんなさい…」

ヴィル(やっぱりね…)

セーラ「でも!ヴィルさんのこと、凄い人と思ってます!」

ヴィル「え…?」

セーラ「ヴィルさんは相手にも自分にも厳しく出来て、面倒見もよくて、目標に向かって日々努力を怠らない姿、とてもかっこいいです!」

ヴィル「…かっこ、いい…?」

セーラ「はい!気持ちにお答え出来ないのは申し訳ありませんが、伝えてくれたこと、とても嬉しいです。ありがとうございます」

ヴィル「…ふふっ。ふっ、あははははは!」

セーラ「え?笑うところありました?」

ヴィル「こっちの事だから気にしないで。ありがとう」(セーラの頭をポンポンした)

セーラ「いえ」

ヴィル「ん?この匂い…」

セーラ「あ、気づきました?ヴィルさんからいただいた香水、つけさせていただきました。いやぁ、まさか手作りとは思いませんでしたよ」

ヴィル「え、どうして…」

セーラ「ん?ああ、ビンのデザインと匂いです。あのデザインってヴィルさんが下書きでデザインしたやつですよね?」

ヴィル「!見たの?」

セーラ「見たというより、見えちゃいました💧そして、匂い。私の好きな花の匂いが微かにしました。私の好きな花を教えたのはヴィルさんだけだったので」

ヴィル「…ふっ、全部バレバレね」

セーラ「でも、嬉しかったですよ。だって、ヴィルさんが私のことを考えて作ってくれたんですから」

ヴィル「!…そう。気に入ってくれて良かったわ」

セーラ「はい!」

ヴィル(アタシの色に染まらなかったのは残念だけど、後悔はしてないわ。もし、アンタが好きな人が出来たら、アンタの王子様が振り向くような魔法使いになって美しくしてあげるわ)

ーヴィルside FINー


ーマレウスsideー(エースルート限定)

〜中庭〜

マレウスとセーラが楽しく話している

マレウス「…セーラ」

セーラ「なんでしょう?」

マレウス「最近元気がないようだが、大丈夫か?」

セーラ「!大丈夫ですよ。気のせいじゃないですか?」

マレウス「…そうか」(嘘だ。本当は悩んでいる。あの時も…)

〜マレウスの回想〜

〜廊下〜

マレウス「!(セーラだ)セー、」

セーラ「…」(何かを眺めている)

マレウス「?(セーラの目線を辿った)!(あれはトラッポラ?何故…?)…セーラ」

セーラ「!マレウスさん。こんにちは」(マレウスに駆け寄った)

マレウス「ああ。…何か見ていたのか?」

セーラ「え…?ああ、彼らを見てました。楽しそうだなと思って…」

マレウス「…そうか。先程の視線、何か不安げだったように見えたが大丈夫か?」

セーラ「…大丈夫です。この通り元気です」

マレウス「…そうか」

〜回想終了〜

マレウス「…」

セーラ「マレウスさん?どうかしましたか?」

マレウス「…僕には話してくれないのか?」

セーラ「え…?」

マレウス「僕でもお前の顔を見て様子が違うくらい分かる。今のお前は取り繕った笑みにすぎない。だから、セーラ。お前の悩みを友である僕に話してくれないか?」

セーラ「!…分かりました」(エースの事についての悩みを打ち明けた)

マレウス「そうか」

セーラ「どうすればいいんでしょうね…」

マレウス「…そうだな。しかし、まだ答えが分からないのだろう?何かきっかけで分かるかもしれないぞ」

セーラ「!…そっか…。そうですよね。ありがとうございます、マレウスさん」

マレウス「ああ。…セーラ」

セーラ「はい?」

マレウス「…なんでもない。手紙で話そう」

セーラ「?分かりました」

マレウス「…」

ー夜ー

〜ディアソムニア寮 談話室〜

リリア「ん?珍しいのう。いつもセーラへの手紙では悩まず、スラスラと書けていたじゃろう」

マレウス「いや、これは恋文だ」

リリア「おー!遂に告白する気になったのか」

マレウス「そうだが、少し違う」

リリア「ん?何が違うんじゃ?」

マレウス「恐らくセーラには好きな人がいる。それは僕ではない」

リリア「なんじゃと⁈」

セベク「そんな⁈セーラめ、若様を苦しめさせるなんて…💢」

シルバー「マレウス様。それを決め付けるのは早いのではないですか?」

セベク「そうです!若様の魅力をセーラが知らないはずありません!!」

マレウス「だが、今日初めてセーラの悩みを聞いた。それが、トラッポラの事のようだ」

リリア「エース?まさかセーラの思い人は、」

マレウス「トラッポラだと思う。しかし、本人はその事に気づいていない」

シルバー「なら、大丈夫なのでは?」

マレウス「いや、セーラは決めた事を貫き通す。だから、僕がたとえ告白したとしても、セーラの思いは変わることはないと思うぞ」

リリア「なら、何故告白しようと思ったのじゃ?」

マレウス「…セーラが前に教えてくれたんだ。やらない後悔よりやって後悔をしようと。だから、僕はやって後悔するためにこの手紙を出す」

セベク「若様…✨」

リリア「…そうか。確かにそうじゃな」

マレウス「…出来た」

リリア「どれどれ…。(手紙の内容を見た)うむ、いいじゃないか?」

シルバー「ええ」

マレウス「では、送ろう」(魔法で手紙を紙飛行機にし、飛ばした)

リリア「いい返事が来るといいな」

マレウス「ああ…」

〜オクタヴィネル寮 セーラの部屋〜

セーラ「ん?あ、来た!(紙飛行機がセーラの手に乗り、手紙になった)どれどれ…!」(手紙を開け、中身を見た)


“セーラへ

僕はお前を愛してる。

僕にとってお前はかけがえのない大切な存在だ。僕の世界を色鮮やかにし、変えてくれた。

ケーキだってそうだ。僕はあまり好きではないホールケーキを好物で作り、誕生日にサプライズをしてくれた。

お前はいつも僕に驚きと輝きをくれる。ずっと側にいたい。どうか、答えてくれるか?

マレウスより”


セーラ「マレウスさん…。よし!(手紙を書き、マレウスと同じように送った)…しっかり答えないと…」

〜ディアソムニア寮 マレウスの部屋〜

マレウス「ん?来たか(紙飛行機がマレウスの手に乗り、手紙になった)さて、返事は…!」(手紙を開け、中身を見た)


“マレウスさんへ

お手紙ありがとうございます。

マレウスさんの返事を手紙より口で伝えたいと思ってます。今からメインストリートに来れませんか?

セーラより”


マレウス「ふっ、相変わらず律儀な奴だ。その申し出、受けよう」

〜ディアソムニア寮 廊下〜

リリア「どこ行くんじゃ?マレウス」

マレウス「今からメインストリートに行く。リリア、これは僕にとって大事なことだ。誰もついてこないようにしてくれ」

リリア「!…分かった。行ってこい。こっちは任せろ」

マレウス「ありがとう、リリア」(瞬間移動した)

リリア「…頑張るのじゃぞ、マレウス」

〜メインストリート〜

マレウス「来たぞ、セーラ」

セーラ「マレウスさん!夜遅くにごめんなさい」(マレウスに駆け寄った)

マレウス「気にするな。…では、手紙の答えを聞かせてもらえるか?」

セーラ「はい…。すみません、マレウスさんの気持ちは答えられません」

マレウス(…やはりか)

セーラ「でも!」(マレウスの両手を握った)

マレウス「⁈」

セーラ「マレウスさんの気持ちはとても嬉しかったです!あんな風に私を思ってくれて。大事なことだから、直接伝えたかったんです。…ずっと側にいられませんが、これからも貴方の友として寄り添い続けます。たとえ、離れ離れになっても私は貴方の友達です」

マレウス「!(そうか。お前は僕の為を思って…)…その熱い思いと答え、受け取った」

セーラ「え…?」

マレウス「お前は僕との関係が壊れるのを恐れたのだろう?」

セーラ「!」

マレウス「だから、お前はわざわざ僕にこうして伝えてくれた。手紙では分からないお前の僕の事を思うその気持ちを…」

セーラ「…はい」

マレウス(自分の額とセーラの額をコツンと合わせた)「僕はとても嬉しい。お前がそこまで僕を友人として大切にしてくれることが…」

セーラ「マレウスさん…」

マレウス「これからも僕はお前の友人として隣に立つ。だから、何かあれば僕を頼るといい。お前にはたくさん力になってもらった。だからこそ、お前の力になりたい」

セーラ「!…ありがとうございます、マレウスさん」

マレウス「ああ」(どんな事があっても僕はお前の力になる。そして、お前が好きな人と結ばれた時は心からの幸せな祝福を与えよう)

ーマレウスside FINー

ツイステオリキャラ セーラシリーズ

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