コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「奏、よくもまああんな嘘を土壇場で思いつきましたね。」
「嘘じゃないけど?皆の衣装を用意したのは本当だよ。」
「で、では私たちも……?」
「もちろんコスプレするんだよ。楽しいパーティにするために。」
「あらあら奏クンに一本取られちゃったわね。」
「じゃあ俺も部屋で着替えてくる。ついでに楓にも衣装渡してくる。」
「助かるよ、聖。」
「着てはみたんですけど…。」
「あらあら、やっぱり可愛いわね。本当は魔女とかメイドと迷ったけど清楚なのが1番よね。」
「は、はあ……?」
いや、こんなにフワフワした洋服着るのなんて初めてだし、動きにくいよ。
「皆は何のコスプレ…なの…?」
「劉磨は狼男、聖は海賊で悠夜は執事、泰揮は魔法使い。因みに僕は包帯男のアレンジ。」
「そうなんだ。それなら本当に外国のお祭りみたいだね。」
「僕たち、もともと吸血鬼だからコスプレなんていらないけど、今日くらいはこういうのもいいかなって。」
「うん。なんだか新鮮な気分だよ。あれ、聖さんと楓ちゃんは?」
「あそこ。」
「楓、そろそろ出てこい。皆待ってるぞ。」
「い、嫌よ、こんなの。似合わないもの。」
楓ちゃん、大広間のドアのところに隠れているのね……。
「楓ちゃん、おいで。」
「だって…きっと笑われるもん……。」
「そんなことしないよ。一緒にパーティ、しよう。楓ちゃんと一緒にパーティしたいよ。」
「…花月が…そう言うなら……。」
ゆっくりと姿を現していく楓ちゃんの顔は真っ赤で、とても可愛らしかった。衣装も似合っている。
「馬子にも衣裳だな。」
「う、うるさい……。やっぱり部屋に戻る!」
「あ、待って、楓ちゃん。すごく似合っていて可愛いよ。楓ちゃんの可愛い姿が見られて嬉しいな。」
「花月の方が綺麗で可愛いもん……。」