📢×🍍
ガチメンヘラの🍍がヘラった話
📢🍍同棲設定
Sideいるま
「ねえいるまぁ」
ノックが聞こえてイヤホンを片耳外すと、そんな半べそかいたような声が聞こえる。こんな声してる時は決まってなつがヘラった時。多分俺が作業通にいたから作業中なのを考えてだろう、お互い配信もあって分けてる作業部屋のドア越しに声がする。押しかけて来ないでドア越しに声だけの辺りまだマシらしい。
1回作業通から落ちて作業も中断して、ドアを開けると、子どもみたいに自分の服の裾を握ったなつが涙目で立っていた。
「なつ、どうした?」
「、……、いるまぁ…」
「とりあえずリビング行くぞ」
何か言おうとはしたらしく目を泳がせた後に、泣きはじめてしまったなつに手を差し出すと、片手を俺の手に重ねてくる。手を引いて、泣くなつにあわせてゆっくりととリビングまでいく途中のほんの数秒の間でなつが俺の手に指を絡めてくる。所謂恋人繋ぎ状態だ。
「ほら、なつ。大丈夫か?」
ソファに腰掛けて、いつもなつがヘラった時にやってる通りにハグする様に手を広げるとのろのろと膝の上に乗っかったなつが抱きついてくる。
背中側になつが顔を回したから、なつが声を押し殺して鼻をすする音が聞こえる。
「ほら、なつ。なぁに」
「、……、っ、……っ」
喋ろうとしてはいるらしく、ひぐひぐと泣いてる時特有の苦しげな呼吸音だけが響く。
「っ、…いるまは、」
落ち着いたのか、ぐすぐすと相変わらず半べそかいたような涙に濡れた声でなつが話し出した。
「、…っおれのことすてないよね、?「捨てねぇよ」うわきしないよね?「してないししない」すき、「俺も」すき。「大好き」いるまだいすき。「愛してる」ねえ、おれいるましかみえてないから。「サンキューな」いるましかみてないおれみて。「なつしか見てねぇよ」おねがい、おれじゃないやつのことみててもいいから、「なつしか見る気ねぇよ」うわきしててもいいから、「しないしするつもりもねぇ」おれにはおれみてるいるましかみせないで。「元からなつしか見てねぇ」すき、「俺も」ねぇいるま、だいすき。「俺は愛してる」いるまいないといきていけない。「俺もなついないといきていけねぇわ」すてないで、「捨てねぇよ」ねぇ、いるまぁ、…」
堰を切ったように止めどなく出て来るなつの愛の言葉ともお願いとも愚痴ともとれるような言葉全てにそれ以上の愛を返す。半ばヤンデレにも似たヘラり方に今回はヤンデレ寄りかぁなんて思いながら、俺に必死に縋るなつが可愛くて仕方が無い。俺に必死に抱きついてくるなつに俺も手を回して、落ち着かせるように背中をとんとんと叩きながら声をかける。
「なぁつ。大丈夫だって。な?」
「っ、ぅ゙ん、…ごめん、いるまぁ」
「だから大丈夫だって。俺はなつが縋ってくるの好きだし」
「おれもすき。だいすき」
────溺れてるのは、どっち?
コメント
3件
最高すぎます> <՞ ՞ 神作すぎる!!フォロー失礼します!
最っ高です! これはどっちも溺れてるな!