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翌日、朝早く目覚めた洋平
可愛い美優の寝顔を見つめている
『美優、大切にする』
おでこに、チュッ
もう〜可愛いくて可愛いくて仕方ない♡
5年もの間、会えなかった分
今は、ずっと一緒に居たい
そう思える相手と、今日、『結婚』できる。
洋平は、幸せな気持ちでいっぱいだ。
『一緒に幸せになろうな』
美優も目覚めた
「おはよう〜早いね」
「ドキドキして、早く目が覚めた」
「ん?」
「隣りに素敵な人が居るから……」
「ふふ、最近ずっと一緒に居るけど?」
「今日は、特に……」
「そうなんだ……」
まだ寝ぼけている美優には、洋平が何を言ってるのか? 分からなかった。
洋平の胸に顔を埋め、ぎゅっと抱きついて
再び眠る美優
『か、可愛い〜♡抱きしめたい!』
でも、今抱きしめたら起こしてしまう
そっと、頭を撫で続ける
『美優、俺がお前を守るからな』
しばらく眺めてると、美優が起きた
「あ、ごめん、また寝てた」
「ううん、まだ早いから寝てて良いよ」
「うん、ずっと起きてたの?」
「うん、美優の寝顔ずっと見てた」
「え〜恥ずかしい〜」
「ガッチリ掴まれてて、動けなかったもん」
「あ、ホントだ、ごめん、ふふ」
「腕痺れてないか?」
「うん、大丈夫」
「じゃあ」
「ん?」
優しく優しく唇が触れるだけのキスをした
「ん?」
「ずっと待ってたから……」
「キスするのを?」
「うん、それに、5年間も……」
「ふふ、そうだね」
「美優、愛してるよ」
「うん、私も愛してるよ」
「今日、杉野美優になってください!」
「あ、はい」ニコッと微笑んだ
『そうだった、今日だった!』と、
ようやく目が覚めてきて、嬉しくなった美優
また、洋平に抱きついた
「あ〜美優〜朝からそんなことされたら……」
「ん?」
「また、襲いそう〜」
「ダ〜メ」
仕方ないから又、おでこにキスをする
そして、ぎゅっと抱きしめた
しばらくして……
「用意して、行こうか?」
「うん」
美優がスッと起き上がり、
洋平の唇に軽くチュッ
そのまま洗面所へ
「あ〜美優〜♡」
骨抜きになった洋平がベッドに取り残される
──ダメだ、もう美優にメロメロだ。
今日だけは、しっかりしないと!
洋平も身支度を始めた
仲良く一緒に洗面所で歯を磨く
磨き終えたら顔を洗って……
髪を整えている美優にチュッ
「あ!」
洋平は、髭を綺麗に整える
海外赴任中に伸ばした髭
最初は、無精髭だったから全て剃ったが、
また、オシャレに少し伸ばしだしたから、
毎日手入れをして整えている
化粧を終えた美優が洗面所へ来て
髭を整える洋平をマジマジと見つめる
「ん?」
「完璧?」
洋平は、顔をタオルで拭いて、「うん、ヨシ!」
すかさず、美優は洋平に思いきり熱いキスをした
「美優〜♡」メロメロになっている洋平
美優は、
「ふふ、く、ち、び、る」とイタズラな顔で笑う
鏡には、口紅で染まった自分の唇が……
「もう〜美優〜!ふふ」
美優の顔を両手で押さえて、熱いキスを返した
「ふふ、洋平がキスしたからだよ」
「美優に抱きつかれたら、たまらなくなる」
「ふふ」
また、2人優しい優しいキスをした
「さあ、モーニング食べに行ってから行こうか!」
「うん、落ちない口紅に塗り直そう〜」
「え? 最初からそれにしてよ、わざとだな……」
鏡を見て
「あ、落とさなきゃ……何やってんだ朝から……ハハ」
昨夜は、12時ちょうどに、
「お誕生日おめでとう♡」チュッ
って、美優からお祝いしてもらった洋平
何よりのプレゼントだ
もちろん、それで終わるはずもなく……♡
そのため、少しゆっくり眠って……
と思っていたのに、早く目覚めてしまった。
いつもは、朝から美優が用意してくれる
朝食を食べて出勤する。
今朝は休日だし、昨日からの疲れもあり、
久しぶりに、カフェでモーニングを食べ、
いよいよ、役所へ
日曜日だから、窓口は閉まっているから、
警備員さんに預けることになっている。
それは、分かっていたが、なんとも寂しい。
とにかく、洋平の誕生日に入籍したかったから……
記念に婚姻届の写真を撮る。
ふと見ると、この役所には、休日に届け出をする人のためか、記念写真を撮る、スペースを設けてくれている。壁に花で♡の絵が書かれている簡単な物だが、
少し照れながら、2人で写真を撮る。
そして……
「はい、確かにお預かりしました。おめでとうございます」
父母から昔は、窓口でも、淡々と事務的に処理をされ、『おめでとうございます』もなく、
呆気なかったと聞いたことがある。
「ありがとうございます」
そう言って、役所をあとにした。
「美優、夫婦になったね」
「うん、これからもよろしく〜旦那様」
「こちらこそ、よろしく! 奥様」
手を繋いで歩く
「さあ、指輪を取りに行こう!」
「うん」
そのまま、宝石店へ向かう
「いらっしゃいませ」
担当の方が覚えていてくださり
「お待ち致しておりました、杉野様」と迎えてくれた。
席に案内され、ダイヤの婚約指輪と、結婚指輪が
用意された。
真っ白な手袋をされたスタッフさんから、
「刻印のご確認をお願いします」と……
洋平が確認する
婚約指輪には、
YtoM With Love
(愛をこめて)という意味を込めて……
結婚指輪には、
Y&M 2021.5.16
M&Y 2021.5.16
「はい、大丈夫です。ありがとうございます」
「それでは、サイズのご確認をお願いします」
まずは、2人で結婚指輪を……
「本日、ご結婚ですね、おめでとうございます。
どうぞよろしければお互いに交換されてください」
「え!」と、少し恥ずかしかったが……
洋平から美優へ
「ピッタリです」
美優から洋平へ
「はい、ピッタリです」
「おめでとうございます」と、拍手され
少々恥ずかしかった。
皆さん手袋をされていらっしゃるので、控えめに……
「このまま嵌めて行かれますか?」
顔を見合わせて、頷く
「はい」
「それでは、こちら婚約指輪を新郎様からどうぞ」
と、促される。
「同じ指でいいのですか?」
「そうですね、重ねづけされる方が多いですね。
結婚式をされる場合は、一旦、婚約指輪を右手に嵌められて、お式後に重ねづけされるとよろしいかと思います」
「分かりました」と、美優の左手薬指に重ねる。
「ありがとうございます」
「おめでとうございます。素敵です。記念写真をお取りしましょうか?」
「あ、ありがとうございます」と、
スマホを渡す洋平
恥ずかしながらも、にこやかに写る2人
「ホントにお似合いですね、お2人共、モデルさんみたいです」
「いえいえ」
「ウチの広告をお願いしたいぐらいです」
「ハハハハ」さすがに恥ずかしい。
「ありがとうございました」
時間が早かったこともあり、
他にお客様は、いらっしゃらず、スタッフ皆さんに
見送られた。
指を眺めて
「綺麗〜」と喜ぶ美優
「さあ、明日、発表しような!」
「うん」
「マンション解約したの?」
「あ〜バタバタしてて、まだだった。あと少し荷物残ってるから、あとで全部移動させるよ。会社を通してるから、明日連絡しとく」
「うん」
「今日は、お家で洋平の誕生日をお祝いするから、買い物して帰ろう」
「うん、ありがとう〜」
「ダメだよ、外では……」
「ん?」
「今、チューしようとしてたでしょう?」
「うん、危なかった」
「ふふ」
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